24時間営業義務制廃止を 命がけの決起、セブン本社を直撃

週刊『前進』02頁(3039号01面03)(2019/05/30)


24時間営業義務制廃止を
 命がけの決起、セブン本社を直撃

(写真 セブンイレブン株主総会に対し、本部社員、加盟店オーナー、店舗従業員と合同・一般労組全国協が一丸となって抗議行動に立ち上がり、過労死に追い込む経営陣を弾劾した【5月23日 東京・セブンイレブン本社前】)


 命をかけたコンビニ労働者の闘いが始まっている。5月23日、東京・千代田区のセブンイレブン本社で開かれた株主総会に対し抗議行動がたたきつけられた。
 本社前に駆けつけたのはコンビニ関連ユニオン準備会、地域合同労組千曲ユニオン、群馬合同労組、合同・一般労組全国協議会、全国労組交流センターの仲間たちだ。長野でセブンの本部社員として働く千曲ユニオンの河野正史さんや株主総会に出席するオーナー、店舗従業員を先頭に、セブン経営陣の総退陣と「24時間営業義務制の廃止」「本部負担で店舗従業員の社会保険加入」を要求してセブン本社に迫った。
 コンビニでは24時間営業の強制で過労死、自死、家族崩壊に多くのオーナーが追い込まれている。5月19日早朝には、セブンのパン工場でフィリピン人の青年労働者が機械に挟まれ命を奪われた。しかし今年2月、東大阪店のオーナーが本部による違約金1700万円と契約解除の恫喝をはねのけ、「契約書よりも命が大事だ」と時短営業に決起した。本部社員の河野さんは、オーナーの命がけの決起と叫びに連帯して4・1指名ストに立ち上がっている。いまや時短営業を表明するオーナーは170店舗にまで拡大している。セブンの株価はこの2月以降27%下落し、時価総額1兆円が消し飛んだ。「過労死させるまで働かせる会社はおかしい!」という切実な声が全社会に広がり、セブン経営陣を包囲している。
 河野さんは本社前でマイクを握り訴えた。
 「オーナーさんがこの間相談に来ました。1カ月働いても利益が出ずマイナス10万円。店舗従業員は最低賃金。働いても働いても貧しくなる一方で、株主総会では役員報酬を上げるという。監査役は1億円を2億円に変更する。みなさん、現場を動かしているのは誰ですか。深夜に弁当をつくっている労働者、それを配送する労働者、接客するオーナーさんや従業員さんではないですか。私も本部とお店の間に挟まれて苦しい思いをする中で、労働者の誇りをかけて現場と共に闘うことを決意しました。私たちは、8時間は労働を、8時間は睡眠を、8時間は自分の時間をとれる社会を求めています。コンビニ関連で働くすべての労働者が労働組合で団結すれば、こんな腐り切った一握りの役員を倒し、社会を変えることはできます」
 オーナーも店舗従業員もマイクを握り、怒りの声を上げた。

労組結成、時短ストへ

 株主総会後、オーナーと店舗従業員、河野さんが記者会見を開き、6月9日にコンビニ関連ユニオンを結成し、7・11全国一斉時短ストライキへ向かって闘うと表明した。マスコミ17社が参加し圧倒的な注目を集めた。(関連記事2面
 関連ユニオンはコンビニの工場、配送、店舗の労働者、オーナー、本部社員が一つに団結する。安倍は「働き方改革」攻撃で労働者を個人事業主化してコンビニオーナーのような働かせ方を拡大させ、労組のない社会をつくろうとしている。関連ユニオンの結成はこれをうち破る闘いだ。

このエントリーをはてなブックマークに追加