安倍への反撃が始まった 改憲・戦争・貧困、労組破壊に、労働者の怒りたたきつける時 常磐線全線開通阻止!9・22水戸へ

週刊『前進』04頁(3062号01面01)(2019/08/26)


安倍への反撃が始まった
 改憲・戦争・貧困、労組破壊に、労働者の怒りたたきつける時
 常磐線全線開通阻止!9・22水戸へ


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 安倍政権は今、今秋臨時国会での改憲発議に向け、韓国に対する貿易規制をはじめ排外主義・国家主義を激しくあおっています。これに対し、動労千葉国際連帯委員会が発した「対韓国輸出制限を即時撤回せよ!」の声明(本紙3060号に掲載)が大きな反響を呼び、韓国紙「ソウル新聞」は「千葉県の鉄道労組、反安倍闘争支持声明」の見出しで紹介しました。日韓労働者の国際連帯を固め、改憲阻止・安倍打倒の闘いを巻き起こしましょう。

排外主義と闘い国際連帯

 改憲・戦争と排外主義をあおる安倍政権に対し、反撃の闘いが次々と始まっています。8月12日には、「改憲発議を阻もう!8・12労働者市民のつどい」が東京で開催され、これに参加するために来日した韓国・民主労総ソウル地域本部のヨンスノク首席副本部長と共に「NO安倍!」のパフォーマンスが京成曳舟駅前で行われました(本紙3060号で既報)。
 牛久入管(東日本入国管理センター、茨城県牛久市)では、7月に仮放免となった被収容者2人をたった2週間で再収容するという入管当局の暴挙に怒りが爆発、過去最大規模となる100人以上が抗議のハンガーストライキを決行し、これと連帯する闘いが広がっています。
 9月冒頭からはAGC(旧旭硝子)による不当解雇と闘う民主労総金属労組・旭非正規職支会の第5次日本遠征闘争が闘われます。旭非正規職支会のチャホノ支会長は、韓国メディアのインタビューに応じ、日本遠征闘争を闘ってきた教訓を次のように語っています。
 「われわれ旭組合員も、闘争初期には日本人を卑下する表現を使うこともありました。闘いを始めて数カ月にもならずに直接日本の労働者に会って共に闘った後には、日本自体または日本の労働者を攻撃することは消えました。今のように民族主義的な問題が発生する時、誤った流れへ行かないようにしようとすれば、労働者の国際連帯の話を多く語らなければなりません。安倍政権に対して日本の労働者民衆も対決して闘っています。日本の労働者民衆と共に手を握って闘わなければなりません」
 この訴えに応え、11・3全国労働者総決起集会をはじめとする11月東京―ソウル国際共同行動を日韓労働者の団結で大成功させましょう!

JR大合理化との対決を

 全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部に対し、戦後最大というべき労働組合弾圧がかけられています。8月18日時点で百数十カ所の家宅捜索、76組合8事業所で84人が不当逮捕され、64人が起訴されています。保釈金は最も高い人で1千万円もかけられています。
 しかし、そもそも関生支部の組合活動で「犯罪」とされるべき事件など一つもありません。組合加入オルグ、企業への団体交渉要求、正社員化要求、企業のコンプライアンス違反摘発やストライキなど、憲法や労働組合法で保障された正当な労働組合活動を、「恐喝未遂」「強要未遂」「威力業務妨害」にでっち上げて不当逮捕・起訴を乱発しているのです。
 安倍政権と警察権力が総力を挙げて関生弾圧に踏み込んできたのは、「労働組合のない社会」「非正規職だけの社会」にするためであり、「戦争する国」にするためです。しかも警察権力は「共謀の立証」のためと称して組合事務所などから電話履歴、メールのやり取り、インターネットのアクセス記録まで押収しています。共謀罪を盛り込んだ組織的犯罪処罰法の本格的発動を狙っているのです。
 これこそ改憲の正体であり、この弾圧と無関係な人は一人もいません。11・3労働者集会の第一の課題は、この関生支部への大弾圧を全国の労働者・労働組合の決起で打ち破ることです。各地で関生弾圧粉砕の取り組みを拡大し、保釈金カンパを職場・地域で集めましょう。かけがえのない関生支部の仲間を守り抜くことに、労働運動全体の未来がかかっています。
 JRでも激しい組合破壊攻撃が進行しています。JR東日本は6月21日、人事部と厚生部を統合して「人財戦略部」を設立し、労使交渉などを組合にではなく直接社員に説明するなど、労働組合を徹底的に無視してJR社員を直接支配する攻撃を進めています。7月23日には車両検査修繕周期(保全検査)を60万㌔から80万㌔にする安全無視の提案。さらに24日には「ワンマン運転の拡大」提案が行われ、長編成ワンマン運転の枠組みで、山手線の自動列車運転装置(ATO)の導入に向けた試験が行われていることが明らかになりました。
 要員削減と安全破壊に走るJR資本は、日本を「非正規職だけの社会」にしようとする安倍政権の攻撃の先兵を買って出ています。今こそ動労総連合を先頭に闘う労働組合を拡大し、この大合理化攻撃を粉砕しよう。

非正規職・低賃金に怒り

 厚生労働省の統計によると、非正規職労働者は2012年12月の第2次安倍政権発足時から300万人以上増えて2152万人となり、男性の21・2%、女性の55・3%に達しています。年収200万円以下の労働者は1600万人を超えます。国民所得に対する租税負担・社会保障負担の比率を示す「国民負担率」は、財務省の発表で42・8%にも達します。
 この「生きていけない」現実に対し、激しい闘いが巻き起こっています。コンビニ関連ユニオンは、全国的な注目を集めた7月11日の「セブンイレブンスト」から、24時間営業義務廃止を要求し闘いを進めています。東北自動車道・佐野SAでの従業員のストライキ(2面に関連記事)も大きな反響を呼んでいます。

改憲・戦争阻止!の巨大なうねりを

 7月参院選での自公票の大幅減にも示された通り、日本の労働者民衆は安倍政権の進める改憲・戦争に対してさまざまな形で怒りを示しています。全国各地で戦争・改憲阻止!大行進運動が大きく前進し、渦巻く怒りの声が結集してます。
 安倍・官邸の意を受けたマスコミは、8月15日の全国戦没者追悼式(政府主催)での天皇の「おことば」なるものを大々的に報道し、天皇のもとへの「国民統合」を図ろうと必死になっています。しかし、戦後の象徴天皇制は十五年戦争を引き起こし指導した最大の戦争犯罪人=昭和天皇の戦争責任の居直りの上に成立したものです。8月19日には、その昭和天皇が戦後になって「再軍備」や「改憲」を要求する憲法違反の政治的発言をしようとしていたことが明るみに出ました。これこそ象徴天皇制の正体です。
 安倍は「戦争する国」への転換と一体で日本の核武装化も狙っています。そのためにも2020年東京五輪・パラリンピックを前に福島第一原発事故を「なかったこと」にし、原発再稼働を進めているのです。その最大の焦点がJR常磐線の20年3月全線開通攻撃であり、政府とJR資本が一体となって乗客、乗員、住民を高線量の放射線にさらす攻撃に踏み出しています。全国から9・22水戸闘争に集まり、東海第二原発再稼働もろともこの大攻撃を打ち破りましょう。
 これに続き、三里塚・市東孝雄さんの農地を守る9・24請求異議裁判東京高裁闘争に集まりましょう。
 そして社会全体に渦巻く怒りの声を11・3労働者集会に総結集しましょう。
 全国の職場から投稿を送り、労働者の新聞「前進」を労働者自身の手で共に作りましょう。労働者階級の党としての革共同を建設するための夏期カンパ闘争に勝利しましょう。

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