改憲発議阻止へ8・12集会 民主労総と共に安倍打倒誓う
週刊『前進』04頁(3060号01面03)(2019/08/19)
改憲発議阻止へ8・12集会
民主労総と共に安倍打倒誓う
(写真 安倍政権のあおる排外主義を国際連帯の力ではね返そうと、8・6―8・9闘争に続いて多くの仲間が駆けつけた【8月12日 東京】)
朝鮮・中国―アジア・太平洋に及んだ日本帝国主義の侵略戦争が帰結した1945年8・15敗戦記念日から74年。今秋にも改憲発議を狙う安倍政権は、半導体関連部品の輸出規制に続き8月2日には韓国を輸出管理上の優遇対象国、いわゆる「ホワイト国」から除外する閣議決定を行った。
この緊迫した日韓情勢に、労働者の国際連帯を対置する闘いとして「改憲発議を阻もう!8・12労働者市民のつどい」が東京・墨田区で開催された。425人の参加者は、「9条改憲阻止はいよいよ山場だ。力を合わせて全力で闘いぬこう」(平和遺族会全国連絡会代表・西川重則さんのメッセージ)と誓い合った。
主催者あいさつに立った葉山岳夫弁護士は、「国益と排外主義をあおりたて安倍政権は改憲を強行しようとしている。今年の秋が正念場だ。関西生コン支部への弾圧を粉砕し、11・3労働者集会に結集しよう」と力を込めて訴えた。
自国政府打倒を
半田滋さん(東京新聞論説兼編集委員)が「先制攻撃できる自衛隊」をテーマに講演。2018年の「防衛計画の大綱」こそ、憲法で制限されてきた①攻撃型空母、②長距離戦略爆撃機、③事実上の大陸間弾道ミサイルを導入していこうとするものであり、「専守防衛を踏み越えるものだった」と指摘。しかも、安倍=自民党国防部会の「大綱提言」を丸のみしたものであり、「もはや日本は危険な軍事大国の領域に入っている。ここで改憲を認めたら名実ともに自衛隊は軍隊となり、さらに海外で軍事行動をするようになる。踏ん張って、改憲阻止、安保法制廃止に追い込んでいくことが必要なのではないでしょうか」と呼びかけた。森川文人弁護士が実行委員会からアピールし、結論として日本語と韓国語で「対立しているのは政府・資本であり、日本と韓国の民衆ではありません。排外主義・戦争の政府を転覆し、私たちが社会の主体になりましょう。私たちは自国の政府を打倒します。それが手をつなぐことだからです。国際連帯で闘いましょう。トゥジェン!」
国際連帯こそ力
集会後半は、恒例の松元ヒロさんのコント「なんでもアリで安倍改憲?」。安倍と麻生をなで切る痛烈な批判と、臨場感ある迫真の演技に爆笑と「そーだ!」の声がこだました。今回来日した韓国・民主労総ソウル地域本部のヨンスノク首席副本部長の出身労組である「学校非正規職の闘い」のビデオが上映された後、ヨンスノク首席副本部長と、「NO安倍」のボードを持ったキムスニ組織局長が登壇した。ヨンスノク首席副本部長は「私の祖父も徴用工として強制動員された事実を、3年前に父から聞きました。日本軍慰安婦と強制徴用問題は過去のことではなく、解決しなければならない今日の課題です」と、日韓労働者の連帯・団結を訴えた(3面に発言を掲載)。動労千葉の田中康宏委員長、星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議共同代表の狩野満男さん、神奈川の元教育労働者、全学連の髙原恭平委員長の発言が続いた。
最後に北島邦彦さん(元杉並区議会議員)が「どのように安倍政権が分断しようとも、私たち労働者が国際的に団結をして戦争を止める、これが今日の結論です」と語り、8・12集会宣言「戦争と改憲に突き進む安倍政権の韓国敵視政策反対! 日韓労働者の国際連帯で安倍政権を打倒しよう!」を読み上げ、全参加者の拍手で採択された。