11・3集会組織化へ本格突入 関生弾圧粉砕・改憲阻止を 第2回実行委員会で強く確認

週刊『前進』04頁(3068号02面01)(2019/09/16)


11・3集会組織化へ本格突入
 関生弾圧粉砕・改憲阻止を
 第2回実行委員会で強く確認

(写真 11・3集会に向けて第2回実行委員会が開かれた。弾圧と闘う関生支部と団結し、残り2カ月の組織戦へ決意を固めた【9月8日 東京都内】)

 9月8日に東京都内で11・3全国労働者総決起集会/改憲阻止!1万人大行進に向けて2回目の実行委員会が開催された。会議には100人が集まり、参加者は11・3集会の成功へ残り2カ月、全力をつくすことを決意した。
 司会を動労千葉の中村仁執行委員が行い、冒頭、動労千葉を支援する会の山本弘行事務局長が、11月集会には海外からの参加がすでに決まっているところもあり、国際連帯集会として行われることが語られた。
 呼びかけ労組である、全国金属機械労働組合港合同の木下浩平執行委員が発言に立って、同じく呼びかけ労組である全日建運輸連帯労働組合関西地区生コン支部への弾圧の現状について訴え、「労働組合として当たり前の闘いを貫くために、弾圧との闘いを覚悟しなければならない時代に入っている。僕らも関生支部を守りぬき、労働組合としての裾野を広げる。こうしたことを誓い合う11・3集会にしたい」と述べた。
 続いて、呼びかけ労組の動労千葉の田中康宏委員長が11月集会の課題を提起した。「関生支部への弾圧は、労働組合という法人格そのものを剝奪(はくだつ)してしまおうとする弾圧。こういう攻撃と関生支部は闘っている。そういう非常事態下の11月集会です」「安倍政権が改憲に手をつければ、韓国や香港のように日本も政治のるつぼになる。でも、自然とそうなるわけではない。その時に、僕らが怒りに火をつけ、ひとつに団結させる努力をしないといけない」と訴えた。
 さらにJRの情勢について「車両検修部門で水平分業の計画が出された。それによると、工場の中の業務は全部外注化するとある。今働いている労働者を、本人の同意なしに子会社に出向・転籍させる仕組みをつくろうとしている。それが、『労働組合のない社会』にする『働き方改革』としてやられている」と述べ、「日本の労働運動は今、岐路に立っている。団体交渉や争議が『犯罪』だと言われれば労働組合が存在する余地はありません。これが今起きている事態です」「だからこそ、一番困難な職場で組織していくこと。これが一切の土台になる。現実の実践、闘いに踏み出して労働者を運動の中で組織しよう」と訴えた。
 さらに、11月集会の全体像を示す、統一チラシをつくったことが報告された。
 質疑応答と討論に移った。東京西部ユニオン鈴木コンクリート工業分会の吉本伸幸書記長は、10月14日に東京で行われる関生支援集会への参加と組織化を呼びかけ、「労働者は明るく楽しく、そして堂々と闘う」と発言した。
 医療福祉労働者が労働組合での討論を紹介し、賃下げとの闘いを議論している時に、動労千葉の組合員から「労働者に赤字の責任はないって、指導部が言い切っちゃえばいい。指導部がはっきりすれば現場はついてきますよ」と言われ、医療労働者が闘わない限り患者の命は守れないという原点に立ち返ったことを報告した。
 コンビニ関連ユニオンの組合員が、24時間営業の義務化に反対する署名が1万5千筆を超えて集まっていることを報告。元教育労働者の女性が地域の市民団体で関生弾圧についての学習会をして、カンパと署名が集まったことを報告した。
 最後に、動労千葉の田中委員長が「3労組も全力でがんばります。どれだけ困難であっても職場で組織することがすべての土台になる」と訴えた。2カ月の決戦を闘うことをそれぞれが固く決意した。

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実行委での発言(要旨)

労組のない社会をつくらせない
 動労千葉委員長 田中康宏さん

 9月冒頭に3労組の会議を行いこの場に臨んでいます。関西生コン支部に新たな弾圧が加えられました。関西生コン支部は、「この攻撃には絶対に負けることはできない」と強力に言ってくれました。
 関生支部の組合員の大半は日々雇用の生コン運転手です。その労働者が組合員というだけで働く場を奪われている。弾圧は新たな段階に入りました。労働組合そのものを否定しようとしています。まさに非常事態下の11月です。今回の11月集会は「単なる継続」ではないと確認したい。
 おそらく10月4日に臨時国会が開かれます。この国会で全面的に改憲審議に突き進むと言われています。労働者・青年を徹底的に政治から疎外し、「無関心」化することで、政治支配が成り立ってきた。でも改憲をすれば「政治のるつぼ」、韓国や香港のような状況になります。改憲に踏み出すのは敵の一番のジレンマです。だが、それは自然に起きるわけじゃない。僕らが怒りに火をつけ、ひとつに団結させる努力をしなければならない。日本で香港のような闘いを絶対にやろうではありませんか。
 菅官房長官が「日韓請求権協定は国の基本路線。1㍉も譲れない」と言いました。これに対し、「これはかつて来た道だ、韓国と日本の労働者人民は友人だ」と訴えれば必ず通じます。
 関生支部とJRで起きていることは同じです。「労組なき社会」のモデルです。連合と経団連は「労働者代表制の法制化」の検討を始めました。「労組のない社会」を法律化するということです。経団連労働法規委員会の委員長はJR東前社長の冨田です。その冨田が去年、首相官邸に行って労組つぶしを始めた。
 JRは運転士・車掌の職名をなくすと言っています。運転士・車掌は正社員の象徴です。基本的に幹部社員以外は正社員はゼロになる。一番外注化が遅れていた車両検修部門も、水平分業の計画が出された。JR本体には現場の労働は一切残らない。全部外注化し、本人の合意なしに子会社に突き落としていく。
 11月集会へ猛然と組織化を始めましょう。基本は、一番困難な職場で組織することです。関生弾圧粉砕、広島教職員100人声明と連帯するビラ、改憲阻止のビラ、非正規職だけの社会にさせるなと訴えるビラ、青年・学生、各産別の課題を掲げたビラをどんどんつくろう。各地域、産別、戦線ごとの政策を立て、現実の運動の中で労働者を組織しよう。
 9・22水戸集会への結集をお願いしたい。また、関生支援の集会を東京で10月14日に開催したい。関生弾圧に危機感をもっている人は膨大にいます。臨時国会開会日には国会前に結集し、改憲審議・発議を絶対に許さないと声を上げたい。11月集会への全力の取り組みをお願いします。

最前線で闘う関生支部守ろう
 全国金属機械労組港合同執行委員 木下浩平さん

 今年の11月集会は改憲・戦争阻止や、組合つぶし、労働法制の改悪など抱えるテーマは昨年とあまり変わらない。だけどまったく違う情勢の中で、11月集会を迎えようとしています。
 関西生コン支部の闘いについて報告します。9月3日に3人の保釈があったと同時に武委員長、湯川副委員長にはさらなる再逮捕が起きている。この事態に怒りを新たにしています。先日、3労組で事務局会議をもちました。関生支部は仁王立ちして「応えられるものには、全部応える」と述べ、弾圧を粉砕する力強い決意を感じました。
 関生支部への弾圧は関生支部だけにかけられた弾圧ではない。資本に「法令を守れ」と言うことが罪になる。組合員として公然化したとたんに、子どもを保育所に預けたいと「就労証明をくれ」と言ったら出さないとか、それに抗議したら逮捕される。労働組合として当たり前のことを貫くことが、弾圧との闘いを覚悟する時代に入っている。だから、最前線にいる関生支部を守りぬき、闘う労働組合の裾野を11月集会をもって拡大したい。
 港合同も経営や権力との関係が、組合をつぶす攻撃との攻防に入っていると組合員と議論して闘っています。労働組合を労働組合としてつくる、団結して闘って勝つ、そこにこだわって11月集会をみなさんとともにつくっていきたい。

労働者は明るく楽しく闘いぬく
 東京西部ユニオン鈴木コンクリート工業分会書記長 吉本伸幸さん

 10月14日に東京で関生弾圧を許さない集会をやります。俺らの枠を超えて盛大にやりたい。関生弾圧は、黙っていたら生コン業界だけじゃなくて、運送も医療も教育も、全部ものを言えなくなってつぶされるのは目に見えている。こんなことは許さない。
 一緒に関生弾圧を許さないでやろうよって声をかけていくことが、11月3日の1万人結集につながると思います。全力でやりたい。
 もう一つ、毎月1回、浮間船渡の駅前で街宣をやってます。関生弾圧許さないぞ、われわれ鈴コンも闘うから地域のみんな闘おうよって。今回、建設の派遣で来ている30代の若者がビラを受け取って、読んでて、11・3のチケットも買った。日雇いのその日ぐらしの苦しい人ですよ。
 若い人たちで、労働組合が闘うって知っている人はいないですよ。労働組合ってなんだ?って。でも改憲の情勢なんで、ものを言えなくなっていく感覚ってみんなうすうす感じてる。
 俺は、労働者は明るく楽しく、そして堂々と闘うんだって、みんなと一緒にやっていきたい。

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