全学連国賠訴訟 〝警官が後頭部殴った〟 吉田耕さんが証言

週刊『前進』04頁(3082号04面03)(2019/11/04)


全学連国賠訴訟
 〝警官が後頭部殴った〟
 吉田耕さんが証言


 10月24日、東京地裁民事第31部(金澤秀樹裁判長)で全学連大会襲撃事件の国家賠償請求訴訟第11回口頭弁論が行われました。
 この裁判は、2016年9月に都内で開催された全学連大会の会場前で、警視庁公安部の私服警官が参加者に組織的暴行を行った行為を裁くものです。
 今回は原告の吉田耕さん、被告の公安警察官・吉徳健太郎と紺野正敬の証人尋問が行われました。
 吉田さんは、自らが受けた暴行の数々について証言しました。大会会場に徒歩で向かう途中に、吉徳に「公安警察なめるんじゃねぇぞ」と怒鳴られ、フードをはぎ取られ、さらに公安警察官・河西昭人に胸倉をつかまれ植木の方へ押しやられました。翌朝の会場への結集過程では、公安警察官・鈴木達に飛び掛かられ、首を押さえられ拘束され、その後、鈴木に後頭部を殴られました。裁判では鈴木の拳が吉田さんに振りおろされようとする瞬間をとらえた画像も提出。証言の最後に吉田さんは「この犯罪行為が裁かれなくて何を裁くというのか」と怒りをたたきつけました。
 被告への証人尋問に移りました。吉徳は終始ふてくされた態度で応答をくり返し、力づくでフードを引きはがしたことなどを「何度も言うけど、職務質問に付随する行為」と言い張ります。弁護士の「これらの行為が違法とされればやめますか?」の問いかけには、黙して語らず。前回の裁判に続いて、公安警察は「法律を守る」とすら言わないのです。最後に証言した紺野は、質問に答えずに言い訳めいたことをごにょごにょと述べて時間稼ぎをします。裁判官にも「はい、か、いいえで答えるように」と諭される始末です。
 学生運動にかけられたこの権力犯罪を打ち破ることはあらゆる闘いの前進につながります。次回裁判は11月28日。原告の仲井祐二さん、被告側は公安警察官の佐藤敦と河西昭人の証人尋問です。傍聴への参加をお願いします。
(全学連国賠原告・野地川泰介)
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