20大阪サミット粉砕を 6・28扇町公園からデモへ

週刊『前進』02頁(3043号01面02)(2019/06/13)


20大阪サミット粉砕を
 6・28扇町公園からデモへ

戦争と民営化のためのサミット

 6月28〜29日、大阪で主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)が開かれる。アメリカ、中国を始め世界中の帝国主義、スターリン主義などの首脳陣が集まる。G20は保護主義と軍拡を際限なく進める戦争会談にほかならない。たった26人の超富裕層が世界の富の半分を支配する、すさまじい格差社会・搾取構造をつくり上げたのがG20に集まる強盗どもだ。G20大阪サミット粉砕!6・28扇町集会に結集しよう!
 G20の前身であるサミット(先進国首脳会議、後に主要国首脳会議)は、新自由主義を貫徹するためにつくられた会議だ。1974〜75年恐慌を経て、死の苦悶にあえいでいた帝国主義者どもが75年にフランスのランブイエに集まり、生き残りをかけた談合会議を行った。これがサミットの出発点である。
 83年に米ウィリアムズバーグで行われたサミットでは、米レーガン、英サッチャー、中曽根らが一堂に会し、規制緩和と民営化、軍拡を全面展開した「宣言」を採択した。「宣言」は命より金もうけの新自由主義政策への号砲となった。サミットは戦争と民営化の下手人どもの会議だ。
 仏、米、英、独、日、伊の帝国主義6カ国で出発したサミットは翌76年にカナダが加わり、さらに98年にロシアを加えて「主要国首脳会議」と名称変更した。2007年からの世界金融大恐慌爆発を受けて08年に中国などが加わり、サミットはG20へと拡大したが、新自由主義が崩壊していく中でますます戦争会議となってきている。毎年、開催地で大規模なデモや闘争が行われているのは、G20が労働者階級にとって粉砕するべき存在だからだ。
 米帝の没落と欧州連合(EU)の解体情勢の中で、米中貿易戦争が激しく進行し、情勢は戦争か革命かの時代に突入している。G20大阪サミットでは、新自由主義政策が全世界で崩壊している中で、保護主義と軍拡を際限なく拡大しようとしている。

世界の強盗どもが世界戦争促進

 17年にドイツで行われたG20では、米トランプと独メルケルが激しく対立し、共同宣言すら出せなかった。昨年アルゼンチンで行われたG20の直前には、米帝は中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の幹部をカナダ政府に逮捕させ、これを機に米中対立は決定的に激化した。G20は保護主義と世界戦争を促進させるものでしかない。
 トランプはすでに中国からの製品輸入のほぼ全部を網羅する対中制裁関税の「第4段」を公表し、商務省がファーウェイへの部品・製品供給を事実上禁止すると決定した。さらに米企業によるファーウェイ製品の調達を事実上禁止した。米帝の対中制裁が激化する中で、今回のG20でも一切の経済的合意はなされず、軍備増強だけが強調される戦争会談となることは不可避だ。

関生支部と共に闘い改憲阻もう

 全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部への大弾圧で、国家権力は自ら取り調べで「サミットまでは出さない」と言っているように、安倍政権はG20を利用して戦争国家体制づくりを進めようとしている。全国から2万5千人の警察官を集めて「空前の交通規制」を敷き、維新の会の松井大阪市長のもと、市立小中学校と府立高校が休校にされる。戒厳令体制とも言うべき様相である。
 焦点になっているのは労働運動の圧殺である。労働運動が存在する限り、労働者人民を戦争に動員することは絶対にできない。だからこそ中曽根は「総評をつぶして立派な憲法を安置する」として、国鉄を分割・民営化した。
 しかし、この攻撃に対して動労千葉の85、86年の2派のストライキを先頭とする国鉄闘争によって、日本の労働運動が根底で守られ、動労千葉、関生支部、全国金属機械労組港合同の3労組共闘を登場させた。このことが日帝の絶望的危機の根底にある。
 安倍の「働き方改革」もJRの「変革2027」も、危機に駆られた日帝が労働組合破壊に突っ込んできたということだ。職場に団結をよみがえらせ、ストライキのできる労働組合をつくり上げることが戦争を止める最大の力だ。
 職場から戦争反対の声を上げよう! 関生支部への弾圧を粉砕しよう! 国際連帯の力で戦争を阻止するために、全ての仲間は6月28日、G20大阪サミット粉砕集会に全力で集まろう!
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