石川一雄さんの再審・無罪を 狭山闘争 160人が東京高裁を包囲
週刊『前進』04頁(3120号04面01)(2020/03/30)
石川一雄さんの再審・無罪を
狭山闘争 160人が東京高裁を包囲
(写真 「石川さんは無実だ!」「後藤裁判長の再審棄却策動を粉砕するぞ!」。全国水平同盟をはじめ160人が東京高裁に向けて声を限りにシュプレヒコール【3月22日】)
「コロナ肺炎を口実とした集会・デモの自粛。こんな戒厳令体制をぶっ飛ばし安倍政権を打倒しよう! 石川一雄さんの無実を明らかにした下山鑑定で、狭山第3次再審を切り開こう! 全員の力で東京高裁包囲デモを貫徹しよう!」
3月22日午前11時前、日比谷公園霞門に、デモを主催した全国水平同盟の田中れい子書記長の鮮烈なアジテーションが響きわたり、久原正子委員長がデモに向けて基調の提起を行った。
久原さんは、「狭山事件から56年、石川さんは権力犯罪を弾劾し不屈に闘っている。部落差別を許さない怒りと闘いが、1974年の東京高裁・寺尾の無期懲役判決を根底から覆す下山鑑定(被害者の万年筆が偽物と科学的に暴く)をかちとり、再審を迫っている」と述べ、「この国家犯罪が暴かれたら安倍打倒に直結しかねないと恐れる後藤眞理子裁判長は、6月の退官前に棄却か引き延ばしで逃げ切ろうとしている。許さない」と宣言。石川さんの新年アピール「権力の犯罪暴いた万年筆/許せぬ怒りは法廷の場で」を紹介し、「絶対に再審をかちとろう」「狭山闘争で安倍を打倒しよう」と訴えた。
共にデモを主催した東日本解放共闘から動労千葉の中村仁書記次長が、「国家権力による真実の隠蔽(いんぺい)を許さない。それをひっくり返す労働者の力がここにある」と確信を込めて語った。全国の共闘団体を代表して部落解放広島共闘会議の仲間が「若い人やもっと多くの人に狭山を訴えよう」と呼びかけた。
デモは、全国水平同盟の杉並、西郡、高槻、崇仁・東三条の各支部の荊冠(けいかん)旗やのぼりを先頭に、解放共闘に結集する労組や団体、星野全国再審連絡会議などが続いた。
「権力犯罪許さないぞ」「石川さんと連帯するぞ」「狭山・星野に勝利するぞ」「安倍を倒せ、改憲阻止」——鳴り物とリズミカルなコールが霞が関一帯に響き、160人のデモ隊は東京高裁前で一段と声を張り上げ、拳を突き上げた。
終了後、全国水平同盟の平沼和典事務局長が「東京高裁を弾劾する全国の部隊の登場が求められた。今日の闘いは改憲情勢下で石川さんと心底団結して狭山闘争を根底的につくり変え、日本の労働組合を戦闘的、階級的につくり変える重要な一歩となった」と総括。直ちに新宿デモに立った。