改憲と辺野古新基地阻止へ 9月全学連大会に集まろう 沖縄大学学生自治会委員長 赤嶺知晃
週刊『前進』04頁(3060号03面03)(2019/08/19)
改憲と辺野古新基地阻止へ
9月全学連大会に集まろう
沖縄大学学生自治会委員長 赤嶺知晃
(写真 広島の原爆ドーム前の早朝集会で発言する赤嶺知晃・沖大自治会委員長【8月6日】)
沖国大ヘリ墜落事故から15年
8月13日で沖縄国際大学に米軍ヘリが墜落した事故から15年になりました。2004年のヘリが墜落した当時は、イラク戦争の最中で普天間基地はフル回転し、整備部門が「3日連続17時間勤務、手が震えて止まらない」という状況でした。整備兵がピンを付け忘れる人為ミスによって事故は引き起こされました。15年の月日が経ちましたが米軍による事件・事故は繰り返されています。17年に緑ケ丘保育園と普天間第二小学校に米軍部品や窓枠が落下、今年6月にも浦西中学校のテニスコートに米軍ヘリの部品が落下しました。
米軍による事件・事故の増加と一体で戦争への準備が進められています。米・トランプ政権はイラン・中東への侵略戦争を狙い、安倍政権は米の呼びかける「有志連合」への参加を検討しています。イラン侵略戦争が起これば、沖縄の米軍基地はフル稼働し、事件・事故の多発は目に見えています。辺野古新基地建設や沖縄への自衛隊配備・強化もこうした戦争政治の中で行われています。
命を守り、事故をくり返させないことと、辺野古新基地反対、改憲・戦争阻止で声をあげることは完全に一つの闘いです。
貧困や失業が蔓延(まんえん)し、世界的大不況の中で、米中貿易戦争が激化し安倍政権も韓国に対して経済制裁を行いました。経済と軍事をリンクさせた戦争外交が始まっています。
学生・労働者はこのままでは生きられません。体制的危機を他国への排外主義と侵略戦争で乗り切ろうとする安倍政権を今こそ打倒しよう。
10代の決起が始まっている!
沖縄では10代の決起が始まっています。7月21日に投開票が行われた参議院議員選挙沖縄選挙区では、辺野古新基地反対を掲げる高良鉄美氏が当選しました。目立ったのは、若年層の30代と20代では高良氏と対立候補の支持率が伯仲する中、10代は6割が高良氏を支持したことです。(琉球新報7・23付)今年2月の県民投票の世代別投票結果でも10代で辺野古埋め立てに反対が73%と30代以下では最も多く、賛成は全世代で最も少ない8・1%でした(沖縄タイムス2・25付)。10代で意識の変化が起きていることは明らかです。重要なことは辺野古新基地反対の闘いが「野党共闘」や「議会だけの闘い」に収まらず、学生・労働者が行動に立ち上がり、情勢を切り開く段階に入っていることです。
今の10代が中学・高校生の頃に米軍属による女性殺害事件に抗議する6万5千人の県民大会があり、17年の緑ケ丘保育園の部品落下事故の際には父母の方がチーム緑ケ丘1207を結成して声をあげるということがありました。
沖縄の学生・労働者が主体となった闘いと一体で、10代の決起が生み出されています。
学生抑圧を狙う処分を許すな
10代の決起の息吹は、沖大キャンパスの高揚として表れています。この間、昼休みの演説とビラまきでは昨年を倍する数のビラがまけています。この情勢の中で、7月19日に沖大当局は私に対して訓告処分を下しました。処分理由は、5月17日に行われた「辺野古基地建設反対や音楽ライブの告知のビラまきも禁止!? こんな大学変えよう! 沖大解放集会」が「許可を受けていない集会」「学内の秩序と静穏な教育環境を乱した」というものです。
この処分は、沖大キャンパスの高揚に対する学生の決起を抑圧するための処分です。
安倍政権の戦争政治の下で、大学も「政府や大企業の利益を体現する機関」に変えられようとしています。政府が予算配分の権利を握った上で、軍事研究や教育で金もうけすることを迫る大学改革に、沖大当局は完全に屈服しています。沖大当局は、学費を上げて駐車場を減らすという金もうけ優先の無責任な新学部建設が文科省に評価され、「私立大学研究ブランディング事業に選定された」と喜んでいます。
大学の圧倒的多数である学生が団結し、全国一斉の行動やストライキを闘うとき、大学改革政策は必ず打ち破ることができます。
9月14〜15日に行われる全学連大会は全国の学生が大学改革を打ち破り、改憲・戦争阻止の運動をつくりだすために討論し、団結を深める場です。私への処分を撤回させ、学生の決起を抑えつける大学を変えよう。
辺野古新基地と改憲・戦争を阻止するために全学連大会で一緒に討論しましょう。