団結ひろば 投稿コーナー

発行日:

週刊『前進』04頁(3096号04面05)(2019/12/23)


団結ひろば 投稿コーナー

許せない!関生憎しの告訴
 大阪労組交流センター Y・O

 11月13日、全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部の裁判を傍聴しました。2017年12月、関生支部がストライキを行い、トラックの出入りを妨害したとして威力業務妨害の罪に問われた事件です。この件で7人の組合員が起訴されています。この日は検察側証人の宇部三菱セメントの営業グループ統括部長への尋問でした。
 午前9時15分から傍聴席の抽選券が配布されるということなので早めに裁判所に到着すると、すでに背広組(経営者側)が数十人も。しかし彼らは抽選で傍聴券を手にしても、傍聴せずにさっさと帰ってしまうのがいつものことだそうです。組合員の傍聴を妨害するためです。しかし今回は経営者側と関生支部組合員と支援者とで傍聴席は満席状態でした。宇部三菱セメントの部長が登場するから経営者側も気を使ったということでしょう。
 証人は関生支部のストライキで2200万円の損害を被ったと証言しましたが、民事裁判で損害賠償を請求することは考えていないようです。そもそもこの金額自体、大げさに聞こえます! 証人は「ストライキのためにトラックが来れなかった。運転手が嫌がった」と言いますが、実は関生支部の組合員でなくても、ストライキに連帯した運転手が多かったのではないかと想像できます。損害を被ったと言いながら賠償を求める気はなく、関生憎しのための告訴です!
 それにしても、経営者側は「業務」として傍聴に来ているさまがありあり。私たちは休暇をとってきているし、「休暇を取りにくいのはお前らのせいだぞ!」と怒りがわいてきます。関生弾圧をはね返して、労働者の未来を取り戻そう!

子どもに天皇奉迎させるな
 東京・三多摩 I

 新天皇が八王子市内の多摩御陵に即位の報告に訪れた12月3日、「天皇奉迎に子どもを動員することに反対する八王子市民の会」の呼びかけで小学校への監視行動が取り組まれました。4月、前天皇が退位を報告した際に、沿道の小学校が出迎えに動員され、児童が「日の丸」の小旗を振らされたからです。
 以来、「市民の会」は3校の校長や教育委員会、町会自治連合会、八王子奉迎委員会に申し入れ行動を重ねてきました。そのかいもあり、12月3日は子どもたちの動員を阻止しました。私は当日この呼びかけに応え、3校のうち1校の監視に参加。「市民の会」の根津公子さんと合流して、子どもたちが動員されなかったことを確認しました。
 その後向かった沿道は山車が5台も出てお囃子(はやし)を鳴らすお祭り騒ぎ。しかし、市民はまばらで目立つのは公安ら私服警官ばかり。根津さんが「天皇奉迎しない」と書いた紙を掲げたところ、私服警官2人が立ちはだかり根津さんを倒したのです。さらに根津さんの両腕を持ち、宙づり状態にして5〜6㍍後方に排除。その後も体当たりなど暴行を15分以上も続けました。
 天皇が通り過ぎた後、もう一つの小学校に向かったのですが、そこでも公安はずっとついてきて、最終的に34人になり、帰り道もしつこくつきまといました。
 私はこれに怒りを覚えるとともに、反天皇制を闘うとはこういうことだと思いました。子どもたちを戦場に送らない闘いができるのは教育労働者です。地元の教育職場に分け入り、教育労働者を組織する闘いを改憲・戦争阻止大行進運動として開始しましょう。

住民を犠牲に羽田空港増便
 東京・江戸川区 村瀬謙一

 東京オリンピックを口実にした羽田空港の増便は、江戸川区に住む私にとっても深刻な問題だ。区内で行われた国土交通省の説明会で、あらためてことの重大さを認識した。
 国交省は、一日最大80便だった羽田発着の国際便を130便に増大すると言う。そのため新たに荒川上空が飛行ルートになる。北風が吹く時は、午前7時から11時30分と午後3時から7時までの間、1時間で23便が荒川上空を飛行する。2〜3分の間に1機が飛ぶということだ。北風が吹く日は年間で6割、冬場はほとんどが北風だ。
 羽田増便は3月28日開始とされているが、1月30日から「実機飛行確認」なるものが行われる。実際に乗客を乗せた飛行機が、1時間に23便、荒川上空を飛行するのだ。
 この日を境に江戸川区や江東区の環境は一変し、騒音地獄にたたき込まれる。成田空港で絶えず問題になっているように、飛行機からの落下物の危険もある。
 許せないことに国交省は、「人口減少社会を迎えた日本で、私たちがこれからも豊かな生活を実現していくためには、羽田空港の国際便の増便が欠かせません」とうそぶいている。東京オリンピックを機に海外からの訪日客を増大させる以外に資本の生き延びる道はなく、そのために住民は犠牲にされても我慢しろということだ。
 だが、安倍政権の韓国への排外主義扇動で、韓国からの訪日客は半減した。そもそも東京オリンピックは、福島原発事故をなかったことにするために誘致されたものだ。
 東京オリンピックは直ちに中止しろ。三里塚芝山連合空港反対同盟と連帯し、羽田増便を阻止しよう。

『となりの難民』を読んで
 東京 霧山明彦

 友人に薦められ、『となりの難民----日本が認めない99%の人たちのSOS』(織田朝日著、旬報社刊)を読んだ。
 「難民」と言われて、テレビのニュースで見た、船に乗って命がけで母国から逃げている姿が思い浮かんだ。それに、毎年春に行われている「入管法・外登法と民族差別を撃つ東西交流集会」に彼らが参加していたことも。その会場で元気に走り回ったり、劇をしている子どもたちと、その親たちがこの本に出てくる「非正規滞在者」なのかと思うと、彼らを収容させてはならないと思った。
 この本を読むまでは、「収容されないための、なんらかの手段があるのではないか」と漠然と思っていた。しかし、違った。収容されないための「難民申請」が99%以上認定されない。2018年に難民申請した人は1万493人、その中で難民認定された人ははたった42人しかいない。計算したら0・4%だ。
 本の中で、難民申請中の非正規滞在者について、こう書いてある。「私たちは彼らにどこかで助けられ、同じ社会の一員としてくらしています」(98㌻)。そういう人が、収容所の中での劣悪な扱われ方に対して、「私たちは動物じゃありません。人間です」と面会に来た筆者の織田さんに語っている。彼らが日本の国家に不当に扱われているなら、ともに闘わなければいけないと思った。
(「ある日の入管」72㌻)

このエントリーをはてなブックマークに追加