ＡＧＣ資本が賃金支払い
　韓国で判決
　最賃の¼に減額

　旭非正規職支会の解雇撤回闘争は、２０１５年６月の集団解雇から４年半、激しい攻防を続けてきた。今年２月、韓国検察庁がＡＧＣファインテクノ韓国株式会社（ＡＦＫ）を違法派遣で起訴！　さらに８月23日には、旭支会が提訴した勤労者地位確認訴訟の一審判決でＡＦＫの違法派遣が認定され、ＡＦＫに対し旭支会組合員の直接雇用が命じられたのである。
　この８・23判決を受け、旭支会は、ＡＦＫに対し毎月１人当たり約１７５万㌆を補償しろという仮処分請求訴訟を起こした。この１７５万５１５０㌆（約16万円）は、19年の最低賃金で算出した、きわめて謙虚な額だ。

１６人は棄却し分断

　しかし、これに対しテグ地方裁判所キムチョン支院第２民事部（キムジョンテ判事）は11月26日、チャホノ支会長ら６人に一部支給（最少額月25万～最大額月55万㌆）、ほか16人は棄却した。裁判所は、一部支給とした６人について「最低賃金が当該勤労者たちの人間らしい生活を維持するために必要な額だと見られない」という暴論で減額、16人については疎明資料が不十分と切り捨てた。
　この許しがたい分断攻撃に対し、棄却された16人の１人、ミンドンギ旭支会法対部長は「基準は判事だけが知っている」と怒りをあらわにした。
　これに対し旭支会は、12月３日に判決を認められないとしてテグ高等法院（高裁）に即時抗告した。翌４日、テグ高裁前で「最低賃金を受け取る権利さえ奪った判決糾弾記者会見」を開き、「金額も支給基準も不明確な判決だ」と弾劾した。（写真）

旭資本から４０万㌆

　同日、チャホノ支会長の預金口座には、40万㌆がＡＦＫから振り込まれた。チャホノ支会長は、フェイスブックに以下のように書き込んだ。
　「４年６カ月ぶりに旭硝子資本から初めて金を受け取った。犬畜生の金だ。労組を設立するやいなや、１７８人を解雇し、『自分たちとは関係ない』『下請け会社に行って問い詰めろ』と言ったやつらが、直接、金を振り込んだ。６人だけに支給する金を、ある同志は汚くて受け取れないと言った。労働部、検察、裁判所はやることはすべて『同じ』だ。６人あての金は私たちみんなのために毎月労組の通帳に入金することにした。
　チェ・ゲバラは１９５６年に80人余りの同志たちとキューバに上陸した。バティスタの攻撃を受け、12人が生き残った。しかし、最後まで戦いバティスタ政権を倒して革命に成功した。
　22人（の組合員）で十分だ。旭闘争を支持する同志が韓国のみならず日本にまでいるのだから、力はあふれている。大したこともない旭資本ひとつ、たたけないことはない。私たちは退かない。ゴミのようなやつらよ！」