3・11反原発福島行動へ 福島からの訴え②
3・11反原発福島行動へ
福島からの訴え②
「偽りのアベ五輪」中止を
希望の牧場・ふくしま 吉沢正巳さん
福島第一原発事故から9年目になる3・11に、福島県から「復興五輪」を応援・協賛する宣伝が強くなっているが、放射能汚染水の放出で再び福島の海はめちゃくちゃにされてしまう。国の方針に絶対反対である。県民の納得などありえない。声を上げ続けよう。
福島第一原発は、事故後、負の遺産として永久に福島県の歴史の汚点として残るだろう。風評は払拭(ふっしょく)できず、放射能差別は続き、福島県民200万人の連帯責任として苦しみは皆で負うしかない。
放射能を生み出す電力に深く依存してきた東京・関東の人々も連帯責任を感じ、共に背負ってほしい。3・11は終わっていない。日本の根本的問題として、差し迫る次なる3・11に備えはあるのか。風化などさせてはならない! 東京直下大地震、東海大津波、富士山大噴火、巨大台風洪水そして今回の新型コロナウイルス肺炎の事態に、東京五輪など開催の意義も吹っ飛んでしまいそうな状況になりつつある。
「望郷の牛」は「カウゴジラ」となって、「偽りのアベ五輪」を打ち砕く怒りの火柱を東京で表していきたい。
原発をやめず、石炭火力増強の道は、結局、地球環境を破壊してオーストラリア大火災、台風大洪水となって自分たちの頭上にしっぺ返しとして降りかかっている。新型コロナウイルス肺炎の大流行を目前にして、アベ五輪中止!返上! 国民の命を優先しろと叫んでいこう。
決死救命団結!
福島の怒り見せる行動に
NAZENふくしま代表 椎名千恵子さん
安倍首相が世紀の大うそで誘致した「復興五輪」が目前に迫る中で取り組まれる3・11反原発福島行動20です。聖火リレーのスタート地点のJヴィレッジには1㌔グラム当たり100万ベクレル(東京電力測定)を超える場所があったことも判明。同じ広野町にある県立ふたば未来学園の高校生たちを行かせることも、付近を常磐線の列車を走らせてもならないところです。怒りの狼煙(のろし)をさらに高々と上げて行きます。
沖縄・福島が一つに
今年は三春町在住の写真家の方による写真展を会場ロビーで行います。東日本大震災・福島第一原発事故後、被災地の爪痕を撮り続けている彼は、年間数十㍉シーベルトの高濃度の放射能汚染地帯、大野駅(大熊町)や夜ノ森駅(富岡町)周辺でマスクも着けずに仕事をする警察官や除染労働者を見つけては注意します。しかし「国が安全と言ってるから」と効き目がなく、「『原発安全神話』が破綻したら、今度は『放射能安全神話』のこの国は本当に許せない」と怒っています。
沖縄で「保育園の上空に軍用機を飛ばさないで」と米軍と防衛省に抗議するお母さんたちと、原発事故直後「この砂をなめられますか!」と校庭の砂を文科省職員に突きつけた福島のお母さんのトークセッションがあります。環境活動家グレタさんの「行動し始めれば希望は湧きます、やってきます」の言葉どおり希望の時間となるでしょう。
東電旧経営陣への無罪判決には怒りしかありません。福島県民は負けていない、諦めてはいない。そうした怒りが「子ども脱ひばく裁判」で甲状腺がん手術執刀医の鈴木眞一福島医大教授を証言台に引き出しました。3月4日の次回公判では、「笑っていれば放射能の影響はない」と言った山下俊一・福島県放射線健康リスク管理アドバイザーの証人尋問が予定されています。忘れもしません。ドキュメンタリー映画「A2―B―C」のラストシーンで山下氏は、「子どもたちががんにならないと保証できるか」という監督の問いに、終始笑って「確率論だから言えない。しかし安心してくださいとお願いはできる」と逃げました。
戦争も止められる
大玉村などの農民が東京電力を相手どり、「放射性物質を農地から取り除いてほしい」と裁判に訴えましたが、「放射性物質はすでに土と同化しているため、東電の管理下になく、農家の所有物だ」と棄却されました。あまりの理不尽! 農家の方々は「長い闘いになると思うが、次の世代のためにもここで最低限道筋だけはつけておきたい」と控訴審を闘います。集会にメッセージも届きます。
福島の怒りが目に見える3・11反原発福島行動20を皆さんと共に成功させて、「復興五輪」も常磐線全線開通も絶対にやめさせたい。この闘いの力で原発再稼働も戦争もやめさせることができます。ここを闘い抜いていきましょう。