知る・考える 用語解説 イージス・アショア-住民踏みにじるミサイル攻撃基地

週刊『前進』02頁(3063号02面03)(2019/08/29)


知る・考える 用語解説
 イージス・アショア-住民踏みにじるミサイル攻撃基地


 安倍政権と防衛省が、秋田市と山口県萩市に配備を計画している陸上発射型のミサイル迎撃システム。地元住民は強い電磁波による健康被害や攻撃対象となる不安から、配備に強く反対している。また防衛省が虚偽の地図データを用いていたことも明らかになり、住民の怒りが燃えている。米帝トランプから購入を迫られ、安倍が17年12月に購入を決めた。総費用は2基で6千億円を超える。こんな殺人兵器に巨額の税金が使われることは絶対に許せない。
 「敵のミサイルを迎え撃つ」「防衛用」と説明されているが、安倍政権は空母保有やF35戦闘機の大量配備など先制攻撃能力の強化を進めており、それと一体の戦争体制づくりである。
 同システムに将来的に配備されるレーダーの探知能力は半径1500㌔、ミサイルの射程は半径2000㌔に及び、朝鮮半島全体や、中国の主要部分、ロシア極東地方をも含む。つまり、「防衛用」といいながら、射程数百〜2千㌔のミサイル攻撃の基地にもなる。INF(中距離核戦力)全廃条約が失効し、米・中・ロが新たな核軍拡競争に突入した中で、この計画は、核軍拡競争の火に油を注ぐものだ。
 また、アメリカの研究機関は、「イージス・アショアは米本土を脅かすミサイルの前方追跡の目的を果たす可能性があり、米国が本土防衛のために高価なレーダーを構築する必要性を軽減する」と述べている。配備を阻止し、日米安保同盟を粉砕しよう。
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