長谷川元都議の意見 汚染地への杉一小移転は許せない 田中区長ら3者の癒着暴く

週刊『前進』04頁(3056号03面03)(2019/07/29)


長谷川元都議の意見
 汚染地への杉一小移転は許せない
 田中区長ら3者の癒着暴く


 まず問いたいのは、この公聴会の場に、なぜ田中区長が出てこないのか。なぜ欅興産・相澤弥一郎氏や河北財団・河北博文氏がいないのか。こんな公聴会のやり方は納得できません。
 私は、多くの皆さんが感じている「住民は何も知らされていない」「計画を中止しろ」という気持ちにまったく同感です。
 けやき屋敷を所有する欅興産・相澤氏の立場でこの計画を考えると、土壌汚染された河北病院跡地ではなく杉一小跡地の地権者になれるのですから、大きな利益です。しかも規制緩和で最高60㍍もの商業ビルを(杉一小跡地に)建てられるのですから、その底地を所有する利益は計り知れないものがあります。
 次に河北財団の立場から考えてみます。まず河北博文氏は医療の民営化論者で、民主党・野田政権の時に病院部門の事業仕分けにも関わった「もうかる医療」推進者です。今回の計画では、現在の病院を維持しながらけやき屋敷の敷地に新病院を建設できる。これは大きな利益です。そのかわり杉一小は移転は大幅に遅れ、新校舎を使えるのは2028年度となっています。そもそも汚染された病院跡地に小学校を移転させるなど許せません。
 最後に、田中区長の立場から見るとどうか。区長は「60㍍の商業ビルなど決まっていない」と言いますが、それを「決める」のが田中区長と相澤氏と河北氏の3人だということが区民にとって最悪なのです。しかも河北氏は田中区長の政治資金パーティーの呼びかけ人を務めており、河北病院は区の検診事業を請け負っています。国家公務員であれば倫理規定によって懲罰の対象になるような「事件」であり、区議会でも追及されています。14年の区長選では河北氏も相澤氏も田中区長に政治献金をしています。田中区長はそういう人たちと手を組み、区民の貴重な財産である杉一小とその区有地を自分の利益のために処分しようとしている。私は、杉並区民がこれを決して許さないだろうと確信しています。
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