2・16集会の各発言 国鉄と関生を一体で闘う

週刊『前進』04頁(3110号02面01)(2020/02/24)


2・16集会の各発言
 国鉄と関生を一体で闘う

関生支部から
ストライキに立つことが最大の支援

 関生支部は産業別労働運動をしてきました。独占資本のセメントメーカーが生コン業界にセメントを一方的な値段で売り、ゼネコンは生コンを買いたたく。その結果、そこで働く労働者にしわ寄せがいく。だから労働組合が主導して、中小企業を協同組合に結集させて、生コンの買いたたきをさせない、一方的なセメント価格の値上げをさせないという形で、労働者の生活安定、賃金と労働条件の向上を実現してきました。
 運動が前進すると弾圧があるんです。2015年に生コン価格が下落して、経営側が「このままでは企業が立ち行かないから協力してくれ」と言ってきた。そこで「出入り業者の運賃を上げ、労働者基金に拠出するという約束を守るなら協力する」となりました。17年に生コン価格がほぼ倍になったので「そろそろ約束を守ってね」と17年の春闘で確認した。ところがいつまでも約束を履行しないので、12月にストライキに入りました。
 ストライキ以降、大阪広域協同組合は「関生は組織的犯罪集団だ、労働組合じゃない」と対立してきました。関生の組合員がいる工場には割り当てをしない、関生の組合員が運転手の輸送会社は使わないとしてきたんですが、これは仮処分で勝ちました。さあこれから反撃だという態勢が整った18年7月に、今回の弾圧が始まりました。
 異常なのは、逮捕した組合員の家族に警察が関生からの脱退を迫り、不当労働行為をしていることです。
 春闘が始まっています。ぜひ各職場で賃上げ、労働条件改善のためにストライキをバンバンして下さい。権利侵害されている仲間、不当解雇、いじめ、賃金不払い、パワハラ・セクハラを受けている仲間のために、具体的な現場の行動をして下さい。それが関生ヘの大きな支援になります。

関生弾圧うち破ろう

 東京西部ユニオン鈴木コンクリート工業分会の吉本伸幸書記長(左)が国鉄闘争全国運動呼びかけ人の花輪不二男さん(右)と共に登壇し、3月15日午後2時から東京・千駄ケ谷区民ホールで開かれる「関西生コン労働組合の弾圧を許さない東京の会・結成集会」への参加を訴えた。

解雇撤回の新たな闘いへ
中労委闘争勝利へ強力な運動展開を
 動労千葉顧問弁護団長
 葉山岳夫さん

 1047名解雇撤回闘争は現在、労働委員会と東京高裁の二正面で闘っています。JR不採用基準が不当労働行為であると15年に最高裁で確定しました。経団連会長でJR設立委員会委員長の斎藤英四郎が葛西敬之や井手正敬と談合して、不採用基準を策定したことも明らかになりました。
 動労総連合は15年9月にJR東日本に団体交渉と解雇撤回を申し入れましたが、JR東日本は拒否。
 動労総連合は千葉県労働委員会に団体交渉・解雇撤回の不当労働行為の救済を申し立てました。ところが村上典子公益委員は2回目で調査の打ち切りを宣言し、弁護団はその場で忌避を申し立てました。この忌避をめぐる東京高裁での第1回裁判が3月19日です。
 また、千葉県労委は19年5月に不当労働行為救済申し立てを却下する決定を出しました。闘いの場は中労委に移っています。
 これはJR東日本、日本帝国主義中枢との闘いです。正義は労働者にあります。中労委闘争への強力な支援を訴えます。

(写真 左から動労千葉争議団の高石正博さん、中村仁さん、動労総連合1047協議会の小玉忠憲さん、羽廣憲さんが解雇と闘う意志を示す)

解雇撤回と一体で改憲を必ず阻もう
 動労千葉争議団
 中村仁さん

 今の情勢をつくり出したのは国鉄分割・民営化だったんですよ。だからこそ、国鉄分割・民営化、解雇をあいまいにしてはいけないし、つかんだ真実を絶対に離してはいけないと私たちは思っています。
 闘う中で若い組合員たちが来てくれた。彼らが胸を張って、「動労千葉に来てくれ」「闘う労働組合があるじゃないか、ここに結集してくれ」と言えるような情勢をつくり出したい。動労千葉の闘う旗が残っていることを皆に伝えよう。
 職場にこだわりながらも、解雇と改憲が一つの攻撃なんだということを皆に伝えましょうよ。2020年は絶対に安倍を倒して、改憲を阻止しましょう。

理由も告げず解雇2・16を許さない
 動労総連合1047協議会代表
 小玉忠憲さん

 当事者の私たちは、この2月16日を絶対に許さないです。絶対に忘れない。それを固く心に誓って闘ってきました。現場長、係長、課長、部長、誰に聞いても、「不採用の理由は私にも分かりません」。これで人を不採用にして、解雇するって許されるのか。なぜ分かりませんで済むのか。その過程を全部改ざんして隠し続けてきたことを、この間の闘いで暴いてきた。
 私たちを採用人名簿から削除した葛西敬之や現JR東日本社長の深澤祐二が犯罪者として監獄にぶち込まれなければ、何一つ労働者の未来はない。私たちは絶対に、1ミリも妥協しないで、完全に勝利するまで闘い続けたいと思います。
 私たちは「まだ33年」って言っていいと思います。勝つまでやりますから。私たちはあの分割・民営化を絶対に忘れない。

安全破壊する自動運転の導入と闘う
 動労総連合1047協議会副代表
 羽廣憲さん

 実は、JR九州は4月から自動運転を準備しています。ホームドアは一切ありません。踏切はあります。それで電池の電車で走らせる。まともに運行できないのにやると言ってるんですよ。JR東日本を見ながら、まず九州がやるということなんです。そしてわれわれ労働者の権利を否定し団結を破壊する。まだまだ私たちは引くわけにはいかないですよね。
 今年が間違いなく決戦になります。皆さんと共に勝利の日までがんばります。

(写真 動労総連合に結集する動労千葉、動労水戸、動労神奈川、動労福島の各組合が闘争報告。発言者は動労水戸の照沼靖功書記長)

闘いの報告
ダイ改阻止と春闘は組織拡大の決戦
 動労千葉書記長
 川崎昌浩さん

 JR東日本は運転士・車掌の職名を4月1日で廃止しようとしています。最も戦闘的だった労働者のプライドを打ち砕き、「闘っても無駄なんだ」「JRに労働組合なんて必要ない」と現場に強制する攻撃です。
 運転士・車掌の職名を廃止することで、JR全体の労働条件を引き下げ、外注化し分社化して全ての労働者を非正規職にしていく。安倍政権の「働き方改革」の最先端を行く攻撃がJRで行われています。われわれはこのジョブローテーションを絶対に許さない。
 今JRでは、平成採の仲間たちが「4月1日以降おれたちはどうなるんだ」「この先JRはどうなるんだ」と不安を抱えながら乗務しています。第二の尼崎事故がいつ発生してもおかしくありません。しかも、このジョブローテーションを通じて動労千葉の北嶋琢磨副委員長の配転を狙っています。絶対に許すわけにはいきません。さらに、検査・修繕業務の全面的な外注化・別会社化とワンマン運転導入反対の闘いに全力で立ち上がります。
 動労千葉にとって組織拡大の絶好のチャンスが来ています。こうした中で、春闘勝利、ダイ改・ジョブローテーション反対、組織拡大を掲げてストライキで闘いに立ち上がります。3月14日、千葉市文化センターでの総決起集会にぜひ結集してほしいと思います。

被曝強いる常磐線全線開通許さない
 動労水戸書記長
 照沼靖功さん

 3月14日のダイヤ改正でJRは常磐線の全線開通をやろうとしています。言葉だけ聞いたら「復興するんだな」と聞こえますが、全くそうではない攻撃です。除染したとはいえ、まだまだ鉄道用地内でも放射線量が高いところはある。そういうところを鉄道が走れば乗務員・乗客は皆被曝を強制されます。車両には高線量の放射性物質が付着し、私たち車両センターの社員も被曝を強制されます。
 この間の団体交渉でJRは「鉄道用地内は除染したから線量は計らない」「国が安全だと言っているから安全」「高速で車両が走行するから、車両に放射性物質が付着することはない」と言い放っています。でも、普通に走っていれば低速だろうが高速だろうが、ほこりはつきます。
 動労水戸の闘いをもっともっと現場に拡大して「こんなの許せない」という声がどんどん現場から湧き出るような常磐線全線開通阻止の闘いを展開していきたいと思います。

三徹勤務を所長に抗議しやめさせた
 動労神奈川副委員長
 桑原豪臣さん

 時廣慎一書記長の解雇撤回に向け、1月31日に東京で行われた中労委闘争に参加しました。職場では三徹勤務(「24時間勤務の後、24時間の公休」を3連続)を所長に抗議し、やめさせました。今後も闘います。

福島の怒り共にし3・11に集まろう
 動労福島委員長
 橋本光一さん

 新聞報道によると、政府が先月、大熊町の一部で空間線量が避難指示解除要件の値を下回ったか確認しないまま解除を決めていたそうです。大熊町は「政府からの要望で、常磐線の再開スケジュールの中で判断しないといけない」と説明したといいます。最近の福島県民世論調査では「安倍内閣を支持しない」が53・9%で、昨年9月の前回よりも13・6ポイント増えた。最多の理由は放射能問題への対応でした。
 私は郡山総合車両センターで常磐線を走る電車の定期検査をしています。電車についた粉塵(ふんじん)を吸うことによる内部被曝の危険が非常にある職場です。動労水戸の皆さんと共に職場で被曝労働反対の闘いをつくっていきたい。
 3月11日、今年の反原発福島行動が郡山市で開催されます。ぜひとも福島県民と共に闘いの声を上げて下さい。

閉会あいさつ
連合に代わる運動職場からつくろう
 国鉄闘争全国運動呼びかけ人/全金本山労組副委員長
 長谷武志さん


 国鉄闘争全国運動がこの10年間で切り開いてきた地平と、1047名解雇撤回闘争が政府の政治的陰謀、いんちき、でたらめ、うそを全部暴いてきた重要な闘いだということに確信をもって闘っていこうではありませんか。国鉄闘争が続いている限り、私たちも一体となって闘い続ける決意を表明したいと思います。
 労働運動の危機はチャンスでもあります。職場から連合に代わるような労働運動をつくり上げよう。

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