６・３０天神峰樫の木まつりへ
　反対同盟と共に市東さんの農地守ろう

　三里塚芝山連合空港反対同盟が呼びかける６・30天神峰・樫（かし）の木まつりに集まろう。
　樫の木まつりは成田空港会社（ＮＡＡ）による不当な農地取り上げ攻撃に対し、農民の誇りにかけて闘う市東孝雄さんの怒りと決意を共有する取り組みとして一昨年から開催され、今年で３回目を迎える。反対同盟は、「市東孝雄さんが生活する天神峰の地に立つ開拓１００年の時代を生き抜いてきた樫の木のように、抵抗の根を深く広く広げよう」と訴えている。

実力闘争を貫いて

　成田空港は、１９６６年７月４日の閣議決定以来53年経ってなお完成を阻まれ、危険極まりない欠陥空港としての無様な姿をさらしている。Ｂ滑走路に並行する誘導路の一部は、滑走路側に食い込む形で「へ」の字に曲がっている。市東さんの南台農地が存在するからだ。東側には滑走路に突き刺さる形で開拓組合道路が伸びている。南側には東峰部落が存在し、農家や畑、東峰神社、東峰墓地がある。これら「未買収地」を避けながら、誘導路は不自然に曲がりくねって造られ、Ｂ滑走路の南側への延伸は完全に阻まれている。
　三里塚闘争は、国家権力・機動隊の暴力による農地強奪攻撃に対し、反対同盟を先頭に全国の労働者・農民・学生が実力で国策を阻んできた「反戦・反権力の砦（とりで）」だ。反対同盟は、精魂込めて造り上げた農地を問答無用で奪う国家権力と体を張って闘う中で、「一切の話し合い拒否」「農地死守・実力闘争」の原則を打ち立て、実践し、全国の闘う人々に熱い共感を巻き起こした。
　成田市三里塚が新国際空港の候補地になった背景には、ベトナム戦争のための米軍のチャーター機で羽田が手狭となったことがある。二度と戦争を許さない、その固い決意から反対同盟は「軍事空港絶対反対」を掲げ続けている。
　自分たちの土地を守るだけでなく、戦争に反対し、この資本主義社会そのものを変革するために、三里塚農民は闘い続けてきた。
　現在の市東さんの農地をめぐる闘いのステージは、東京高裁での請求異議裁判控訴審へと移った。

ここで農業続ける

　ＮＡＡは、市東家の耕作地の底地を旧地主から「買収した」と言い張る。ふざけるな！　盗人たけだけしいとはこのことだ。市東さんの農地は祖父の代から１００年耕してきた土地だ。
　農地法裁判で明らかになったことは、本来農民の権利を守るべき農地法を悪用しながら、ＮＡＡが証拠の偽造など数限りない違法・脱法に手を染めていた事実だ。これらの悪行の一切を不問に付して、農地明け渡しを認める反動判決が最高裁で確定した。
　市東さんと反対同盟顧問弁護団はその判決の執行を止めるために請求異議の裁判を起こした。千葉地裁・高瀬順久裁判長は昨年12月、輪をかけた反動判決を下して強制執行にお墨付きを与えたが、その内容はあまりにもデタラメなものであり、市東さんは直ちに控訴した。（週刊『三里塚』１０１７号、葉山岳夫弁護士インタビュー参照）
　判決は、市東さんに「離作補償の１億８千万円を受け取り、農業をやめて出て行け」と命ずるものだが、市東さんは「この地で農業を続ける。１本１００円の大根をつくる方が大事。それが私の生き方だ」と常々語る。この不屈の闘魂に、権力もＮＡＡも根底から打ちのめされているのだ。

労農学連帯の力で

　反対同盟と動労千葉を軸とする労農連帯を今こそ押し広げよう。社会の生産を担う農民と労働者、そして実行力のある若い学生を加えた強固な連帯陣形こそが国策と戦争を止める力だ。
　この不抜の労農学連帯があるからこそ、一見陸の孤島のように空港施設に囲まれた天神峰・東峰地区であっても、市東さん、萩原富夫さんをはじめ反対同盟は勝利感をもって日々の営農に励んでいる。沖縄や福島との連帯を実感しつつ、勝利への決意を固めている。
　空港機能強化策（第３滑走路建設・夜間飛行時間延長）との闘いもいよいよ正念場だ。市東さんの農地を守る闘いに多くの空港周辺住民が注目している。機能強化策を粉砕しよう。
　９月24日、東京高裁第４民事部（菅野雅之裁判長）で開かれる請求異議裁判控訴審第１回に向け「農地奪うな」の要望書を全力で集めよう。４００万円カンパを集めよう。６月30日、新たな仲間と共に天神峰の地を訪れ、大いに交流し、新たな三里塚闘争の発展を勝ちとろう。
（土屋栄作）

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第３回 天神峰・樫の木まつり
　６月３０日（日）
　午後０時30分 市東孝雄さんの南台の畑①集合
　１時～ 市東さん宅南側開拓組合道路②までデモ行進
　１時30分～ 市東さん宅中庭③でまつり