2・16国鉄集会に集まろう 運転士・車掌廃止に反撃を 「労組なき社会」にさせない
2・16国鉄集会に集まろう
運転士・車掌廃止に反撃を
「労組なき社会」にさせない
動労千葉は新年冒頭の旗開きで、JR東日本が4月1日の強行実施を狙う「新たなジョブローテーション」に対し、断固として反撃すると宣言した。JRは3月14日のダイヤ改定で乗務員にさらに過酷な労働を強いるとともに、常磐線全線開通を強行しようとしている。4月に向かう過程は、国鉄―JRをめぐる大決戦になった。安倍政権は自衛隊を中東に派兵し、実際に戦火を交えることを通して改憲の道を開こうとたくらんでいる。そのために労働組合の絶滅を図り、全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部への弾圧と、JRを先頭にした「労働組合のない社会」づくりの攻撃を進めている。これに立ち向かい、4月に至る決戦陣形を整える場が、2・16国鉄集会だ。新自由主義への反乱が全世界で始まった今、これに続く日本の労働者の闘いを、2・16を出発点に切り開こう。
決戦を宣言した動労千葉
鉄道会社が運転士や車掌をなくしてしまう----JR東日本の「新たなジョブローテーション」は、鉄道の歴史でかつてない攻撃だ。鉄道の職種は多岐にわたるが、そのすべては列車運行のために配置されている。列車運行に直接かかわる運転士や車掌は、その中心に位置する。乗務員の労働条件が全労働者の権利を決める位置にあり、労働運動でも運転職場は最大の抵抗力を保持してきた。
JRはその運転士や車掌の職名を廃止し、「同一担務は最長10年」とすることで、乗務員を資本の思い通りに動かせる存在にしようとしている。そのためにJRは、簡単には導入できない自動運転をあえて掲げ、「将来的には運転士も資格のいらない輸送サービススタッフになる」と言う。「乗務員も特別な待遇はしない」として誇りを奪い、あきらめを強いることがその目的だ。
JRは、正社員の象徴とも言える運転士と車掌に、攻撃の焦点を据えてきた。そうした形で全労働者に衝撃を与え、資本には逆らえないという意識を植え付けようとしているのだ。
これは「働き方改革」を先頭で進める攻撃である。18年夏、安倍政権は「70年ぶりの大改革」と言って労働基準法改悪をはじめとする「働き方改革」関連法を成立させた。
その法案準備段階では、規制改革会議や産業競争力会議で、「非正規が容易に解雇されることが問題ではなく、正社員が保護されすぎていることが問題」「雇用改革の第一の柱は正社員改革」「解雇は本来は自由」という議論があからさまに交わされた。
「働き方改革」の核心は、正社員をなくし、全労働者を非正規職にすることにある。
実際JRは、運転士・車掌の廃止とともに、鉄道の全業務を外注化しようとしている。
転籍強いる外注化と対決
昨年夏には、「ミライの車両サービス&エンジニアリング構創」なる文書で、車両の検査・修繕部門の現場の業務のすべてを外注化する方針が打ち出された。駅業務に関しては、昨年3月の秋葉原駅の外注化を転機に、大規模駅を含む全業務がJESS(JR東日本ステーションサービス)に委託されようとしている。
その先にあるのは、労働者の外注先への転籍だ。運転士や車掌も例外ではない。「新たなジョブローテーション」は乗務員も「事務職」に分類し、運転や車掌の業務は管理職になるためのステップと位置づけた。そこには、管理職になれない労働者を子会社に転籍させる意図が込められている。特に車掌については、3月ダイ改でワンマン運転を拡大し、職名だけでなくその業務を現になくす攻撃が本格化しつつある。
これらの攻撃に、動労千葉は総力で立ち向かおうとしている。動労千葉の旗開きで関道利委員長は、「新たなジョブローテーションには徹底抗戦しかない。団結を守って闘えば必ず展望は開ける」と戦闘宣言を発した。
国鉄1047名解雇撤回闘争も決戦に入る。
国鉄解雇の真相広く訴え
動労千葉・動労総連合は、30年以上にわたる解雇撤回闘争を貫く中で、国鉄分割・民営化に際しJRから動労千葉組合員を排除するための「不採用基準」が、JR設立委員会の指示と決定によって作られた事実を暴いた。不採用基準の策定が不当労働行為になることは、最高裁決定でも確定している。ならば、JRには解雇を撤回する義務がある。
国鉄闘争は、1047名の解雇撤回を拒否し続けてきた全反動を打ち破る決定的な事実をつかんだのだ。
しかし、この事実をもとに動労総連合が行った申し立てを、千葉県労働委員会は審査もせずに却下した。県労働委の審理拒否を弾劾する裁判でも、千葉地裁は労働委の対応を容認する反動判決を出した。支配階級は国鉄解雇の真相を闇に隠そうと必死になっている。
1047名解雇撤回闘争は、これと対決し、中央労働委員会と東京高裁を舞台にした新たな段階に入る。2・16集会は、解雇の真相をさらに広く社会に訴え、新自由主義の出発点になった国鉄分割・民営化を覆す闘いでもある。
JR資本がJR東労組の解体と「社友会」の組織化に踏み込む中で、JR東日本の労働者の7割が非組合員となっている事態は、恐るべきことだ。だが、この現実と必死に立ち向かう中にこそ、真に階級的な労働運動をよみがえらせる道もある。関西生コン支部への弾圧を許さない闘いは、労働運動復権の反転攻勢へと転じようとしている。改憲・戦争を阻む闘いの物質的な基盤も、その闘いを通して形成される。
3月ダイヤ改定を許さず常磐線全線開通を阻止しよう。安倍政権による「労組なき社会」づくり攻撃下での20春闘を闘いとり、4月の「ジョブローテーション」実施阻止の決戦へ、2・16集会をステップに躍り込もう。