侵略の歴史くり返すな 日帝こそ日朝人民の共通の敵----3・1独立運動100周年にあたって
侵略の歴史くり返すな
日帝こそ日朝人民の共通の敵
----3・1独立運動100周年にあたって
1919年の3月1日、日帝の植民地支配下におかれていた朝鮮の労働者人民が民族解放を求めて立ち上がった。朝鮮人民の解放闘争・革命運動の原点であるこの3・1独立運動から100年。日帝・安倍は一貫して侵略と植民地支配の歴史を否定し、改憲・戦争へと突き進んでいる。朝鮮労働者階級と連帯し、「3・1独立運動100年」を日帝打倒の闘いの新たな出発点としよう。
朝鮮植民地支配とは何か
19世紀以来朝鮮への干渉を強めた日帝は1904年からの日露戦争を契機に朝鮮を保護国として外交権を剝奪し、内政や経済・軍事への介入を深めていった。
10年には「韓国併合」により朝鮮の植民地化を強行し、朝鮮総督府を設置して憲兵を前面に立てた暴力的な支配を行った。朝鮮人民は「日本帝国臣民」として同化政策を強制される一方で、土地も食料も奪われ、多くの人々が流民となることを余儀なくされた。
こうした中、17年に地続きのロシアで革命が勝利し、ソビエト権力は被抑圧民族の解放を全世界に打ち出した。この勝利を大きな感動と衝撃をもって受け止めた朝鮮人民は、日帝支配に対する積もりに積もった怒りをついに爆発させた。
1919年2月、東京で約600人の朝鮮人留学生が集まって独立宣言と決議を発表。そして3月1日、宗教家ら33人が中心となり、ソウル中心部のタプコル公園に集まって独立宣言を読み上げることを計画した。中心メンバーは逮捕されたが、代わって学生が独立宣言を読み上げ、巨万の民衆が「独立万歳」と叫んで街頭デモに出た。この闘いは5月末までに当時の人口約1700万人のうち200万人以上が決起する大運動となり、朝鮮全土を覆いつくした。
この決起に大打撃を受け恐怖にたたきこまれた日帝は、人民を暴徒扱いして銃剣や棍棒(こんぼう)での徹底的な弾圧を行い、逮捕者には残虐な拷問を加えた。堤岩里(チェアムリ)という地区では憲兵が住民を教会に集めて虐殺し、村全体に火を放った。弾圧による死者は約7千5百人、逮捕者は約4万7千人に上るとされるが、日帝はこの蛮行を隠蔽(いんぺい)し続けてきた。
そして今、安倍を頭目とする極右連中は、ムンジェイン大統領がソウルでの記念式典で「死者7千5百人」と述べたことをデマ呼ばわりし、「根拠が不十分」「反日感情をあおるな」などとわめいている。歴史の捏造(ねつぞう)を決して許してはならない。
親日派の延命と軍事独裁
3・1独立運動の精神は、戦後も韓国の労働者や学生の軍事独裁政権打倒を求める闘いの中に貫かれ、延べ1700万人が立ち上がり前パククネ政権を打倒した2017年のろうそく革命へと引き継がれた。
韓国の労働者民衆は今、ろうそく革命以来の社会の根本的変革=「積弊清算」の闘いの中にある。最大の柱こそ親日勢力の清算だ。
ここでの「親日」とは、単に日本に協力的だったという程度の意味ではない。日本軍の将校出身だったパククネの父・パクチョンヒに象徴されるように、親日勢力は日帝の手先として植民地支配に積極的に加担し、日帝の敗戦後には軍事独裁政権の中枢にもぐりこんで延命した。そして裁判所や警察、国家情報院などのあらゆる権力機構を支配下におき、労働者人民を支配し抑圧し続けてきた。朝鮮戦争と南北分断の固定化、不屈に闘われてきた民主化運動への血の弾圧もこのもとで起こったことだ。
そして日帝はパクチョンヒ軍事独裁政権時代の1965年に締結した日韓基本条約で自らの戦争責任を居直り、それと引き換えの経済的支援で軍事独裁を支えるとともに日本企業による経済侵略の道を開いた。
日帝からの解放をかちとっても、労働者人民に真の解放が訪れることはなかった。しかしろうそく革命はその歴史を立て直し、社会を労働者人民の手に奪い返す突破口を開いたのだ。
3・1精神継承し全国各地で行動
3月1日、民主労総がムンジェイン政権による弾力勤労制(変形労働時間制)拡大に反対して3・6ゼネストを構える中、全国で行動が行われた。プサン(釜山)では民主労総が主導して市民大会を開催し、日本政府や戦犯企業に謝罪・賠償を求めた。徴用工像を日本総領事館前に設置しようとしたが、許しがたいことに日本政府の要請を受けた警察に阻止された。
これに先立つ2月28日には、韓国と北朝鮮の計76の女性・市民団体がソウルで記者会見を開催。日本軍軍隊慰安婦被害者の支援団体代表は「日本が自らの戦争犯罪を認め、日本軍性奴隷制と強制労働被害者たちに対する法的責任を果たすその日になって、ようやく私たちは本当に解放されたといえるだろう」と語った。
新たな戦争狙う安倍倒せ
安倍は今、日本軍軍隊慰安婦制度や強制徴用の責任を居直り、逆に「レーダー照射」問題などで韓国に対する排外主義と差別をあおり立てている。同時に天皇代替わりと2020年東京オリンピックを振りかざし、戦争反対の声と行動を抑えつけようと必死になっている。最大の狙いは、日帝が再びの戦争へと突き進む中で、その前に立ちはだかる日本の労働者階級の闘いをたたきつぶすことだ。
2月末に行われた第2回米朝首脳会談は何の「成果」もなく決裂した。朝鮮半島の南北分断体制を打破し、帝国主義とスターリン主義による核戦争を阻止する力は韓国・北朝鮮の労働者階級自身の中にあることが、いっそう鮮明になってきている。
われわれ日本の労働者階級に必要なのは、韓国・北朝鮮の労働者人民の闘いと連帯し、自らの支配と利益のために戦争を必要とする日帝を打ち倒すことだ。その中にこそ日本の労働者階級の解放の道もある。