「空港とは共存しない」 市東さんの会がシンポジウム 農地守り耕し続ける決意に感動
「空港とは共存しない」
市東さんの会がシンポジウム
農地守り耕し続ける決意に感動
11月9日、東京の文京区民センターで「市東さんの農地取り上げに反対する会」主催の第14回を数える恒例の秋のシンポジウムが開催され、100人を超える人々が参加した。
今回のタイトルは「おかしくないか? 大きく『間違っている』のじゃないか!―市東さんの農地、請求異議控訴審」
冒頭に、秋田県大潟村農民で会の共同代表である坂本進一郎さんからの、「守るべきは市東さんの農地。シンポの成功を」と熱い連帯を表したメッセージが読み上げられた。
会事務局の小川正治さんが基調報告を行い、来年1月16日に東京高裁で開かれる請求異議裁判控訴審第2回への参加を呼びかけ、また「異変があれば直ちに現地に駆けつける陣形の強化」を訴えた。
続いて畑の作物などの写真をスライドで映しながら、市東さんが壇上でインタビューを受けた(写真)。日ごろは聞けないエピソードも語られた。例えば、2003年12月にNAA用地部長が、市東さんの前にポケットに手を突っ込んだ態度で現れ、市東さんはそれを直ちに追い払ったわけだが、NAAはそれをもって「市東さんと話し合いの努力をした」ことにしている。ほんとうにあきれたやつらだ!
また市東さんは空港機能強化策を批判し、「あんなことをしたら芝山町に人は住まない。誰も帰ってこない」と第3滑走路を誘致した相川町政を一刀両断した。そして「自分は空港とは共存しない。農業は楽しい」と述べ、耕し続ける気概を表し、会場の大きな拍手を受けた。
さらに千葉の稲作農家で全国農民会議共同代表の小川浩さんの安倍農政による農業つぶしの現状報告、沖縄からの特別報告、反対同盟顧問弁護団の遠藤憲一弁護士の講演「司法制度改革下における司法反動」、弁護団の決意表明などが続き、参加者は「農地を守る闘い」への共感と確信を深めた。
(田宮龍一)