知る・考える 用語解説 国鉄闘争全国運動-解雇撤回を貫く労働組合の結集軸
週刊『前進』02頁(3041号02面05)(2019/06/05)
知る・考える 用語解説
国鉄闘争全国運動-解雇撤回を貫く労働組合の結集軸
「新自由主義の対抗軸となる新しい労働運動をつくりあげることを展望し、国鉄分割・民営化反対、1047名解雇撤回に向けた全国的な運動を呼びかけること」(運動要綱)を目的に掲げ、2010年6月に発足した運動。正式名称は「国鉄分割・民営化に反対し、1047名解雇撤回闘争を支援する全国運動」。
その発足に先立つ同年4月9日、それまで1047名闘争の中心となってきた国労(国鉄労働組合)などの4者・4団体は、当時の民主党政権のもとで政府との「政治和解」に応じ、「二度と不当労働行為を争わない」という条件で解雇撤回闘争を終わらせ、国鉄闘争を支援してきた100万人の陣形をも解体しようとした。これに対し、「国鉄闘争の火を消すな」と訴えた動労千葉が中心となり、新たにこの運動を立ち上げた。被解雇者からは、動労千葉組合員だけでなく、「和解」を拒否して闘う道を選んだ当時の国労組合員も合流した。
以来、国鉄闘争全国運動は毎年6月の全国集会のほか、解雇撤回・JR復帰を求める10万筆署名運動や裁判闘争支援などを取り組んできた。15年6月30日、動労千葉の裁判で、国鉄分割・民営化において不当労働行為による採用差別があったことをついに最高裁に認めさせた。今や国鉄闘争全国運動は「解雇自由」「非正規職だけの社会」をめざす安倍政権の「働き方改革」攻撃と対決し、日本中の闘う労働組合の結集軸として大きく発展している。