正月は休みだ コンビニ関連ユニオン 元旦スト 共感呼びセブン資本追いつめる
週刊『前進』04頁(3098号04面01)(2020/01/13)
正月は休みだ
コンビニ関連ユニオン 元旦スト
共感呼びセブン資本追いつめる
(写真 24時間営業に最初に声を上げた松本オーナーへのセブン資本の契約解除通告に怒りの記者会見【12月27日 東京】)
昨年12月20日、セブンイレブン資本は、一線を越える許しがたい攻撃に踏み出してきた。「時短決起」を先頭で闘ってきた東大阪南上小阪店オーナー松本実敏さんに対して、12月31日付けで契約解除を通告してきたのだ。時短をやるとこうなるぞという見せしめであり、さらには全国で巻き上がった「正月くらい休ませろ!元旦ストライキ」に対して、ストを拡大させないという攻撃だ。この攻撃に対し、コンビニ関連ユニオンは、年末10日間、契約解除阻止に向けた大決戦を闘った。27日には松本さんとともに記者会見を行った。
契約解除に反撃!
「時短営業をやっている」ことが理由ではなく、「クレームが多い」などの理由をでっち上げての契約解除は、資本が完全に追い詰められた姿に他ならない。さらに、29日にはセブンイレブン関西地区事務所で資本側弁護士との話し合いに臨み、相手側をタジタジにさせるまで追い込んだ。資本側は、「クレームが多いから契約解除」と通告しておきながら、クレームのデータを開示してほしいと迫ると、なんと「データは開示しない」「ここで店の明け渡しにサインしろ」と執拗(しつよう)に求めてきた。しかし、松本オーナーは断固として店舗明け渡しを拒否! 契約解除撤回の法廷闘争に打って出ると宣言。セブン資本の追い詰められたあがきは失敗した。
松本オーナーは意気揚々と、30日から年末休業に突入、元旦まで休業を貫徹した。松本オーナー以外にも全国で決死の元旦ストが打ちぬかれ、コンビニ資本のスト圧殺策動は打ち破られた! 契約解除をちらつかせる暴力的支配は根幹で崩れ去った。団結すれば恐れるものはない!
松本オーナーは、2日から明るく元気に実力自主営業を開始し、食品を中心に値引きセールを実施。すると地元の常連客をはじめ、いつもより多い客が押し寄せ、口々に「がんばって」「本部になんか負けないで」「応援してるから」と言いながら、手動のレジ前に長い行列をつくった。松本オーナーは「開店以来一番忙しかった」とうれしい悲鳴をあげた。
セブン資本は「クレームが多い」などとでっち上げることで、松本オーナーへの悪印象をつくり出そうとしたが、地域に根差し愛されていた南上小阪店であったという真実が圧倒的に証明されてしまった。
8時間労働奪還へ
1月6日、松本さんは、オーナーとしての地位保全を求める仮処分を大阪地裁に申し立てた。松本オーナーを守りぬき、セブン資本、さらにコンビニ業界の闇を暴いてコンビニ改革運動を全国に広げ、ひいてはコンビニにとどまらない労働者階級総体が8時間労働制を奪い返す一大運動がついに始まった。早急に「東大阪松本オーナーさんを支援する会」(仮称)を立ち上げよう。
安倍政権は「働き方改革」の名のもとに「労働者」「労働組合」のない社会へかじを切っている。その中で、フランチャイズの問題が一大焦点になりつつある。自営業者の形で労働者の概念をなくし、労働者の権利を奪い、過労死や過労自殺をはびこらせる。これに対して、社会保障もない労働者がコンビニ関連ユニオンにどんどん結集している。フランチャイズのユニオンやフリーランスのユニオンをつくりたいという声もある。家族崩壊させられたという悲痛な犠牲者の声も寄せられている。
こうした声を団結にかえ、コンビニ資本、フランチャイズ資本と闘う壮大な挑戦が始まった。