職場からの通信 労働者は紙コップではない 自治体 東北

週刊『前進』04頁(3026号04面03)(2019/04/08)


職場からの通信
 労働者は紙コップではない
 自治体 東北


 S市の区役所で7年ほど臨時職員として働いています。S市では臨時職員は半年または1年で任期満了となり、その後1カ月空けないと市の仕事はできません。私は以前B区役所で働いていましたが、通勤に1時間かかるのに疲れてB区は辞め、知り合いの職員の方の紹介で自宅に近いA区の同じ部署で昨年4月から働き始めました。
 B区では当局の定めた規則の枠内でもなるべく非正規職員が安定的に働けるよう、1カ月の休みを交代で取ったり、本人に働く意志があれば1カ月の休みの後再度雇用されていたので、どこもそうだと思い、A区では腰を落ち着けて働くつもりでいました。
 ところがA区で働き始め、職場の人たちとの話の中でB区とは考え方が違うことがわかってきました。
 「4月や10月に一気に人が抜けると業務に支障が出るので、何人かは任期満了で辞めてもらい、新しく人を募集して雇用する」とのことでした。
 1カ月空けることは市当局が決めていることで、自己都合で休む訳ではないのにずいぶんな理屈です。あまりにひどすぎるので「そういうこともあるよ」と予防線を張っているのだと思って、私はあまり本気にしていなかったのですが……。ナイーブ過ぎたようです。
 今年2月初めに上司から「5月に再雇用するかどうかは業務内容等を考慮して選抜する。結果は2月中に知らせる」と言われました。業務内容で決めるなら私は再雇用は無いなと思いました。
 A区では、私がB区で担当していた業務の臨時職員が4月と10月にそれぞれ半分抜けて手薄になるため、その助っ人要員としてどうやら私は雇われたようでした(A区での配属は別業務)。
4月と10月の人の入れ替わり時期に私は別の業務に入るため、本来の担当業務は私抜きでも回るように分担が決まり、それ以外の月は私は決まった仕事があまりなく他の人の補助や雑務をしていました。
 案の定、2月末に「3月で任期満了。5月からの再雇用は無い」旨、告げられました。去年4月に同じ担当に配属され、この1年で重要な業務を担当するようになった同期の人は5月から再雇用されるそうです。
 私が本気にしなかっただけで、そういうやり方だとずっと聞いてはいましたが、非常に腹立たしい思いです。人を人と思わない、紙コップのように使い捨てるんだなと思います。
 幸い(?)「3月で切られそうだ」とあちこちで言って回ったのが耳に入ったようで、5月からまたB区で働くことになりましたが、来年どうなるかはわかりません。
 いつかこの労働環境を変える、世の中を変えるために、考えて勉強して行動していきたいと思います。
(S)
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