京大弾圧 2学生の保釈請求却下 大学自治破壊許すな
週刊『前進』04頁(3024号04面02)(2019/04/01)
京大弾圧
2学生の保釈請求却下
大学自治破壊許すな
3月25日、大阪高裁は阿津良典さんと吉田耕さんの2人の保釈請求を却下しました。絶対に許せない! 3月11日の髙田暁典さんの保釈奪還、15日の広島での弾圧粉砕の勝利に続き、一刻も早く2人を奪還しよう! 裁判の現況について報告します。一連の京大弾圧ででっち上げられた「事件」は三つです。
3事件でっち上げ
①学生団体の申入書提出に参加して帰ろうとする髙田さんを職員が無理やり押さえつけ、「不退去罪」をでっち上げて警察に逮捕させた。のちに「建造物侵入」に切り替えて起訴。 ②髙田さん、阿津さん、吉田さんが授業開始前に講義室の机にビラを配布したことが「建造物侵入」とされ、逮捕・起訴。③同学会の集会で、髙田さんが申入書の受け取りを拒否する職員に抗議したことが「公務執行妨害」とされた。
髙田さんは10月18日、阿津さんと吉田さんは11月20日に逮捕されました。起訴以降も裁判所は「逃亡のおそれ」「罪証隠滅のおそれ」があると言いなして、2人を4カ月以上も獄中に閉じ込めています。
学生運動絶滅攻撃
申入書を出して当局に抗議する、学生がビラをまいて主張する、職員の不当な言動に抗議する——これらは大学自治の根幹をなす最も基本的な行動です。京大当局が、立て看板規制や吉田寮の廃寮・管理化も含め、一連の弾圧に踏み込んだ背景にあるのは安倍政権の改憲策動です。労働組合絶滅と一体で、学生運動を絶滅させようとする攻撃です。自民党改憲案の「教育無償化」の条文では「国の未来を切り開く」ことが教育の役割とされています。その先にあるのは教育機関の戦争動員であり、軍事研究と学徒動員です。
すでに髙田さんの裁判は4回を重ねています。その中で、京大当局は7月の段階ですでに刑事告訴して警察に動画データを提出し、公安刑事を学内に招き入れて捜査に協力していたことが判明しました。また2月8日の裁判では、傍聴人数を減らすためだけにコートの下に制服を着込んだ公務中の警官約10人が抽選に並びました。
学生運動の弾圧が京大当局・警察権力の最優先の「仕事」となり、大量の授業料や税金がつぎこまれているのです。
一刻も早く奪還を
裁判の最大の焦点は京大当局による14人に対する「立入禁止通告」です。京大当局は15年に反戦バリストを打ち抜いた髙田さんと阿津さんを放学処分にした上で、学外者によるビラ配布や宣伝活動を禁止し、「違反」した14人を立ち入り禁止にしました。これが「建造物侵入」の根拠です。入構阻止が職員の「公務」で、その「公務」を「妨害」したというのです。しかし大学でのビラまきを理由に立ち入りを禁止すること自体が違法です。「大学は人類の共有財」と言いながら、大学を私物化して弾圧を繰り返す山極寿一総長を許してはならない!改憲・戦争阻止の最先端の闘いとして、一刻も早い2人の奪還と裁判闘争の勝利をもぎとる決意です。全国のみなさん、ご支援をよろしくお願いします。
(京都大学・O)