トランプ来日を弾劾する 天皇制と日米同盟強化で延命狙う安倍
週刊『前進』04頁(3038号02面02)(2019/05/27)
トランプ来日を弾劾する
天皇制と日米同盟強化で延命狙う安倍
米大統領トランプの来日―日米首脳会談を徹底弾劾する。トランプは25日に大統領専用機で来日し28日まで滞在、新天皇との会見や宮中晩餐(ばんさん)会、日米首脳会談を行う。それは、安倍政権による日米安保と天皇制を使った改憲・戦争攻撃である。焦点は辺野古への新基地建設強行と朝鮮侵略戦争の準備だ。
トランプは今、米国内で移民を排撃し、差別をあおり、労働運動を弾圧している。対外的には米中貿易戦争を仕掛け、ベネズエラやイランへの軍事攻撃を策動している。そのトランプを安倍は日本に招き、多額の税金を費やしてゴルフや大相撲観戦に興じた上で新天皇と会見させ、宮中晩餐会でもてなすというのだ。
トランプは、最終日には横須賀で海上自衛隊の護衛艦「かが」に乗る予定だ。「かが」は空母への改修が計画されている大型護衛艦であり、アメリカから大量購入するF35B戦闘機を搭載する。安倍はトランプとともに「かが」に乗艦し、日米軍事同盟を誇示しようとしている。
トランプ来日にあたって超厳戒態勢が敷かれ、交通規制や検問などで労働者人民の生活・生業、人権が著しく脅かされる。6月末のG20大阪サミットでは大阪市立の幼稚園、小中学校、高校のすべてが2日間休校にされ、超厳戒態勢と大幅な交通規制が敷かれる。この反人民的な暴挙をどうして許せるだろうか!
菅官房長官は16日の記者会見で、「新たな令和の時代に初めての国賓としてトランプ大統領夫妻を迎えることは、日米同盟の揺るぎないきずなを象徴するものだ」と語った。そもそも戦後天皇制(象徴天皇制)は日米安保体制を不可欠の条件として成り立っている。安倍がトランプを天皇代替わり直後の初の「国賓」として日本に招いたのは、日米安保同盟に依拠する以外に日帝と天皇制が延命できないことを象徴的に示している。また、安倍自身がべったりとトランプに依拠しなければ政権を維持できなくなっているのだ。
だが、安倍がどんなに「強固な日米同盟」を演出しようとも、日米経済対立の非和解的激化を押しとどめることはできない。貿易交渉では、交渉範囲、自動車、農産品、為替条項をめぐって日米の利害は真っ向から対立している。今回の首脳会談でも共同声明を出すことが見送られた。経済対立は、日米関係と日帝の存立を必ず破局的危機にたたき込むだろう。
労働者階級が団結して闘えば安倍を打倒できる情勢だ。トランプ来日を徹底弾劾し6・9国鉄集会に大結集しよう。改憲・戦争阻止!大行進、階級的労働運動の前進で反撃しよう。