JRダイヤ改定阻止しよう ストで闘う動労千葉とともに

週刊『前進』02頁(3019号02面01)(2019/03/14)


JRダイヤ改定阻止しよう
 ストで闘う動労千葉とともに


 JRが3月16日に強行しようとしているダイヤ改定は、乗務員に極限的な労働強化をもたらす。これに対し動労千葉は、3月15~16日、習志野運輸区を拠点にストライキを配置し、反撃に立とうとしている。動労千葉の闘いを支え、労働時間規制の撤廃と労働者の総非正規職化を狙う「働き方改革」を粉砕しよう。

極限的な労働強化

 今回のダイヤ改定で、習志野運輸区では、泊り勤務で初日に津田沼―中野間を3往復し、翌日さらに1往復する長時間行路が設定された。明けの日の1往復は、早朝のラッシュ時間帯だ。運転士は、十分な睡眠もとれずにラッシュ時の運転をしなければならなくなる。しかも、この行路は労働者に休日出勤を強いることを前提に組まれている。
 これは、労働時間規制を撤廃する攻撃の始まりだ。
 このダイヤ改定とあわせて、改悪された乗務員勤務制度が実施に移される。これにより、かつて運転士を経験した支社企画部門の社員などが、ラッシュ時間帯の短時間行路に乗務することになる。支社の課員らは、ラッシュ時間帯に片手間で乗務する一方、管理職としてのデスクワークを長時間残業をしてもこなさなければならない。鉄道の安全は根本から破壊される。
 今回のダイヤ改定で設定された短時間行路は、育児・介護のために短時間勤務を希望する労働者を対象にしたものがほとんどだ。だが、その段階ですでに、乗務員の労働は格段にきつくなっている。
 短時間行路が設定されても、乗務員の数は増えず、むしろ減らされる。今まで通常の行路に乗務していた乗務員が短時間行路に乗るようになれば、行路の残りの部分はほかの労働者が担わなければならない。
 今後はさらに、支社課員らに割り当てられる短時間行路が増えていく。そうなれば、通常の乗務員の労働は、もはや肉体的限界を超えたものになる。にもかかわらずJRは、〝管理職も乗務することになるから、乗務員の数は減らせる〟とまでうそぶいている。
 さらにJR東日本は、支社課員らが片手間で乗務することになるのを見越して、テレワークの導入と、フレックスタイム制について、出勤が義務付けられたコアタイムをなくすという就業規則の改悪案を出してきた。片手間乗務を終えた支社課員らに、駅などに設置されたサテライトオフィスでテレワークをさせることがその狙いだ。
 これで労働時間管理は実質的になくなる。JRはまず管理職の労働時間規制を撤廃し、それを全労働者に及ぼそうとしているのだ。

労組つぶし許すな

 こうした攻撃を押し貫くために、JR東日本は「労働組合のない社会」をつくる攻撃を最先頭で進めている。JRが組織する社友会の規約には、「労働組合に加入している者の入会資格はない」と書かれている。
 JR東日本社長の深沢祐二は昨年10月、JRのグループ会社社長を集めた会合で、すべての関連会社に社友会を組織せよと号令をかけた。そして、「社友会を通じて会社が考えていることを社員に伝えるとともに、社員の考えも吸い上げていきたい」と発言した。
 労働組合との交渉など無視して、大合理化施策を次々と強行するということだ。事実、労組との団体交渉はどこまでも形骸化されている。これは、全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部への弾圧と並び、改憲のために労働組合をつぶす攻撃でもある。
 だが、労働者が団結を崩さなければ、この攻撃は必ず破綻する。千葉運輸区での「見極め試験」を完全粉砕した動労千葉の闘いは、そのことを実証した。

総非正規化と対決

 JRは、今回のダイヤ改定を機に、鉄道の全業務を対象に外注化・分社化に進もうとしている。労働者には分社への転籍が強いられる。こうした形で本体での正規雇用を減らし、外注先の非正規労働者に置き換えようとしているのだ。
 今、あらゆる産業で「正規と非正規の均衡待遇」の名で就業規則を改定する動きが始まっている。そこには、生きていけない低賃金とこれ見よがしの格差に抗議の声を上げ、資本に抗った非正規労働者の必死の闘いが反映されている。
 これに対して資本は、非正規労働者の処遇を部分的に手直しするにとどめ、正規の処遇を切り下げつつもあくまで正規と非正規の間に格差を設けて分断を図ろうと身構えている。他方で、外注化・分社化という形で、正規雇用の枠自体をなくそうとしているのだ。
 だが、外注化・分社化を強行すれば、業務は回らなくなり、職場の安全は崩壊する。この矛盾を突いて闘えば、勝機はある。
 動労千葉のダイヤ改定阻止のストライキは、労働時間規制の撤廃と総非正規職化を狙う「働き方改革」そのものを撃つ闘いだ。ここから総反撃の扉を開こう。

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動労千葉総決起集会
 3月15日(金)午後6時 千葉市文化センター
 (千葉市中央区中央2丁目5―1)

習志野運輸区前抗議行動
 3月15日(金)午後4時 習志野運輸区前

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