「天皇」攻撃粉砕・改憲阻止を 関西生コン支部弾圧を許すな すべての怒り集め11・3集会へ 前進社への不当捜索を弾劾する

週刊『前進』04頁(3074号01面01)(2019/10/07)


「天皇」攻撃粉砕・改憲阻止を
 関西生コン支部弾圧を許すな
 すべての怒り集め11・3集会へ
 前進社への不当捜索を弾劾する


クリックでふりがな付PDFをダウンロード


 10月4日から秋の臨時国会が始まった。この日、全学連を先頭に国会闘争が闘われ、安倍への怒りと改憲絶対阻止の決意をたたきつけた。11・3全国労働者集会へ、全国で大結集運動が進められている。そして、韓国・香港・米欧、日本で若者たちが「もう我慢できない」と命をかけ、人生をかけて立ち上がり始めた。命脈尽きた資本主義を打倒し、労働者民衆の力で新しい社会をつくる時代が来ている。

でたらめ極まりない弾圧

 臨時国会の開会を前にした10月2日朝、警視庁と埼玉県警は東京の前進社を不当捜索した。捜索の口実は「氏名不詳」の者による「爆発物取締罰則違反」である。「埼玉県の民家から1月に未使用の飛翔(ひしょう)弾が見つかった」と言うが、それでどうして前進社を捜索するのか? 全くでたらめである。捜索現場で追及しても、警官は何ひとつ答えられなかった。
 弾圧の狙いは明らかだ。安倍政権は、改憲と戦争体制づくりのために関西生コン支部への弾圧や、闘う京大生への不当処分をかけているが、これと一体で革共同をはじめ闘う勢力への弾圧を強めているのだ。
 関西生コン支部への弾圧は、憲法でも認められている労働運動の正当な権利行使(団交やピケット・ストライキ、抗議・要請行動など)を敵視して労働組合そのものの壊滅を狙う弾圧である。こんな弾圧を許すならば、労働者が団結して賃金や労働条件のために資本家と闘うことのすべてが「犯罪」とみなされてしまう。また、「職員に抗議しただけで3人無期停学」という京大当局による不当処分も、これまでの処分のレベルを超えている。
 安倍政権は、改憲攻撃を貫徹するために労働運動・学生運動圧殺攻撃を必死に強め、天皇即位儀式をも使ったメディア統制と言論弾圧に乗り出している。それと一体で、前進社に対しても「テロ・ゲリラ」キャンペーンで弾圧してきた。
 だが、こんな浅はかな、こけおどしの爆取弾圧は、労働者階級の怒りの火に油を注ぐだけだ。不当な家宅捜索による弾圧の狙いは前進社の同志の怒りで完全に粉砕された。
 労働者階級の回答は鮮明だ。10・13三里塚闘争、10・14関生弾圧粉砕東京集会の大成功をかちとり、10月22日、新天皇の「即位礼正殿の儀」当日、首都で「差別と抑圧と戦争の元凶、天皇制打倒・改憲阻止」のデモをぶち抜こう。そして、闘う労働組合が呼びかける11・3全国労働者集会に大結集しよう。

改憲の強行突破狙う安倍

 自民党は秋の臨時国会で改憲手続きを定める国民投票法改悪案を成立させ、改憲案の具体的な議論に入ることを狙っている。安倍は9・11内閣改造後の記者会見で「今後は自民党が強いリーダーシップを発揮していく」と語り、衆院憲法審査会の会長に佐藤勉をあてた。佐藤は2015年に安保戦争法を強行採決した時の国会対策委員長だ。
 安倍は憲法審査会で改憲論議がなかなか進まないことに焦り、ある程度の審議のアリバイづくりをした上で「維新」をも巻きこみながら、数の力で4項目の自民党改憲案を強行突破させることを狙っている。そして安倍の党総裁任期中(21年まで)に改憲発議―国民投票まで持ち込もうとしている。新天皇の即位儀式と韓国・朝鮮に対する排外主義宣伝を、そのためのてこにしている。絶対に許せない。全国で改憲阻止の大運動を巻き起こそう。

若者の決起が未来を開く

 動労千葉は9月29〜30日の定期大会で、関道利新委員長のもとに闘う新体制を確立した(記事2面)。JR職場では今、全面外注化、非正規職化、労組つぶしとの攻防が激しく闘われている。また動労水戸は「高線量地帯に向かって列車を走らせるな」と、来春の常磐線全線開通阻止へ、地元労組と住民の反対運動の結集軸となって闘っている。こうした闘いと固く連帯し、職場から闘う労働組合をよみがえらせよう。
 千葉県では台風災害で2週間も停電が続き、その打撃で農業や養鶏、酪農、漁業で廃業に追い込まれる人が相次いでいる。これは「天災」ではない。東電の設備投資の縮小や人員削減(安全の切り捨て)、地方自治体の人員削減・非正規職化、林業の衰退など、新自由主義的な政策の結果である。資本家の金もうけ(株主の利益)が一切に優先され、人民の命と生活が破壊されているのだ。
 消費税も10月1日から税率2けた時代に突入した。「食料品への軽減税率」や「ポイント還元」などは、全くのペテンだ。交通費や日用品の購入、教育や病院・医薬品などあらゆる生活の場で労働者階級は負担増を強いられ、生活困難に追いやられていく。所得の低い者ほど生活への打撃は大きい。貧富の格差がますますひどくなる。「黙っていたら殺される」時代だ。
 それだけではない。福島原発事故では東電元社長ら3被告に無罪判決が出された。多くの人を殺し、数十万人の家族の生活・生業・人生を破壊しておきながら、資本家階級は誰も責任をとらない。裁判所はそれを免罪した。また、関西電力の幹部は高浜原発の地元・高浜町の元助役から3億2千万円もの金品を受け取り、懐に入れていた。その原資は人民が支払う電気料金だ。資本家が支配する国家・社会の腐りきった現実が次々と噴き出している。その先にあるのは戦争だ。
 だが、これは戦前の暗黒時代への逆戻りではない。帝国主義の絶望的な危機の対極で新たな革命に向かううねりが開始されている。
 「私たちは絶滅に差し掛かっているのに、あなたたちが話すのはお金のこと、永遠の経済成長というおとぎ話だけ。なんということだ」「でも若者たちは、あなたたちの裏切り行為に気づき始めている。......世界は目を覚ましつつある。変化が訪れようとしている」
 9月23日、国連の会合で16歳の少女がこう訴えた。世界でも日本でも、若者が立ち上がり始めている。この闘いにこそ未来があり、希望がある。
 数は力だ! 私たちのすべての怒りを11・3日比谷へ! 職場・大学・地域で、大結集運動を巻き起こそう。韓米など世界の労組代表団が参加する11・3労働者集会に集まろう。

このエントリーをはてなブックマークに追加