香港 学生の闘いに労働者が連帯 大学を占拠し内乱的激突に
香港
学生の闘いに労働者が連帯
大学を占拠し内乱的激突に
香港科技大学の学生・周梓楽(しゅうしらく)さんが警察の弾圧によって駐車場ビルから転落し、11月8日に死亡した事件を受け、香港の労働者学生は怒りの闘いに立ち上がった。翌日から各地で内乱的な闘いが開始され、警察機動隊と激しく衝突。香港政府は学生の弾圧に焦点をしぼり、中文大学、香港大学、理工大学など主要な大学の校内に突入し、闘う学生を一掃しようとした。学生たちは大学に立てこもり、全力で反撃して闘った。
11日にはゼネラルストライキが宣言され、地下鉄などが焼かれて交通機関は全面的にストップした。追いつめられた警察が抗議する青年に対して発射した実弾3発が2人に当たり、1人が重体となった。12日、警察は一挙に学生をたたきつぶそうと催涙弾を乱発し(この日だけで催涙弾やゴム弾など3千発以上を撃ち込んだ)、60人以上の学生が負傷した。だが学生たちは一歩も引かず、各大学で火炎瓶から弓や投石器まで用いて徹底抗戦した。
労働者市民や大学OBが、中文大の学生の闘いの支援に決起し、水や傘、生理食塩水などの物資を運びこんだ。さらに、大学にいる警察を分散させるために市内各地で昼夜デモに立ち上がった。昼休みには「あなたと一緒にランチ」行動に決起し、街頭に一挙に流れ出てデモ。道路は封鎖され、交通機関が止まった。
14日の夕方からは中環の愛丁堡(エディンバラ)公園で「消防救援激励大会」が開催され、デモで救援にあたる人々が次々と発言し新たな闘いへの決意を表明。周さんを追悼し遺志を継ごうと、夜8時9分に全香港で黙とうが行われた。
16日、中文大の学生は戦略的に大学から撤退し、理工大が闘いの焦点となった。17日から理工大では警察機動隊との激闘に入った。徹底抗戦の中、校内突入を狙った装甲車は火炎瓶で瞬く間に炎上。警察は実弾発射も警告しながら催涙弾やゴム弾を次々と撃ち込み、校内にも突入し、逮捕者・取り調べ対象者は1100人以上に上った。
学生を支えるために決起した労働者市民や保護者らは路上で「六四(1989年・天安門事件)大虐殺の再現を許すな」「子どもを救え!」「学生は暴徒ではない」などと書かれたボードを手に座り込み、機動隊とも激突。学生に声援を送ろうと理工大へ向けたデモが各地で行われた。
こうした連帯行動に支えられながら、学生は不屈に17〜18日の大激闘を闘い抜いた。残った学生は「逮捕も死も恐れない」として闘争を継続し、あるいはバイクで分散して退避した。闘いの永続化は必至だ。
街頭では、政府支持派とデモ隊との激突も激しくなっている。政府支持派は、学生や労働者が築いた障害物などを撤去しようと挑発し、暴力行為に及んでいる。16日には香港に駐在する人民解放軍が、香港政府の公式な要請なしにデモ後の路上清掃を行った。これは中国政府が「一国二制度」をないがしろにし、天安門事件のような大虐殺に再び手を染めようとしていることを示している。
中国政府は、11月16日付の米ニューヨーク・タイムズが暴露した「(ウイグル族の)テロや分離主義者に容赦しない」とする習近平国家主席の内部発言を全面的に開き直った。これは香港に対する姿勢でもある。
闘いは明らかに、次の激突に向かって進んでいる。香港の労働者学生と連帯し、東アジア・世界革命に向かって突き進もう!