韓国 トルゲート闘争 新たな出発 全員の直接雇用まで闘う
韓国 トルゲート闘争 新たな出発
全員の直接雇用まで闘う
政権との闘いの最前線に
1月31日、韓国・民主労総に結集して闘うトルゲート(高速道路料金所)の解雇労働者たちが韓国道路公社本社占拠闘争を解除し、7カ月に及んだ闘争の第一幕を終えた。新たな闘いの始まりだ。
トルゲートの労働者は「ろうそく革命」を引き継ぐ闘いの最前線に立ち、ムンジェイン政権と真っ向から対決してきた。偽装請負で働かされてきた労働者6500人に対し、ムンジェイン政権下で道路公社が「正規職化」と称して行ったことは子会社への転籍強要だった。この「偽りの正規職化」を拒否した1500人は不当解雇され、直接雇用と原職復帰を求めて闘ってきた。
創意工夫に満ちた実力闘争は、昨年6月の料金所ゲート屋上占拠闘争を皮切りに始まった。8月に直接雇用を命じる最高裁判決をかちとったことを受け、慶尚北道キムチョン(金泉)市にある韓国道路公社本社敷地内、さらにソウルの大統領府前で数百人が籠城(ろうじょう)闘争に突入。あくまで全員の直接雇用を求め、団結を守って闘い抜いてきた。
労働者の多くが50代以上の女性で、障害のある人も多い。道路公社―政府と真正面から対決しつつも明るく胸を張る組合員の姿に、全国で闘う非正規職労働者から熱い共感と連帯が寄せられた。隣接するクミ(亀尾)市で闘う旭非正規職支会が連帯闘争の中軸を担った。昨年11月、動労千葉訪韓団も2カ所の籠城現場を訪問し交流した。
労働者たちは近く道路公社が行う雇用手続きにまずは応じ、内部で闘いを継続する意思を固めている。何より、入社時期による労働者の分断を狙う公社の方針を許さず、あくまで全員の直接雇用を追求している。
非正規職撤廃へ闘い続く
「堂々と道路公社に戻り、泣かずに笑って堂々と闘おう。第2次闘争のために力を合わせて団結し闘いを続けよう」----2月1日、ソウルでトルゲート闘争勝利のための決意大会が開催された。15日間のハンストを終えたユチャングン公共連帯支会長をはじめ、現場で闘いをリードした労働者たちが発言に立った。
1月31日には、道路公社本社で旭非正規職支会やサード(高高度迎撃ミサイルシステム)配備に反対して闘うソンジュ(星州)の住民たちも参加し解団式が行われた。
トルゲート労働者たちは連帯に感謝し、受けた支援を別の闘争事業場で闘う労働者に返すと約束。民主一般連盟のキムボンジン副委員長は「一人の例外もなく直接雇用されるまで闘いを続ける」と宣言した。
「現代のチョンテイル」が訴え
1970年11月13日、縫製工場での過酷な労働に苦しむ労働者の現実に怒り、「勤労基準法を守れ」と叫んでチョンテイル青年が自らの体に火を放ってから50年。1月29日にソウルで「非正規職を今こそなくそう1100万非正規職共同闘争」などが記者会見を行った。
参加者は「公共部門非正規職ゼロ時代」をはじめとするムンジェイン大統領の10大ウソを暴く「ピノキオ」パフォーマンスを行い、「この時代のチョンテイルの50大要求」として、非正規職撤廃・直接雇用などを求めて声を上げた。
旭非正規職支会のチャホノ支会長や、労災事故で命を奪われた非正規職の青年労働者キムヨンギュンさんの母キムミスクさんも行動の先頭に立ち、団結して闘おうと訴えた。