AGC起訴、旭支会が来日 本社の責任で解雇撤回を

週刊『前進』02頁(3019号01面04)(2019/03/14)


AGC起訴、旭支会が来日
 本社の責任で解雇撤回を

(写真 大統領府前で「非正規職もうやめろ」の横断幕を持ち、青年労働者死亡事故の真相究明を求めたが、全員逮捕。右が今回来日するナムギウン首席副支会長 【1月18日 ソウル】)

 2月15日、韓国・テグ地方検察庁キムチョン支庁が、AGCファインテクノ韓国株式会社のハラノタケシ代表理事(当時)と下請け業者GTSの代表理事らを起訴した。容疑は、2009~15年まで6年間、慶尚北道クミ(亀尾)市の製造生産工場に社内下請け非正規職労働者を「不法派遣(派遣勤労者保護等に関する法律違反)」したというものだ。
 三菱系列で世界展開している日本企業のAGC(旧・旭硝子)は、クミ市から工場敷地の50年間無償提供、税金減免などの特権を得て04年にクミ市の工業団地に進出したが、派遣が禁止されている製造業の直接生産工程に社内下請けの派遣労働者たちを使った。元請けの旭硝子が直接業務指示を行い、監督権を握っているにもかかわらず、各種国内労働法に明示された責任を避けるため、派遣労働者を大規模に雇用したのだ(=偽装派遣)。
 旭硝子ファインテクノ韓国工場の下請け業者GTSで働く非正規職労働者が、低賃金と劣悪な労働条件に抗し、クミ工団で初の非正規職労組を立ち上げたのが15年5月29日だった。
 労組結成から2週間で138人が労組に結集した。わずか20分の昼食時間、懲罰で着せられる赤チョッキ——この現実を打ち破ろうと労働組合を結成した労働者は、「民主労組を死守して人間らしく暮らそう!」と高らかに叫んだ。「奴隷のように働いていた工場が『現場』に変わった。われわれは工場で初めて解放感を感じた」(旭非正規職支会編『野の花、—工団に咲く/世の中を変える闘争、旭非正規職支会の話』)。
 しかし1カ月後、労組結成に恐怖した旭硝子は突如GTSとの請負契約を解除し、下請け業者丸ごと178人の労働者をメール1本で路頭に放り出した。執拗(しつよう)な労組切り崩し攻撃を受けながら、23人の組合員が今も闘い続けている。解雇以来3年8カ月、ついにAGCファインテクノ韓国が起訴された!
 この労組弾圧、卑劣な集団解雇の責任は、元請けのAGC本社にある。旭非正規職支会は、この3月25日から第4次日本遠征闘争に打って出る。昨年5月に結成された旭支会支援共闘会議と共に、旭支会を迎えてのAGC本社闘争に立ち、178人の解雇撤回・原職復帰を勝ち取ろう!
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