新たな星野解放闘争が始まった 4・15高松 家族・弁護団ら更生保護委を追及 仮釈放不許可の理由を示せ!

週刊『前進』04頁(3030号04面01)(2019/04/22)


新たな星野解放闘争が始まった
 4・15高松 家族・弁護団ら更生保護委を追及
 仮釈放不許可の理由を示せ!

(写真 四国地方更生保護委員会を弾劾する今回の申し入れは星野さん解放の新たな闘いの出発点を築いた【4月15日 高松市】)

 四国地方更生保護委員会は3月25日、無実で獄中44年の星野文昭さんの仮釈放の不許可を決定した。しかも徳島刑務所は、新元号が発表された4月1日に星野さんに不許可決定を通告した。家族と弁護団、星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議は4月15日、高松の更生保護委を訪れ、「不許可の理由を明らかにしろ」と激しい怒りを込めて追及。獄中の星野さんと一体となった新たな星野闘争が力強く始まった。
 4月15日、星野暁子さんといとこの星野誉夫さん、岩井信弁護士、角田義一弁護士、星野全国再審連絡会議共同代表の狩野満男さんと事務局、香川の取り戻す会が更生保護委員会に行き、星野さんの仮釈放不許可への怒りに燃えて1時間半にわたり強く弾劾した。
 対応したのは丸山武彦総務課長ほか事務局の職員2人。まず岩井弁護士が追及した。「星野さんの仮釈放を認めない判断は全く納得できない。30年間も受刑させて、初めて更生保護委員会で仮釈放の審理が行われた。私たちは、星野さんは仮釈放されるべきだと確信し、13回もここに来た。全国の人たちは2万に近い要望書を集めた。星野さんの生命と自由がかかった重い審査だったはずだ。それをあなた方は認めなかった。次の義務的審査は10年後、こんなひどい話がありますか。不許可の理由を明らかにしてほしい」
 角田弁護士が「怒髪天を衝(つ)く思いだ。この冷酷な決定に接し、更生保護委員会の委員には赤い血が流れているのか」と激しい怒りで迫った。さらに「3月25日に決めて4月1日に本人に口頭で告げて理由も言わない。その上、委員2人は任期途中でいなくなってしまった。人の命と人権に関わることなのに、勝手に決めて逃げ出すなど仁義に反する。決定を星野さんや暁子さんに説明するべきだろう。辞めた理由を明らかにしろ。前任者のことはわからないという言い逃れは許さない」と断じた。
 丸山総務課長が「個別具体的なことは回答できない。個人情報保護法でプライバシーの問題がある」と言い逃れを始めたが、すかさず岩井弁護士が「不許可の理由を星野さん本人に伝えろということだ。こんな大事な決定を、刑務所当局が口頭で伝言するだけで許されるわけがない。星野さんには知る権利がある。あなたたちが更生保護を仕事にしているのなら、受刑者の更生のために理由を伝えるのは当然だ。仮釈放審理の透明性をうたいながら、判断が示されなければ、その公平・公正さを検証できない」と鋭く突きつけた。
 暁子さんは「4月2日の面会で文昭から結果を聞きました。文昭と一緒に仮釈放を実現したくて必死に闘ってきたので、怒りでいっぱいです。全国の皆さんも本当に驚き『どうしてなの』とみんな怒っています。文昭には説明してください。文昭は、2人の委員との面接に誠意をもって対応したと言っています。その委員たちはどうして辞めたのですか。その理由を示すべきです。文昭を取り戻すまで何回でもここに来ます」と怒りを表し、誉夫さんも「文昭君を解放して、健康のための検査と治療をさせたい、暁子さんと2人の生活をさせたいと願ってきました。残念でなりません」と心情を語った。
 さらに狩野さん、香川の取り戻す会の仲間が口々に「13回の申し入れ行動で正義と真実が星野さんにあることが明らかになっていた。星野さんは無実だ。当然にも解放されるべきだった。それを一片の決定でさらに拘禁し続けるなんて絶対に許せない。人間のやることではない。権力の横暴だ。10年後の審理なんて待てない。直ちに審理し直せ。私たちは勝利するまで何度も来る」と宣言した。
 星野さんはこの日、藤田城治弁護士との接見で「厳しければ厳しいほど、闘って切り開いていく気概がふつふつと沸いてくる。暁子や皆さんの支えでこの力を培った」と語っている。
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