3・11反原発福島行動へ 福島からの訴え③ 「復興五輪」は安倍応援だ 「希望の牧場・ふくしま」代表 吉沢正巳さん
週刊『前進』02頁(3011号01面04)(2019/02/14)
3・11反原発福島行動へ
福島からの訴え③
「復興五輪」は安倍応援だ
「希望の牧場・ふくしま」代表 吉沢正巳さん
戻った住民は少数
8年目の3・11がやってくるのに浪江町に戻った町民は、わずか5%の800人ほどだ。除染しても放射能は残っている。避難解除しても皆は町に帰ってこない厳しい現実の前に、「原発大事故後の浪江は、放射能汚染の風下、帰る場所ではない」という判断が圧倒的だ。浪江町は町としての存続意味を失って、10分の1ぐらいの村のような姿になる。町中いたる所、住宅解体工事で更地化がどんどん進み(3800軒も!)、荒廃化はどうしようもない。福島県の浜通りで唯一発電所がなく、「小高浪江原発」の建設を阻止した歴史をもつ浪江が無惨な姿に変わってしまう無念を怒りに変えて、「復興オリンピック協力」のキャンペーンに絶対にのみ込まれてはならない! 3・11は終わっていないし、日本中で自然大災害が連続する中で、「次なる3・11」は目前に迫っていると訴えたい。
3・11風化させない
それは、もっと大規模で、日本全体の大問題として、大都会東京の直下型大震災、東南海大津波として2020年か2021年にも想定すべきだ。その備えを十分にせず、3・11を風化させ、忘れさせてはならない。「オリンピック協力」キャンペーンは、安倍政治を応援する国民にするための洗脳宣伝作戦となっている。福島原発事故の避難民は、放射能による差別やいじめの対象として立場が弱くさせられている。なぜ東京や首都圏が福島からの電力供給に深く頼りながら、福島を差別するのか怒りを覚えるし、福島からの電力を止めたらどうなるのかを本当に考えて欲しい。結局、東京さえ良ければいいという大都会のエゴとしての東京オリンピックなど勝手にやればいい。福島・被災地・警戒区域はどうせ関係ないし、棄てられる場所なんだから。
団結そして希望へ
昨年末、テレビで『シン・ゴジラ』を観た。東京を破壊してゆくゴジラの怒りの姿は、まさに3・11そのものでした。あの大地震による破壊、大津波による壊滅、原発爆発による避難の実体験を、ゴジラの姿から連想したのです。石原慎太郎元都知事が、3・11の直後に「あれは天罰、神罰なのだ」と言ったことを忘れない。私は逆に「東京天罰2020!」、東京直下震度7、東南海10㍍の大津波で東京オリンピック中止・返上を予見していて、冗談ではなく、実にリアリティがあると考えています。よそごと、人ごと、自分は関係ないと、誰しもが全国各地で起きている大災害から目をそむけて生きているが、次は皆の番なのだ。考えて欲しい。
希望の牧場の宣伝カーは「望郷の牛」をトレーラーで引っぱり、「ベコ(牛)トラ」と呼んでいたが、昨年から「カウ・ゴジラ」のステッカーを貼り、国会周辺や首相官邸前で大声で叫んでいます。今年は「オリンピック対カウ・ゴジラ」の闘いを開始します。
決死救命・団結! そして希望へ。3・11郡山大集会に全国から結集を!