JRダイヤ改定阻止へ 長時間行路許さずスト配置 動労千葉定期委員会で方針確立
週刊『前進』04頁(3016号02面01)(2019/03/04)
JRダイヤ改定阻止へ
長時間行路許さずスト配置
動労千葉定期委員会で方針確立
(写真 田中委員長が外注化・転籍阻止、改悪乗務員勤務制度粉砕へ闘い組織拡大を実現しようと提起した【2月24日 千葉市・DC会館】)
動労千葉は2月24日、DC会館で第80回定期委員会を開き、JRの3月ダイヤ改定と立ち向かい、19春闘勝利へ闘う方針を確立した。今回のダイヤ改定で乗務員勤務制度が改悪され、長時間行路による極限的な労働強化が襲いかかる。動労千葉はこれにストライキを構えて対決する態勢を固めた。
転籍阻む攻防の始まり
田中康宏委員長があいさつに立ち、「JRは国鉄分割・民営化に次ぐ歴史的転換をなす攻撃をかけている。これに対し動労千葉は組織拡大の一点にかけて立ち向かう。1人でも拡大できれば必ず次の展望が生まれる」と強調した。そして、「生産性向上と労働柔軟化と称して労働者の権利を全面破壊する攻撃が進んでいる。そのために国鉄分割・民営化に協力した東労組さえ解体し、『組合加入者に加入資格はない』と規約に明記された社友会で職場を支配しようとしている。労働組合がない職場は労働者にとっては地獄だ。このことを職場の仲間に声をからして訴えよう」と提起した。
また、JRの経営計画「変革2027」は、鉄道の全業務が外注化された状態を前提に策定されていることを指摘し、「分社化・転籍強要の攻撃が目の前に来ている。その始まりが今回のダイヤ改定で強行される乗務員勤務制度の改悪だ。これに対しストライキを構えて闘う」と方針を打ち出した。
さらに、19春闘は「同一労働同一賃金」の名で労働者全体に低賃金を強い非正規職化する攻撃との攻防の始まりになると述べ、JR貨物の人事・賃金制度改悪阻止へ闘うことを訴えた。
最後に、国鉄1047名解雇闘争をめぐり、JR設立委員が不採用基準を作ったという解雇の真相を暴き出したことの大きさを確認して、「結成40周年の今年を、改憲を阻み新しい前進の年に」と呼びかけた。
組織拡大で決着つける
川崎昌浩書記長が当面する取り組みについて提案した。千葉運輸区でエルダー(定年退職後の再雇用)運転士に強制されている「見極め試験」粉砕を闘いぬくこと、ダイヤ改定に対し習志野運輸区を拠点にストライキを配置し闘うこと、動労千葉総決起集会を3月15日午後6時から千葉市文化センターで開催すること、JR貨物とCTS(千葉鉄道サービス)で大幅賃上げ獲得へ闘うこと、などの具体的方針を打ち出した。そして、「組織拡大が勝負を決する」と強調した。討論では、津田沼支部の委員が津田沼―中野間4往復の長時間行路を許さず、ダイヤ改定阻止へ闘う決意を表明した。
千葉運転区支部の委員は、エルダー運転士に屈辱を強いることだけを目的に行われている「見極め試験」への当該組合員の怒りを基礎に、これを完全に粉砕するまで闘うと語った。
千葉機関区支部の委員は、これまで千葉では実施を阻止してきたダブル泊(泊まり勤務が明けたその日に再び泊まり勤務が入る)が導入されようとしていることに怒りを示した。
各支部から、組織拡大の展望が報告された。
総括答弁に立った田中委員長は、「ダイヤ改定と乗務員勤務制度改悪で労働条件を全面破壊する攻撃が始まった。これへの怒りはこれから職場で噴出する。動労千葉が闘う姿を示し続ければ組織拡大は必ずできる」と改めて訴えた。
動労千葉はダイヤ改定阻止・春闘勝利へ決戦態勢を打ち固めた。