闘いは進む 青年の職場から 誤配達や交通事故は要員不足が原因だ 郵政 北陸 山岡 優

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週刊『前進』04頁(3106号02面05)(2020/02/10)


闘いは進む 青年の職場から
 誤配達や交通事故は要員不足が原因だ
 郵政 北陸 山岡 優


 郵政民営化の正体がはっきりしました。かんぽ生命の「不正営業」問題が大社会問題となっていますが、これこそ民営化が悪であることの象徴です。小泉政権の「民営化すれば良くなる」とは大うそで、民営化によって郵便局のサービスは切り捨てられています。そして職場は労働者の競争と分断、さらに圧倒的な非正規化によって殺伐としたものになっています。
 私の職場では、当局による労働者への管理強化が強行されています。「朝7時40分から郵便体操を始めて、それが終わったらその日の業務指示が出され、そしてはじめて郵便物の区分(配達区分棚に郵便物を差し入れる)を行え」と言われています。会社は「業務時間の実態を正確に把握するため」「時間前着手(勤務時間前から郵便物の区分を行うこと)をやめるため」と言っています。
 現在、配達現場は要員不足から1人当たりの配達負担が増え、やむをえず時間前着手を行っている労働者もいます。確かに「時間前着手」は勤務時間を超えた労働なので、サービス残業の問題はあります。しかし、そうしなければ定時で帰れない。日が落ちて真っ暗な中で配達をしなければならなくなるからです。暗い中での配達は危険ですし、誤配達などを発生させる原因となります。「少しでも早く、そしてまだ明るいうちに配達を終わらせたい」というのが労働者の切実な気持ちです。そこには「安全確実に配達する」という意味も当然含まれています。
 会社がまずやるべきことは、労働者が余裕をもって配達できるだけの人員の確保と体制を確立することです。そうでなければ、ますます労働者には焦りが生じて、郵便事故や交通事故などの激増につながります。これは、何よりも現場の労働者の命の問題であり、またユニバーサルサービスとしての郵便事業の根本にかかわる問題です。民営化は、利潤追求とは相いれない郵便事業では事業そのものの崩壊をもたらします。
 こうした資本の攻撃は「闘わない労働組合」の存在を前提にしてしか成り立ちません。資本の手先に成り下がっているJP労組中央本部の存在が民営郵政を支えているのです。だから闘う労働組合をよみがえらせることが敵の最大の弱点となります。郵政民営化絶対反対を今こそすべての郵政労働者のスローガンに、現場から資本や当局の支配を覆していく運動と組織をつくり出しましょう。
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