女性の怒り「自粛」吹き飛ばす 世界中でデモとストライキ
週刊『前進』04頁(3116号04面02)(2020/03/16)
女性の怒り「自粛」吹き飛ばす
世界中でデモとストライキ
(犠牲になった人々を追悼するプラカードを掲げ、「フェミサイドを許すな」とデモ【3月8日 チリ・サンディエゴ】)
(メキシコ)
(トルコ)
(フランス)
3月8日を前後し、女性を先頭としたデモやストライキが全世界を覆った。
「女性が止まれば世界が止まる」を掲げた「女性のグローバルストライキ」の呼びかけに応え、世界各地の女性が職場での就業や家事などの無償労働、登校を拒否。多くのLGBTQ(性的少数者)が行動に加わり、尊厳を求めて共に声を上げたことも重要だ。
チリでは8日に100万人超の大デモが行われ、教育労働者を中心に労働組合が9日まで2日間のストライキに決起。デモ参加者は国家憲兵の放水銃や催涙ガスにも引かずに闘った。
メキシコでは、女性たちが激発するフェミサイド(女性や少女を標的とした男性による殺人)に抗議してストに突入。ブラジルやアルゼンチンでも、女性の権利を求める大規模なデモが街を埋め尽くした。
韓国では6日、民主労総などが構成する「3時STOP共同行動」が、賃金格差解消などを掲げて女性ストライキに突入した。
アメリカでも7日、「反戦の母」シンディ・シーハンさんが女性活動家らと共に公開討論会を開催した。
トルコとギリシャとの国境では、足止めされた数千人の難民を代表して女性たちがデモ。反政府の闘いが続くイラクでも、多くの女性が声を上げた。
フランスやイタリアでは、新型コロナウイルス対策を口実とした「政治休戦」を打ち破って女性が街頭に登場し声を上げ、イギリスでも環境保護団体の女性たちが行動に立った。
女性の現実に凝縮された社会の矛盾を見すえ、根底的な変革をめざす新たな闘いが力強く始まっている。