全学連国賠 公安・西澤が暴言 「適法かどうか確認しないと逮捕できないんですか?」

週刊『前進』04頁(3074号04面02)(2019/10/07)


全学連国賠 公安・西澤が暴言
 「適法かどうか確認しないと逮捕できないんですか?」


 9月30日、東京地裁で全学連大会襲撃事件国家賠償請求裁判が行われました。この裁判は、2016年9月の全学連大会への参加者に警視庁公安部が白昼公然と暴行を働いたことに対して、公安警察官15人と東京都を相手取った訴訟です。今回は被告側の公安警察官・山本清仁と西澤雄の証人尋問が行われました。
 最初は山本清仁です。山本は、全学連大会の会場前にタクシーを着けて降りようとした作部羊平くんたちの帽子やマスクをはぎ取り、参加者を守ろうとした野地川泰介くんを突き飛ばした人物です。
 山本は、「マスクをはぎ取って顔を確認する行為は必要最低限の行為と自認している」と居直り、さらに野地川くんの行為は「公務執行妨害」だというでっち上げストーリーを主張しました。しかし、弁護団から「職務質問やマスクをはぎ取る行為は何の法的根拠に基づいて行われているのか」という警察官職務執行法の中身を追及されると顔色が変わっていきます。
 山本が「お前は誰だ? 指名手配犯か?」と職務質問したとの主張に、原告側が提出した証拠映像にはないことを追及すると、「小さな声で言った」と必死に言い逃れようとしました。
 次の西澤雄は、山本や公安警察官・佐藤敦が参加者のマスクや帽子をはぎ取るところを、「見ていなかった」と主張。さらに野地川くんが山本や佐藤から襲撃された場面だけ「見た」として、野地川くんの行為が「公務執行妨害」罪にあたると主張しました。
 西澤に対して弁護団が尋問に立ちます。「一連の流れが分からずに『公務執行妨害』と断定することはできない」という鋭い追及に、動揺した西澤は「いちいち適法かどうか確認しないと(公務執行妨害で)逮捕できないんですか?」「山本さんが違法捜査をするはずがないと信じています」「私は野地川くんを逮捕したいと思っていました」とメチャクチャな発言が飛び出しました。西澤自身は問題発言であるとさえ認識できていない。被告側の代理人があわてて擁護に入っていました。
 今回の公判で重要だったのは、公安警察が、野地川くんが先に「公務執行妨害」を行ったとのストーリーを描こうとしたことを、弁護団と傍聴の仲間の追及でうち破ったことです。
 次回の公判は10月24日です。原告側から吉田耕くんが証人尋問に立ちます。被告・公安警察からは吉徳健太郎、紺野正敬です。
 公安警察の権力犯罪を絶対に許さず裁判闘争に勝利したい! ぜひ多くの傍聴と支援のカンパをお願いします。
(原告・安澤和芳)
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