11・3集会呼びかけ団体の発言 関生弾圧粉砕へ総決起を

週刊『前進』02頁(3083号02面01)(2019/11/07)


11・3集会呼びかけ団体の発言
 関生弾圧粉砕へ総決起を

関生支部弾圧はね返そう
仲間をとり戻し必ず勝つ
 全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部執行委員 荒川勝彦さん

 われわれは国家権力の厳しい弾圧を受けています。延べ87名が逮捕され60名以上が起訴されています。おととい、1名が保釈されましたが、いまだに3名の仲間が勾留中です。武委員長は6回の逮捕・起訴を繰り返されています。
 滋賀県警は、建築現場で企業の違法行為を摘発するコンプライアンス運動を「脅迫」と言って逮捕してきました。汚水の垂れ流しを問題視するビラを配布すると「威力業務妨害」。
 大阪府警は、われわれの権利であるストライキを起こしたら「威力業務妨害」とし、京都府警は非正規職が正社員化を求め、保育所に出すための就業証明書を求めたら「恐喝未遂」としてきました。
 和歌山県警は、生コン業界のトップ企業が暴力団を関生支部の事務所に押しかけさせたことに抗議したら、「威力業務妨害」としてきました。
 保釈されても裁判所は、組合事務所への立ち入り禁止、組合員との接触禁止という条件をつけています。
 憲法28条が保障した労働基本権を踏みにじり、民主主義を破壊する前代未聞の弾圧です。
 われわれはゼネコンやセメントメーカーと対抗して産業政策運動を闘い、生コン産業の労働者の権利を守ってきました。共謀罪などの悪法阻止の闘い、辺野古での基地建設に反対する闘い、脱原発などの政治運動にもかかわってきました。
 この弾圧との闘いは安倍政権との闘いです。どんな弾圧があっても安倍の悪政に立ち向かいます。安倍政権は戦前の特高警察のような弾圧で労働運動と市民運動とにくさびを打とうとしています。しかし、正当な大衆運動は弾圧には屈しません。関生支部は「人の痛みは己の痛み」という精神で闘ってきました。仲間を早期に奪還し、勝利するまで闘います。

(写真 関生弾圧許すな!のボードが日比谷野外音楽堂を埋めた【11月3日】)

関生支部弾圧はね返そう
全国から関生支援集会へ
 全国金属機械労組港合同委員長 中村吉政さん

 関西生コン支部への弾圧を許さない闘いについて、地元の仲間として訴えたいと思います。
 いまだに関西生コン支部の3人の仲間が勾留されています。保釈されても、裁判所の許可条件で逮捕・起訴された者同士の一切の接触が禁止され、支部や分会の組合事務所への出入りも禁止されています。労働組合の活動は一切させないことになっています。ストやコンプライアンス活動が「威力業務妨害」とされ、保育所に出すための就業証明書要求が「強要」や「恐喝未遂」にされています。
 ストやささやかな要求も認めない攻撃に黙っていたら、市民活動、民衆の日常活動にまで被害が起きます。この攻撃と真正面から闘い、はね返さないと私たちの未来はありません。
 この攻撃は、沖縄の民意を無視する辺野古への基地建設に反対する運動にも向けられています。
 三権分立が壊れ、安倍政権に忖度(そんたく)することが官僚や司法の任務のようになっている社会を変えなければなりません。関生支部への弾圧は、憲法、民主主義を破壊して戦争をする国にする攻撃です。この弾圧との闘いは改憲を悲願とする安倍政権との対決です。憲法28条を守るために闘います。
 11月16日には、全国集会と銘打って大阪で関生支部支援集会を計画しています。全国からの参加をお願いします。

動労千葉からの報告
「労組なき社会」阻止する
 国鉄千葉動力車労働組合委員長 関道利さん

 私たちは、本日の集会を非常事態下の11月集会だと訴えてきました。連帯労組関西地区生コン支部の仲間たちに未曽有の大弾圧が加えられているからです。労働組合が禁止されていた戦前と見まがうような現実がまかり通っています。労働組合がつぶされた時、改憲―戦争が現実のものとなります。関生支部への大弾圧を粉砕することが、私たちの最大の課題です。
 JRでも「労組なき社会」「非正規職だけの社会」をつくる攻撃が吹き荒れ、それと一体で鉄道の全業務を子会社に外注化し、労働者ごと子会社に突き落とす攻撃が進んでいます。
 安倍政権は7月参院選を戦後初めて改憲の是非を問う選挙として挙行し、「国民の審判は下った。困難な課題だが必ずなしとげる」と称して臨時国会に臨んでいます。戦争の歴史を開き直り、韓国を敵視する異常な排外主義が組織されています。大軍拡が進められ、天皇即位の大宣伝の中で社会全体が「戦争のできる国」につくり変えられようとしています。われわれは歴史の分岐点に立っています。改憲発議阻止へ、まなじりを決して立ち上がらなければなりません。
 この間の台風・豪雨被害は新自由主義の現実を明るみに引き出しました。治山も治水も防災対策も放棄され、多くの人々が生命を奪われ、何万戸もの住宅が水に沈み、生活のすべてを破壊されたのです。鉄道ではローカル線の復旧体制はすでに全く存在しません。
 それでもなお安倍政権は、社会丸ごと民営化、公務員総非正規職化政策を進めています。問われているのは怒りの声を団結した行動に組織することです。労働運動の再生・復権をめざし力を結集して下さい。
 動労千葉はJRの外注化攻撃に真正面から闘い続けてきました。車両検修部門では12年にわたり外注化を阻止し、強行された2012年以降も非和解的に闘っています。私は強制出向された千葉鉄道サービスの最大事業所で過半数を組織し、職場代表をしています。民営化・外注化攻撃と「労組なき社会」をつくる攻撃は必ず粉砕できると確信しています。
 国鉄1047名解雇撤回闘争では、「JR不採用基準」が不当労働行為意志のもとに作られたことを最高裁で認めさせました。「だったら直ちに職場に戻せ」と今も闘い続けています。
 連帯労組関西地区生コン支部への大弾圧を粉砕するために心を一つにして立ち上がろう。JRの「労組なき社会」「非正規職だけの社会」づくりの攻撃を許すな。「働き方改革」粉砕。何よりも改憲発議を絶対に阻止しよう。大行進運動を全国につくろう。反動安倍政権を打倒しよう。国境を超えた労働者の国際連帯闘争を発展させよう。

開会あいさつ
労働基本権の解体許すな
 国鉄闘争全国運動呼びかけ人 伊藤晃さん

 11月集会は一貫して、労働者の権利と生活を守ることと、憲法改悪阻止を結びつけて闘ってきました。
 日本国憲法は、その内容、条文をどう解釈しどういう実現形態をとるかをめぐり、対抗関係が続いてきました。9条をめぐる問題を見れば、それは分かるはずです。安倍政権はその対抗関係で、新しい一歩を踏み出そうとしています。自衛隊を海外派兵しようとしています。萩生田文科相の「身の丈」発言は、憲法26条の教育を受ける権利が機会均等にすり替えられ、それさえ維持できなくなっていることを示しています。
 28条の労働基本権の保障についても、新しい状況を開こうとしているのが安倍政権です。関西生コン支部への弾圧は、労働組合が団体行動をする権利、団体交渉をする権利をめぐっての権力の激しい攻撃です。
 動労千葉が警鐘を鳴らしているJR東日本の労働政策は、労働組合の存在そのものを社会から抹殺する姿勢を示しています。
 労働基本権をめぐる問題が大きな焦点になっています。われわれが労働者の権利の問題と改憲の問題を結び付けてきたのは正しかったと痛感しています。
 各国での労働者への攻撃も日本と同じ方向です。日本の労働運動は世界の労働運動の中で大きな役割を果たさなければなりません。この期待に応えるために全力を挙げなければなりません。
 今日の集会をその一歩として成功させましょう。

関生支部弾圧はね返そう
弾圧粉砕へ社会動かそう
 国鉄闘争全国運動呼びかけ人 金元重さん

 関生弾圧への抗議が今緊急に求められています。
 われわれが国鉄分割・民営化以降の労働運動の沈滞を破るべく11月集会を計画した時に、港合同とともに一緒にやろうと決断し、動労千葉とともに闘ってきた同志が関生支部でした。国鉄闘争の中で、最高裁で勝利判決を獲得すべく署名運動を始めた時、関生支部は真っ先に署名を送ってくれました。
 関生支部が未曽有の弾圧を受けています。各地で支援の集会、宣伝、カンパが行われていますが、まだ力が足りません。
 今、私たち一人ひとりが何をすべきでしょうか。ろうそく革命が示したように、一つ一つのともしびは小さくても、それが数万、数百万集まれば独裁権力を打倒できるのです。一人ひとりの闘いを積み重ねたら、弾圧は粉砕できます。
 職場・地域・学校で、一人デモ、場合によったらハンストも組織し、この非常事態を社会化、世論化していく必要があります。
 マスコミは見て見ぬふりをしています。この弾圧について報道させる必要がある。新聞の投稿欄に関生弾圧についての投稿を寄せましょう。報道すべきことを報道しない放送局にも押しかけ抗議しましょう。
 われわれの得意とする運動だけでは打ち勝てません。市民運動体にも声をかけ、憲法違反の刑事弾圧だと訴えて、知恵、力、お金を出し合い、弾圧を粉砕しましょう。

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