革共同政治局の2019年1・1アピール 改憲阻止の大決戦突入 自国政府の打倒と労働者国際連帯で、世界戦争をプロレタリア世界革命へ 4月選挙戦で安倍打倒、天皇制粉砕を
革共同政治局の2019年1・1アピール
改憲阻止の大決戦突入
自国政府の打倒と労働者国際連帯で、世界戦争をプロレタリア世界革命へ
4月選挙戦で安倍打倒、天皇制粉砕を
はじめに
世界史は巨大な歴史的転換点にある。アメリカ帝国主義・トランプ政権は「米国第一」を掲げて、没落のふちから残存する経済力・軍事力をふりしぼり、対中国の貿易戦争に打って出た。この貿易戦争は、中国スターリン主義の制圧と巨大な中国市場の支配をめぐる米欧日の帝国主義間のすさまじい争闘戦の開始であり、経済大国と化したスターリン主義・中国への侵略と侵略戦争への突入である。それは中国スターリン主義の体制そのものの転覆すらも狙ったものである。
これに対して中国スターリン主義もまた、生き残りをかけて必死に対抗している。こうした帝国主義諸国・大国間の分裂・抗争、世界市場の再分割をかけた争闘戦の激化と、侵略と侵略戦争の新たな段階への歴史的突入は、世界大恐慌の進行・深化・発展を激成し、底なしの泥沼へと世界経済をますます突き落としていく。
さらに、米帝の中国に対する戦争政策を引き金とした東アジアにおける軍事的緊張の激化は、米軍事力の再建・強化と軍需産業の一層の巨大化のてことなる。この経済の軍事化と大軍拡化過程への移行こそ、2008年以来の世界大恐慌からの「脱出」の唯一の政策であり、新たな帝国主義戦争・世界戦争(第3次大戦)へと向かう絶望的な基本コースである。世界情勢は一変した。そしてこの趨勢(すうせい)は加速していく。
他方で、こうした世界危機の激化は、帝国主義最末期の歴史的な反革命ともいうべき新自由主義の大崩壊をもたらしている。トランプはむきだしの争闘戦と戦争政策によって、国内の労働者の反乱を排外主義と愛国主義のもとに圧殺しようとした。だがついに、強欲資本家どもによる新自由主義という労働者支配・階級支配が大崩壊した。その裂け目から、アメリカを先頭に全世界の労働者階級人民が耐えがたい怒りを募らせ、澎湃(ほうはい)として革命的決起を開始している。「政府は噴火山上にある」という、レーニンの時代とまったく同じ「革命情勢」が全世界的に到来している。
この世界危機の世界戦争への転化の進行は、日本帝国主義の歴史的脆弱(ぜいじゃく)性を徹底的に暴き出している。第2次大戦の敗戦帝国主義である日帝は、「戦争放棄」の憲法制定を代償に戦後革命の危機を辛うじて乗り切り、延命した。そして日米安保体制のもとで、米帝の強大な核軍事力によるアジアと世界の制圧に依拠して「経済大国」にのし上がった。だが今日の情勢は、その破産を日帝支配階級に突きつけ、存亡の危機にたたき込んでいる。
日帝・安倍政権は断末魔の危機にあえぎながら、戦後体制の制約を打ち破る憲法改悪への衝動を極限的に募らせ、改憲と戦争へ絶望的に突進している。それは国家と社会のあり方を根底から変える、労働者人民に対する一種の反革命クーデターにも等しい大攻撃だ。
これに対して2018年11月、日本の労働者階級人民は、全世界人民の革命的決起との国際的連帯をかけて、蓄積された改憲・戦争阻止のものすごいエネルギーを噴出させ、新自由主義への怒りと合流した総決起を開始した。しかもそこには「労働組合と学生自治会」という、現代革命戦略の中で新たに再生し創造すべき拠点建設の闘いが登場している。既成野党が「野党共闘」をもって改憲阻止闘争をひきおろし、連合指導部が改憲翼賛勢力化している中で、「改憲・戦争絶対阻止」の訴えが圧倒的な力と説得力をもつにいたっている。
今こそ改憲・戦争阻止決戦を日帝打倒のプロレタリア革命戦略として決定的に打ち立てよう。
19年の未曽有の階級決戦へ、国鉄決戦を先頭に職場生産点から、地域から、階級的労働運動の再生と発展を軸に全労働者人民の躍動的な決起をつくり出そう。改憲・戦争阻止、安倍打倒・日帝打倒の革命的ゼネストをかちとろう。改憲のための天皇制攻撃と東京オリンピックを粉砕しよう。「帝国主義戦争をプロレタリア革命に転化せよ」の旗を掲げて驀進(ばくしん)しよう。
―1― 民衆総決起への転換点開いた改憲・戦争阻止!大行進運動
⑴11月集会が築いた団結と安倍政権への総反撃の開始
2018年11月労働者集会は、その第1部で安倍政権の労働組合破壊攻撃と対決し、国鉄決戦を軸とする労働者の階級的団結を圧倒的に打ち固めた。それを受けた第2部では、労組陣形を軸に広範な労働者人民の統一戦線的大結集である「改憲・戦争阻止!大行進」の大集会・大デモが歴史的に打ちぬかれた。さらにこの11・4東京・日比谷集会は、ソウルでの11・10民主労総全国労働者大会への動労千葉訪韓団の合流に力強く引き継がれ、プロレタリア世界革命への国際的団結をめざす画期的な地平を切り開いた。
第一に、4800人が集まった11・4集会とデモは、帝国主義世界戦争・侵略戦争への参戦に突き進む日帝・安倍政権の大攻撃に対して、日本労働者階級の最先端で「改憲・戦争阻止」を真っ向から掲げ、巨大な革命的大衆的反撃の宣言を発した。
今日、世界危機が世界戦争として爆発する流れが加速している。このとき日帝・安倍は、安倍政権への労働者人民の怒りがどんなに高まろうが、この怒りを圧殺するためにも改憲を強行し、いつでも戦争に参戦できるように日帝独自の核武装と軍事大国化の道にのめり込んでいるのである。日本帝国主義と安倍は帝国主義として延命するためには、帝国主義間・大国間の戦争的・軍事的争闘戦の一角に食い込むことを不可欠とし、なりふりかまわず戦争・核戦争と戦争体制の構築に踏み出している。
しかしこの日帝・安倍の策動は、労働者人民大衆が反戦・反安保・反核の怒りをたぎらせ階級的な団結を求めて敢然と立ち上がるならば、必ず体制の根底的動揺と崩壊の危機を生み出し、革命の炎が燃え上がる。11・4集会4800人の団結は、このことを全階級の前にはっきりさせた。日本労働者階級はそうした革命的政治的力量を実際に保持してきた。それは今、青年労働者・学生の中に継承されて急速に広がっている。このことが11月の大闘争によって開示されたのだ。レーニンの言葉でいえば、「帝国主義戦争を内乱(プロレタリア革命)へ」の歴史的決起が開始されたということである。
3労組が闘いの軸に
第二に、11・4をとおして特に「改憲・戦争阻止!大行進」運動が日本の労働者階級人民の中にしっかりと根づき、新たな結集が次々と始まっている。
4800人の強烈な団結した力が全国から結集し、11・4集会と「大行進」を打ちぬくことで新たな力を獲得し、さらに全国に拡散していった。この「大行進」を、11月労働者集会を主催してきた3労組(動労千葉と全日本建設運輸連帯労組関西地区生コン支部、全国金属機械労組港合同)が呼びかけたことは、3労組が労働者階級の主導勢力として登場し、それを軸に全階級・全人民の改憲阻止決戦への総決起が可能であることを示した。
実際に、この1年間で全国の職場・産別・地方・地区・戦線でのさまざまな闘いが「改憲阻止闘争の一環」として位置づけられることで、新たな活性化と階級的高揚の兆し、可能性がいたるところに生み出されている。改憲阻止の呼びかけは、労働者人民が待ち望んでいた戦争絶対反対と、戦争の根源である帝国主義・資本主義の根を絶つまで闘おうという革命的方針の提示となった。そして今、労働者人民大衆、とりわけ青年労働者と学生の中にものすごい勢いで浸透し、伝播(でんぱ)し始めている。
それは、危機と延命にあえぐ日本帝国主義・安倍政権の根幹を揺るがす闘いとなっている。そこから関西生コン支部に労働組合つぶしの大弾圧がふりおろされている。さらに11月集会当日には、東洋大へのビラまき行動に対する大弾圧が全学連に対して強行された。
安倍らは、改憲・戦争阻止の「11月」の闘いに革命の恐怖を覚え、全労働者階級人民の先頭で闘う3労組と学生運動の解体を狙って共謀罪型弾圧に踏み込んだのだ。11月集会は特に関西生コン支部への大弾圧を改憲阻止決戦の最大の攻防としてとらえるとともに、安倍の改憲攻撃の最大の破綻点としてとらえ、労働者階級の階級的団結の拡大へと転化して闘ったのである。
⑵国鉄決戦の不屈の前進が全労働者の怒り解き放った
第三に、この「改憲・戦争阻止!大行進」運動は、30年に及ぶ国鉄決戦と階級的労働運動再生の営々とした闘いの勝利で切り開かれた。
国鉄決戦こそ、1987年国鉄分割・民営化攻撃という戦後最大の改憲攻撃と対決し続け、労働組合の絶滅攻撃と闘い、階級的労働運動再生の道を切り開いてきた。この国鉄決戦の地平は、敵階級がついに改憲攻撃に突っ込んできたときに、総反撃の最大の拠点となろうとしている。国鉄決戦を不動の基軸・拠点とし、ここに教労、自治体の決定的闘いをはじめ全産別が合流することで、階級的労働運動が改憲阻止決戦の巨大な推進力となったのである。それは階級情勢の内部に化学変化的な大流動を引き起こしている。闘争の推進への巨大なエネルギーが充填(じゅうてん)され、闘いをさらなる段階へと飛躍させる力が集団的に創造されようとしている。
逆にいえば、改憲阻止決戦における国鉄決戦の勝利の決定的意義が明確になり、国鉄決戦がいま一つの改憲決戦としての位置を確立することにより、国鉄決戦それ自身がさらにものすごい推進力をかちとり、その圧倒的勝利に向かって驀進しようとしているのである。
JR資本との大激突
国鉄分割・民営化の先兵であるJR東労組カクマルの崩壊情勢は、改憲攻撃のもとで進行した。この東労組カクマル崩壊情勢は、形を変えた第3の国鉄分割・民営化攻撃であり、JR資本による全面外注化・分社化、乗務員勤務制度解体の攻撃である。それは、日帝資本の中枢・JR東日本による「労働組合とストライキのない社会」をつくり出す改憲攻撃そのものである。
だがこの歴史的大攻撃は、ここに行き着いた国鉄分割・民営化が大失敗であったことの逆証明となっている。地方ローカル線切り捨ては、地方から社会全体の崩壊を急速にもたらし、地域住民・労働者の根底的怒りを爆発させている。鉄道業務全体の外注化・別会社化・非正規職化、乗務員勤務の非人間的合理化・自動化は、それ自体が未曽有の大破綻に向かっている。動労千葉を先頭とする動労総連合は、それを闘いによって暴き、怒りと団結に変えている。このJRの大攻撃との対決こそ、安倍の「働き方改革」との最先端の闘いであり、全労働者の怒りの決起へと拡大していく。
とりわけ幕張での職場代表選挙における動労千葉の大勝利、常磐線特急の車掌1人乗務と水郡線のワンマン運転拡大に反対した動労水戸の10・16〜17ストライキ決起は、18年国鉄決戦の勝利を決定的に引き寄せ、東労組解体・JR資本打倒へ攻め上る突破口を開いた。また18年の外注化阻止・国鉄1047名解雇撤回闘争は、正規・非正規の枠を乗り越えた闘いとして、改めて全労働者の結集と団結の軸として不屈に展開されている。
動労水戸を先頭に動労東京など動労総連合は、国鉄決戦の一環としての被曝労働拒否闘争を創造的に闘いぬいている。3・11福島闘争との一体化を成し遂げるとともに、階級的労働運動の原則と路線を貫く闘いとしてさらに発展しようとしている。
労働組合再生の指針
11・4集会は、労働組合の生成・再生のために「三つの方向性」を指針として掲げた。①改憲・戦争阻止に命をかけ、人生をかけた真剣さで決起する。②「働き方改革」、非正規職化、労働組合破壊攻撃に職場から決起する。③新自由主義のもたらす社会崩壊にあらゆるところから決起する。以上の3点である。この意義をしっかりと確認したい。
18年は、改憲・戦争攻撃が全面的に本格化する中で、日帝・安倍のいま一つの改憲攻撃である「働き方改革」なる労働法制大改悪と労組絶滅攻撃との闘いが激しく進んだ。その先頭に立った「過労死を考える家族の会」の闘いは、過労死への人間的根源的怒りとともに労働組合の再生を求めた決起であった。11月集会は、特に「家族の会」の決起や教育労働者などの訴えから学び、改憲・戦争攻撃と「働き方改革」の労働破壊・労組破壊攻撃がさらにおびただしい社会の根底的崩壊をもたらすことをとらえ、これとの闘いを労働組合の生成・再生の「三つの方向性」として提起したのである。
この「労働組合運動の三つの方向性」の闘いは、現に職場生産点と地域で生き生きと実践されようとしている。それは新自由主義の崩壊と破綻のもとでの今日の階級情勢、国際階級情勢の中で階級的労働運動がつかみとった路線である。
公務員決戦への突入
教労、自治体の戦線は「改憲・戦争阻止!大行進」を決定的に牽引(けんいん)するとともに、連合を丸ごと改憲勢力化する日帝中枢・安倍と連合・UAゼンセン勢力の自治労・日教組解体攻撃に、既成指導部を乗り越えて決起し、かちぬいている。安倍の「働き方改革」は公務員労働運動解体攻撃として激しく進行している。東京・特区連(特別区職員労働組合連合会)へのすさまじい賃金切り下げの人事委員会勧告攻撃は、極限的な労組破壊であり、非正規職・青年への大攻撃として襲いかかっている。教労をめぐる過労死・非正規職化・低賃金攻撃という極限的分断は、「勤評は戦争への一里塚」という勤評闘争への歴史的回帰をもたらす。
特に18年は、新自由主義がもたらす社会の大崩壊が大災害となって続出した。この大災害での自治労倉敷の決起は、同時に改憲絶対阻止の宣言として自治労大会を揺さぶった。教労の改憲・戦争阻止の闘いは、米社会の崩壊と闘うウェストバージニア州の教育労働者と連帯して、階級的労働運動を必ずや再生していく力となる。
築地市場の廃止・豊洲移転強行に対する絶対反対の闘いの爆発は、改憲と一体で進行する民営化攻撃との激突の最先端だ。築地の仲間と団結して闘う都の労働運動の登場が今こそ求められている。
新自由主義攻撃はさらに、「働き方改革」の最先端にある郵政、医療・福祉などで膨大な数の非正規職労働者を生み出している。合同・一般労組全国協は、非正規職労働者を全産別にわたって組織し、全国各地で展開していくますます重大な位置をもっている。
労働組合の再生の「三つの方向性」を据えたとき、一つは青年労働者の組織と団結がますます決定的意義をもつ。いま一つは、全国にまたがる労働組合の活動家組織である全国労組交流センターの意義が、この時代にきわめて重要であることを確認したい。
⑶革命情勢の世界的成熟と国際連帯闘争の新たな展開
11・4集会が改憲・戦争阻止の階級決戦の火ぶたを切り、今日の世界戦争情勢下で「自国帝国主義打倒」の闘いの突破口を切り開いているとき、この闘いが労働者国際連帯として大きく闘いとられたことは重大である。
労働者階級にとって国際連帯は、階級的な自覚と団結を高める決定的なバネとなる。「労働者階級は一つである」という国際連帯と団結の形成は、各国の労働者が戦争を進める自国政府を打倒する闘いに立つことによって帝国主義戦争を阻止し、プロレタリア革命に転化していく最大の力である。
今日の世界は革命情勢といえる状況にある。米ウェストバージニア州の教育労働者の大ストライキは、アメリカ階級闘争が革命情勢に入ったことを突き出している。ラストベルト(さびついた工業地帯)であるウェストバージニア州は米社会の新自由主義的崩壊を典型的に示しており、そこからの根源的決起が労働組合的団結の再生とともに引き起こされたのだ。
さらに中米からの大量の移民大行進は、中東・アフリカからのEU(欧州連合)諸国への移民・難民の流入とともに、新自由主義とその崩壊が生み出した世界革命への大群の登場となっていく。
フランスにおける「黄色いベスト」運動の大規模デモとストライキの激発は、マクロン・ブルジョア政権打倒へ向かい、EU諸国全体に拡大している。
日韓労働者の国際連帯の闘いは、日本革命にとって、また朝鮮革命にとって決定的な意義をもっている。パククネ打倒の「ろうそく革命」をやりぬいた韓国労働者階級は今日、民主労総を先頭にムンジェイン政権との新たな対決に入っている。「ろうそく革命」で政権の座に押し上げられたムンジェインが今や労働者階級を公然と裏切り、財閥と再び結託して労働者民衆の「積弊清算」を求める闘いをつぶしにかかっていることに、激しい怒りが燃え上がっているのだ。11・21の民主労総ゼネストには16万人が決起。12・1には「ろうそく革命」を労働者とともに闘った農民、露天商などの団体が再結集して、新たな民衆総決起闘争が始まった。
11月集会と訪韓闘争をとおした日韓の闘う労働者の交流と団結は、ここにおいてますます重要になっている。日本での改憲阻止、日帝・安倍政権打倒の闘いと、韓国でのムンジェイン政権打倒、真の労働者権力樹立の闘いが一つとなって発展し、東アジアから新たな世界革命の火を燃え上がらせる時が来ているのだ。この国際連帯をどこまでも貫いて闘おう。
⑷「星野さん今すぐ解放」が全人民大衆・全社会の声に
星野文昭同志の即時解放を求める闘いは2018年、「改憲・戦争阻止!大行進」運動の前進と固く結びついて闘われ、大発展し、星野闘争自身が改憲阻止決戦にとって大きな位置を占めるに至った。
日帝の過酷な弾圧と階級的に対決して奮闘している星野同志の44年に及ぶ闘いは、大坂正明同志の闘いとともに国際革命運動史的にみても類いまれであり、それ自体が国際的にも労働者階級の革命的魂を揺さぶっている。
11月集会で明らかなのは、60年、70年闘争を担った世代が圧倒的に戦争絶対反対・改憲阻止であり、安倍の改憲攻撃に怒りを爆発させて決起していることである。それは星野闘争の大衆的・全人民的発展に強く合流し、さらに深く広く拡大していく力である。
とりわけ星野闘争は18年に労働者人民の大きなうねりとして、6月と11月の高松集会とパレード、全国を網羅する2回の新聞意見広告掲載の巨大な地平を切り開いた。全国での無数の星野絵画展と要望書運動は全階級的・全人民的な怒りと感動を拡大している。とりわけ元衆院議員・部落解放同盟広島県連の小森龍邦氏の決起は、星野闘争が狭山闘争・部落解放闘争と結合して相互に発展をかちとっている地平を示す。さらに元参院副議長の角田義一氏が星野解放への熱烈な檄(げき)を飛ばしている。19年1・27星野集会をかちとり、星野同志をなんとしても奪還しよう。
⑸全国学生の怒りを結集し京大弾圧粉砕、改憲阻止へ
9月全学連大会で高原恭平委員長(東京大)―加藤一樹書記長(京都大)の新執行体制を確立した全学連は、多くのマスコミも注目する中、10・21国際反戦デー闘争を打ちぬいて11・4集会に合流し、臨時国会での改憲発議阻止へ首相官邸前行動を呼びかけて闘った。
この前進に恐怖した国家権力による学生運動つぶしのための攻撃が、11・4集会会場前での「東洋大ビラまき弾圧」(2学生を不当逮捕、不起訴で奪還)であり、10〜12月の連続的な京都大弾圧だ(髙田暁典君、阿津良典君、吉田耕君を不当逮捕・起訴)。これは、立て看板やビラまきをはじめ京大でのあらゆる自治・自由を暴力的に破壊する攻撃であり、改憲・戦争攻撃そのものだ。3学生は完全黙秘・非転向を貫いて闘っている。全国学生の怒りを結集させて早期奪還しよう。
12月15日に東大構内で開催された全学連拡大中央執行委員会は、「改憲阻止し新自由主義大学打倒へ」と方針を鮮明にさせ、首都・東京と国会前を主戦場に改憲阻止決戦を全力で闘うとともに、「京大弾圧粉砕―3学友奪還」を最重要課題として闘いを全国に拡大することを確認した。高原全学連新体制は弾圧・処分をはね返し、全国に闘う拠点をつくり出しながら学生自治会再建運動を大発展させていくだろう。
さらに全国学生運動は、ほらぐちともこさん(4月杉並区議選)と斎藤いくま君(7月参院選)を擁しての革命的選挙闘争を必勝を期して闘う。
特筆すべきは、ユーチューブ動画「前進チャンネル」だ。開設1年半で150本を超す作品がアップされ、総視聴回数は100万回に迫っている。帝国主義・新自由主義に怒り、行動方針を求める青年・学生層と広範に結合する最良の武器だ。
昨年末に発刊された『中核』4号(日大・東大闘争50年)をはじめ理論闘争を深化させよう。警視庁公安部を相手取った告訴・国賠闘争に勝利しよう。
すべての活動の基礎にマルクス主義学生同盟中核派建設を据え、飛躍をかちとろう。
⑹沖縄、三里塚、福島先頭に安倍打倒めざす団結が拡大
18年の三里塚、沖縄、福島をはじめとする全戦線での闘いの前進は、11月集会が切り開いた改憲・戦争阻止、安倍打倒・日帝打倒の闘いをこじ開けるものとして、きわめて大きな戦略的力となっている。
とりわけ沖縄で、日帝権力によるあらゆる闘争圧殺策動を打ち破って辺野古新基地建設阻止を軸とする7万人の大集会がかちとられ、続く県知事選・那覇市長選などにおいて辺野古基地反対派が圧勝したことは、日帝中枢・安倍及び極右反革命との階級的力関係を完全にひっくり返すものとなった。安倍の12・14辺野古土砂投入強行は、現在の沖縄の階級的力関係を再度暴力的に転覆しないかぎり、安倍の改憲・戦争攻撃がすべて破綻してしまうことを恐れた反革命攻撃である。だがそれは、「改憲阻止・日帝打倒」「国鉄決戦勝利・日帝打倒」とともに、70年安保・沖縄闘争で掲げられた「沖縄奪還、安保粉砕・日帝打倒」のスローガンを日本階級闘争に再び、革命的によみがえらせる闘いの爆発となっていく。
三里塚闘争は国とNAA(成田空港会社)による市東孝雄さんへの農地強奪攻撃のあまりの理不尽さを徹底的に暴き出し、強制執行を実力で阻んできた。農地死守・実力闘争を貫くこの闘いは同時に、成田空港の巨大化を狙う「空港機能強化」に対する「もう一つの三里塚闘争」を生み出そうとしている。札束と権力による用地買収工作が始まり、元脱落派幹部などが利権あさりでうごめく中、怒りの住民決起が開始された。
市東さんの闘いは、国策(戦争)のための農地強奪という戦時徴用攻撃との闘いだ。11月、改憲・戦争阻止!大行進の中に三里塚芝山連合空港反対同盟の旗が立ったことは、労働者人民を奮い立たせている。「大行進」運動を拡大し発展させ、三里塚闘争の歴史的勝利を切り開く決定的な力をつくり出そう。
ふくしま共同診療所を先頭にした、被曝と帰還の強制に反対する福島の闘い、反原発の各地の闘いは、改憲・戦争阻止の最前線に3・11フクシマを押し上げている。8・6ヒロシマ―8・9ナガサキ反戦反核闘争は11月への闘いの土台となり、18年を決した位置をもっている。さらに全国水平同盟を先頭とする部落解放闘争、婦人民主クラブ全国協議会の闘い、反軍闘争など全戦線での闘いの発展が、改憲・戦争阻止の担い手を生み出している。
弾圧との闘い、特に共謀罪との攻防は、現代の治安維持法との闘いであり、改憲攻撃との闘いである。とりわけ弁護士戦線の闘いは改憲阻止を牽引する力である。ついに「現代の赤紙」である裁判員制度を破綻に追い込み、階級支配の一角を粉砕した。
これらすべての闘いを改憲阻止の一点に結集し、日帝権力を打倒する一大階級決戦の爆発をかちとろう。
―2― ロシア革命勝利の教訓に学び労働者階級の本格的組織化を
⑴全党の「4月テーゼ」的な転換と飛躍が問われている
こうした18年の闘いの巨大な地平に立ち、日帝・安倍の延命をかけた戦争政策としての改憲攻撃の大きさ、鋭さとさらに対決して打ち破るには、いま一つの新たな大飛躍と大転換が求められている。帝国主義体制の存亡をかけた改憲・戦争の攻撃と対決することは、プロレタリア革命を決定的に引き寄せるプロセスの開始である。
今や改憲・戦争阻止、日帝打倒の闘いは、国鉄決戦勝利・日帝打倒の闘い、さらに沖縄奪還、安保粉砕・日帝打倒の闘いと一体となり、全労働者階級・人民大衆の根こそぎの総決起へと発展しはじめている。それは階級的力関係の激変を創出し、最終的には労働者権力=ソビエト権力の樹立へ至る道をも切り開くものとなっている。だからこそ日帝権力の側はこのプロレタリア革命の現実性に対する恐怖にかられ、どんな手段を使っても圧殺しようと必死になっている。日本階級闘争は、この革命と反革命との生きるか死ぬかをかけた死闘の真っただ中にすでに突入しているのだ。
革共同は、1950年代末に反帝国主義・反スターリン主義の革命的共産主義運動として登場して以降、プロレタリア世界革命をめざし、その一環としての日本革命の勝利をめざして闘いぬいてきた。そして今日、戦後史上最大の階級決戦である改憲阻止決戦への突入の中で、ついにこの革命を実際にたぐり寄せることのできる情勢を迎えている。
だがそのためには、1917年のロシア革命でレーニンとボリシェビキ党が「4月テーゼ」による転換的再武装をかちとり、権力奪取の蜂起に突き進んでいったような、党自身の変革をかけた転換と飛躍が求められているのである。
昨秋刊行された現代革命ライブラリー第2巻『ロシア革命 現代世界の起点』は、そのための重要な武器である。この画期的著作は、マルクス主義の労働者自己解放論を基底に据えて、ロシア革命の勝利とその後の苦闘、さらにスターリン主義の登場・裏切り、革命の変質をたどる中から、レーニン主義革命論とは何かを全面的に展開している。この著作をとおして、改憲阻止決戦に勝ちぬくための最大の課題がレーニンの「4月テーゼ」に学ぶことであることをつかむことができる。
4月テーゼとは何か
「4月テーゼ」は第一に、1916年の『帝国主義論』を基礎にして、1914年からの帝国主義世界戦争がもたらした破局から抜け出す道は、帝国主義を打倒するプロレタリア権力の樹立以外にないことを真っ向から提起した。しかもあくまで世界革命の一環としてのロシア革命の提起であった。それはボリシェビキ党に、従来の労農民主独裁論(民主主義革命)からプロレタリア革命戦略への転換という、決定的な飛躍を求めた。プロレタリア権力を実際に奪取することを目標に据えた転換であり、飛躍である。
重要なのは、戦争に怒り苦しむ労働者階級の中に分け入り、労働者と必死に結合し、獲得、組織することによってボリシェビキがソビエトでの多数派を形成することを、権力奪取のための最大の核心問題として提起したことである。そして「4月テーゼ」の実践によってボリシェビキは実際にソビエトの多数派に成長し、プロレタリアートと全人民をそのもとに組織することでロシア革命の〈奇跡〉を起こしたのだ。
第二に、レーニンはこの問題を労働者階級の階級形成の問題として具体的に提起した。1917年2月革命後、「4月テーゼ」の原型となった「遠方からの手紙」で、党の組織建設とともに、労働組合、さらに工場委員会などの労働者組織の建設及び労働者代表ソビエト建設の重大な意義を強調した。「新しい革命の前夜でも、革命の最中でも、革命の翌日でも、当面のスローガンはプロレタリア的組織でなければならない」(遠方からの手紙)と労働者組織の強化・拡大を最も重視し、訴えたのである。そして「4月テーゼ」の実践として労働者の中に徹底して入り、「どの工場、どの地域、どの町にもプロレタリアートを組織せよ」「組織、組織、また組織」と訴えて党の変革をかちとった。
第三に、レーニンはその際、革命的リアリズムに立ち切って、現在の情勢において労働者階級がプロレタリア革命を現実にかちとるために何をすべきかを、マルクス主義の原則に基づいて真正面から、かつ具体的に宣伝・扇動の内容を含めて提起したのである。「4月テーゼ」自体がその的確な指針となっている。
ここには、改憲阻止決戦をプロレタリア革命への道として切り開くために最も必要な実践的課題が提示されている。それは決して難しいことではない。ひたむきに労働者の中に入り、労働組合の組織化に総力を挙げることである。そこにマルクス主義の実践がある。
⑵階級形成の鍵を握るのは党と労働組合の一体的建設
『ロシア革命 現代世界の起点』はロシア革命の総括として特に『なにをなすべきか?』と『共産主義における左翼空論主義』を徹底的に学ぶことを提起している。その核心は、党と労働組合の一体的建設にある。
労働者階級自己解放の闘争にとって、労働組合は決定的で本質的な意義をもっている。「労働組合を通じるほかには、労働者階級の党と労働組合の相互作用を通じるほかには、世界中のどこでも、プロレタリアートの発達は生じなかったし、また生じることもできなかった」(「共産主義における左翼空論主義」、レーニン全集第31巻)のである。
今日の帝国主義の絶望的延命形態である新自由主義は、マルクス主義の絶滅と労働組合的団結の根底的一掃を不可欠の土台とするという、きわめて危機的な構造のもとに成立している。日本階級闘争において、新自由主義の大攻撃である国鉄分割・民営化に敢然と立ち向かった動労千葉の闘いは、労働者階級解放闘争における労働組合の革命的役割を鮮烈かつ決定的に明らかにした。それは同時にマルクス主義を労働者階級が自ら奪い返す闘いでもあったのだ。
労働組合は、労働者階級自己解放闘争における基礎的団結形態であり、労働者は組合に結集して闘う中から自己の階級意識を明確に形成していく。プロレタリア革命は労働者階級自身の階級的行為であり、労働組合をとおしたマルクス主義による革命的階級への自己形成なしには勝利できない。プロレタリア革命をめざし、労働者階級自身の力でつくり出される労働者党と、労働者階級の基礎的団結形態としての労働組合は本質的に一体性をもつ。
だがその確認にとどまらず、党と労働組合を階級闘争の烈火の中で実際に一体的に建設し、発展させていくことが重要である。そのためには党が「労働組合運動のできる党」への変革をかけて労働者の中へ分け入り、同時にマルクス主義の絶えざる再形成・再武装をかちとっていかなければならない。生きた階級意識の形成と確立は、労働者階級の現実の生きた闘争との結合によってかちとられる。例えば労働組合による経済闘争の中で、労働者が自己の職場の直接的な利害を超えて全労働者の階級的団結のために闘うマルクス主義の立場に立ったとき、明確に階級的意識が芽生えてくる。
党と労働組合を分離して、党は政治闘争を闘うものとして組合より一級上に立つといった、第2インターナショナルのカウツキー以来の労働組合の位置づけ、またスターリン主義が教条的に固定したそうした位置づけを根底から乗り越えなければならない。マルクス主義は、自己解放を求める労働者階級の現実の歴史的運動と、マルクス自身の階級移行によってかちとられた「労働者階級の理論」なのである。そうしたマルクス主義を全面的に奪還し、労働者階級との「生きた呼吸」を行っていく実践が求められている。
そこでは党と労働組合との間に生きた交通関係が形成されることが求められる。レーニンは『共産主義における左翼空論主義』の中で、「前衛の政治上の戦略と戦術の正しさ」は、「最も広範な大衆が彼ら自身の経験によって、この正しさを納得する」ものでなければならないと述べている。
そうした実践をとおした変革に次ぐ変革によって、労働者の党を建設しようではないか。
―3― 安倍の改憲発議を絶対許さず日帝打倒の革命への扉開こう
⑴「戦争か革命か」の選択に労働者の断固とした回答を
12月10日、臨時国会が史上まれにみる極悪な独裁、強権の限りを尽くし、入管法改悪をはじめ、社会丸ごとの民営化を進める水道法改悪、漁業法改悪などを強行し、閉会した。だが日帝・安倍の労働者階級人民をなめきった態度に怒りが沸騰し、臨時国会での自民党改憲案の提示と国民投票法改定は、労働者人民の大々的な反撃で吹き飛んでいる。だがそうであればあるほど、安倍はますます凶暴化し、ひたすら改憲に突進する以外にない。
臨時国会の閉会直後、安倍は異例の臨時記者会見で「2020年は新しい憲法が施行される年にしたい」と訴えた。ここまで破綻を突きつけられながら、今後どんな強権、独裁をふるってでも、改憲攻撃に安倍自身と日帝ブルジョアジーの延命の一切をかけて突っ走るとの宣言である。閉会の直前には衆院憲法審査会が野党の総屈服により開かれ、「閉会中審査」を行うと決定した。1月下旬からの通常国会で国民投票法の改定から自民党改憲案の提示、改憲発議まで一気に突き進もうとしている。
この安倍の暴挙に次ぐ暴挙に対する労働者階級人民の怒りは、日を追うごとに高まっている。19年突入とともに巨大な階級的激突が起こることは不可避である。
ここで改憲発議を絶対に許さない労働者人民の体を張った決起をかちとるならば、安倍のクーデター的改憲強行プランを完全な挫折に追い込み、安倍を打倒することはまったく可能である。この安倍打倒は階級的諸関係の激変につながり、「改憲阻止からプロレタリア革命へ」の道を決定的に切り開く。
9条破壊する改憲案
安倍による自民党改憲案を徹底的に批判しなければならない。
現行憲法9条は、「国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は......永久にこれを放棄する」とした1項と、「前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない」とした2項からなっている。自民党改憲案は、この9条1項・2項を残した上で新たに「9条の2」として自衛隊を憲法に明記するというものである。ここにはすさまじい反動の意図が込められている。
昨年3月の自民党大会で決定された「9条の2」の条文は、「前条の規定は、我が国の平和と独立を守り、国及び国民の安全を保つために必要な自衛の措置をとることを妨げず、そのための実力組織として......自衛隊を保持する」としている。この条文を新たに導入することは9条2項の「戦力不保持・交戦権否認」の完全な空文化・死文化であり、戦争放棄を規定した1項の破壊・解体だ。逆に「自衛戦争」の肯定とそのための「実力組織」としての自衛隊を憲法に明記することによって、どんな侵略戦争も、世界戦争・核戦争さえも行えるようになる。古今東西、帝国主義の戦争はすべて「自衛」の名で行われてきたことを見れば明らかだ。自衛隊は現代の「帝国主義軍隊」となる。
改憲とは、この帝国主義軍隊の建設が憲法上の義務となり、「自衛」の名による無制限な軍備増強が可能となり、集団的自衛権行使や敵地攻撃への突進も可能にするものだ。そこでは政府に兵力確保の義務が生じ、労働者人民には国家の行う戦争への「協力」が義務づけられる。最後は徴兵制にまで行き着くとんでもない攻撃なのである。
「自衛戦争」論粉砕を
恐るべきは、日本共産党を含めた既成の全野党、連合指導部をはじめとした全勢力はこの改憲攻撃をすでに事実上、承認しているということである。核心問題は「自衛戦争」の肯定にある。自国の帝国主義ブルジョアジーが自らの私的利害を「国家・国民の利害」として押し出すことに屈服し、「国を守るための戦争」なら反対はしない、むしろ「正しい」としていくのだ。「自衛」の名による戦争がいったん始まれば、それは一挙に雪崩をうってエスカレートしていく。
したがって、9条改憲=「自衛隊明記」に絶対反対で闘うことは、一切のあいまいさなく「自国帝国主義の打倒」を真っ向から掲げて闘う以外にない。帝国主義の行う戦争はすべて、一握りの強欲な資本家どもが自己の私的利害のために労働者人民をだまし、犠牲にして行う戦争であることをはっきりさせ、革命派がこの立場で絶対に揺らぐことなく闘うことが、多くの労働者階級人民の利害を決定的に代表するのである。
「改憲阻止・日帝打倒」こそ戦争を唯一阻止する道であり、労働者人民の戦争への怒りを巨万の団結に転化し、ゼネストへの水路となる。
⑵「戦争する国」への転換は人民への反革命クーデター
安倍が改憲に踏み切ったことは、〈戦争か革命か〉の選択がいや応なく全労働者階級人民に問われるということだ。憲法を変えることは国家や社会のあり方や統治を大きく変えていくことを意味する。日本国憲法も、敗戦直後の日本における戦後革命の嵐の中で制定された。当時の日帝支配階級がぎりぎりのところで革命を圧殺して生き延びるために、労働者階級に対して思い切った譲歩と妥協をした、その産物が憲法9条である。その破壊・解体は、支配階級の側からの反革命クーデター的攻撃によってしか貫徹できない。
実際に安倍の改憲攻撃は、発動されるや否や、これまでの国家・社会を恐るべき戦争国家に根底的に転換していくことになる。しかも重大なのは、今日の帝国主義の危機と世界市場の再分割戦=新たな世界戦争突入情勢のもとでは、改憲イコール戦争であるということだ。改憲は即、日帝自身の再度の朝鮮・中国・アジア侵略戦争、世界戦争への突入である。逆に改憲を粉砕できれば、日帝の背骨はたたき折られる。
戦争への突入である改憲攻撃が実際に発動されたとき、戦争だけは二度と許さないという戦後民主主義が培ってきたすべてのエネルギーが解き放たれ、それは帝国主義打倒の革命へと向かう以外にない。改憲阻止闘争はプロレタリア革命の現実性を開示するのである。
天皇制攻撃打ち破れ
安倍は、改憲攻撃に突進するためにも19年天皇代替わりの一大攻撃に打って出ている。それは、天皇制攻撃に依存する以外に改憲はできないということである。改憲攻撃と天皇制攻撃は歴史的に一体である。
そもそも戦後憲法は、戦後革命の敗北と天皇制の存続と引き換えに登場した。日帝の侵略戦争に対するアジア人民の激しい怒りは、最大の戦犯である昭和天皇ヒロヒトの断罪を求めた。この情勢と、「もう二度と戦争は許されない」という日本労働者人民の戦後革命への決起に追いつめられた日帝は、天皇の戦争責任の免罪に支配階級としての延命の一切をかけてあがいた。憲法9条はその代償である。
まさに現憲法は、天皇と日帝支配階級が辛うじて延命するためのぎりぎりの妥協として成立しているのである。
改憲攻撃とはワンチャンスであり、安倍にとって今を逃せば永遠にありえない。その恐怖は同時にプロレタリア革命への恐怖である。だからこそ、この革命の圧殺に向け、改憲攻撃と天皇制攻撃を一体にしてしかけているのである。ブルジョア国家の暴力装置のすべてを発動して天皇代替わり儀式を強行し、改憲阻止への労働者人民の決起を鎮圧しようとしているのだ。
だが、労働者階級人民がこのむき出しの国家暴力に屈しなければ、改憲攻撃と天皇制攻撃の一体性が逆に破綻点となる。今こそ改憲阻止、天皇制打倒・日帝打倒のプロレタリア革命へ総決起しよう。5・1メーデーの圧殺を狙った天皇代替わり儀式と戒厳体制を実力で打ち破り、首都東京でのメーデーを断固闘いとろう。
日帝・安倍のオリンピック攻撃も、この天皇制攻撃、改憲攻撃と完全に一体だ。2020年東京オリンピックの反労働者性と犯罪性を徹底的に暴き、オリンピック粉砕をかちとろう。
⑶JR資本打倒の国鉄決戦勝利をゼネストへの水路に
改憲阻止決戦と一体で、国鉄決戦がいよいよ大焦点化している。
JR東日本は〈変革2027〉を掲げ、「世界最高に混雑する山手線も『自動』運転にする」という乗務員勤務制度のすさまじい改悪攻撃に踏み切った。「〈ドライバレス運転〉の実現のため12・29終電後から自動運転試験を山手線全線で行う」(プレス発表)というのだ。
すでにJR東日本は、秋葉原駅の全面外注化を19年3・1に実施すると提案してきた。駅業務の完全別会社化・転籍強制である。さらに首都圏乗務員区再編統合を、ダイヤ改定攻撃とともに労働組合を百%無視して強行しようとしている。〈電気部門の変革2022〉及び〈新幹線業務の変革〉では、新幹線と在来線業務を分離し、新幹線も「異常時に即応可能な体制」に簡略化し、在来線の「メンテナンス業務のスリム化」「検査外注化」を行う。これは在来線の全面的な分離=分社化によるすさまじい安全破壊となる。
この大攻撃を前に動労水戸が、昨年10月20日から常磐線特急乗務の車掌を「1人乗務」にする攻撃に対して、10月16〜17日に水郡線のワンマン運転拡大にも反対してストライキに決起したことは、決定的であった。この決起は、JR東労組の青年労働者の心を揺さぶっている。12・19東労組臨時大会という大流動情勢の中で、JRは東労組全体の解体を強めながら、「社友会」を軸に、「働き方改革」と乗務員勤務制度改悪攻撃の最大の核心である「労働組合のない会社」をつくろうとしている。最大の国鉄決戦が到来している。
さらに重大な攻防として、動労総連合による国鉄1047名解雇撤回闘争の継続・発展に対し、9月10日、千葉県労働委は事実調べも行わず審査を打ち切るという、現下の最大の労組破壊の暴挙に踏み出した。県労委の忌避申し立て却下に、動労総連合は、忌避申し立て却下取り下げ決定を求める行政訴訟を千葉地裁に起こした。その行政訴訟の第1回口頭弁論が1月22日、千葉地裁で行われる。新たな行政訴訟には、動労総連合の代理人として全国から50人を超す弁護士が名を連ねた。労働委員会制度解体に対する激しい危機感と怒りが大弁護団結成となっている。改憲阻止決戦の最前線の闘いが国鉄決戦において始まったのだ。
19年は、国鉄決戦とともに公務員決戦でもある。18年末の特区連闘争は、その展望を押し開いた。特区連闘争は、青年労働者を生涯にわたって低賃金にしばりつける新人事制度を撤廃し、首切りと非正規職化を拡大する会計年度職員制度の導入を絶対に阻止する闘いの始まりである。
19年決戦こそ、動労総連合青年部建設を先頭に全産別の青年労働者の獲得に勝利しよう。2・10国鉄集会は19年決戦の決定的突破口である。
19春闘では、改憲決戦と国鉄決戦は一体であることを大胆に打ち出すことが求められる。特に3月ダイヤ改定との闘争は決戦中の決戦である。この国鉄決戦の正念場において決定的なのは、大幅賃上げ闘争とともに反合理化・運転保安闘争の爆発をかちとることである。国鉄決戦における階級的労働組合の戦略的戦取に向かって、全産別での闘いと一体化して、この19年こそ「堤防決壊」的大勝利をかちとろう。
階級の分断を許すな
臨時国会で安倍が成立を強行した改悪入管法は19年4月1日に施行される。これによって5年間で34万人の外国人労働者を導入するという。新自由主義のもとで生み出された人口減少―労働力人口の不足は、日帝にとってそれほどの絶望的危機なのだ。資本主義の根幹が完全に揺らぐこの危機を、「現代の奴隷労働」「現代の徴用工」の導入によって突破しようというのが改悪入管法の狙いである。
ここに貫かれている核心は帝国主義の戦争政策である。戦争に向かってすさまじい国家主義、愛国主義、排外主義が大々的にあおられ、労働者階級への分断攻撃がこれまで以上に決定的に激化する。そのことによって日本の労働者階級の決起をも圧殺しようと狙うのだ。
重大なのは、労働現場がますます労働監獄と化していくことだ。そしてこの現実に怒りを燃やした外国人労働者が団結して決起するなら、直ちに収容所にたたき込んで、国外追放することが狙われている。外国人労働者を「人間」として見ず、労働監獄にたたき込み、必要がなくなったら即座に使い捨て、日本からたたき出そうというのだ。そこには資本主義の本質が究極的に貫かれている。今こそ国際連帯と団結で闘おう。
3・11福島行動へ
安倍政権による改憲攻撃の絶望的凶暴化は、労働者人民との絶対非和解の激突をいたるところに生み出している。安倍はむきだしの国家暴力と金で民衆の決起を抑え込もうと躍起になっているが、怒りの炎はますます燃え上がる一方だ。沖縄でも三里塚でも福島でも、全国どこでも起きていることはまったく同じだ。この怒りを一つに束ね、改憲阻止・安倍打倒への総力決起をかちとろう。
福島原発大事故から8年を迎える3月11日、反原発福島行動への総結集が呼びかけられている。「放射能は安全」という政府のウソと分断を許さず、被曝と帰還の強制を粉砕する闘いに立とう。3・31三里塚全国集会に結集しよう。3・8国際婦人デー闘争をはじめ、全戦線での闘いを前進させ、19年改憲阻止決戦の大爆発へとつなげよう。
⑷19年の革命的選挙闘争を改憲阻止の重大な決戦場に
革共同は4月杉並区議選に、ほらぐちともこ候補を、7月参院選には斎藤いくま候補を押し立て、今こそ革命的選挙闘争の本領を発揮し、必ず勝利する。19年において革命的選挙闘争を改憲決戦そのものとして闘うことの意義は絶大である。それは、改憲か革命かの歴史を決する壮大な闘いである。「改憲・戦争阻止!大行進」のもとに拠点建設などの戦略的発展をかけて闘うのである。
さらに4月区議選においては、5月天皇代替わりの戒厳体制のもとで、選挙闘争という空間を徹底的に駆使した革命的宣伝・扇動の決戦として闘う。革命的選挙闘争の創造的展開を改憲阻止決戦の戦略的巨弾としよう。
レーニンは、『共産主義における左翼空論主義』において、ブルジョア議会に「参加」してきた選挙闘争の意義をロシア革命の総括の一つの核心にしている。実際にレーニンは、1912年のロシア社会民主労働党のプラハ協議会において、17年革命に向けた基本的体制と路線を決定した。そこでは①非合法・非公然の党建設、②党と労働組合の一体的建設、③機関紙活動の抜本的強化、④それと並ぶ路線・方針の柱として、選挙闘争への圧倒的取り組みが確認された。
これらは一つとして欠かすことのできない課題であり、それぞれが深く豊かに結びついた一体的な課題であり、そのすべてを前進させ実現させることでプロレタリア革命、特に「4月テーゼ」へと向かった、ということができる。「選挙における党と、同じく国会内における将来の社会民主党議員団の主要な任務は社会主義的階級的宣伝と労働者階級の組織化である」と言って、革命的選挙闘争を、革命の必要性、緊急性、不可避性を労働者階級大衆に宣伝・扇動し、そして何よりも労働者を組織化していく決定的な戦場とした。
革命的選挙闘争はしたがって、当然にも労働組合運動と緊密に結びついた闘いであり、機関紙活動の展開と非合法・非公然党建設による労働者党建設そのものの闘いなのである。革命的選挙闘争に勝利し、改憲阻止・日帝打倒のプロレタリア革命へ驀進しよう。
―4― 青年・学生の党、マルクス主義で武装した労働者党の建設を
19〜20年の改憲阻止決戦は、「歴史的存在」としての革共同が、プロレタリア革命への党的階級的な全面的飛躍をかちとる決戦である。切り開かれている改憲阻止決戦こそ、革命的共産主義運動と階級的労働運動の一体的推進をとおしてプロレタリア革命の本格的発展の扉をこじ開けているのである。
革共同は、今こそ帝国主義・資本主義の最末期の延命形態である新自由主義を打倒し、プロレタリア革命に向かって改憲阻止決戦に勝利し、そのもとで国鉄決戦・階級的労働運動に勝利し、労働者階級自身の党を建設する。そのためにスターリン主義と闘い、マルクス主義の党を建設する。さらに「党の大改革」として、青年労働者・学生の党を建設する。
その一切をかちぬく階級的土台として、非合法・非公然の党を建設しよう。われわれは情勢に間に合った! 改憲阻止決戦をかちぬき、帝国主義打倒のプロレタリア革命に勝利する党建設に間に合った、ということができる。
マルクス主義の党へ
改憲阻止決戦とそれが求める階級的労働運動の再確立と飛躍は、マルクス主義の必死の再確立でもある。それは改憲阻止決戦がプロレタリア革命を決定的に引き寄せる闘いだからである。
マルクスがフォイエルバッハの「革命的ヒューマニズム」の批判を転換点・跳躍台にして、マルクス主義を『ドイツ・イデオロギー』『共産党宣言』によって確立し、『資本論』へと集大成していったことを改めて銘記しなければならない。マルクスは、フォイエルバッハ批判の核心に、「大切なのは世界を変革することだ」と据えた。そして人間史を「共同性」や「類的社会」の発展ではなく階級闘争の展開と階級社会の継起に据え、資本主義社会の存立構造を根底的に解明し、それを根底的に変革・打倒するプロレタリア革命を実践的に提起したのだ。
すなわち、現在の社会においては、資本の運動の本質は、剰余価値の増大をどこまでも追求する無限の価値増殖運動にある。そこでは人間の根源的な活動である労働は資本の自己増殖の手段となり、労働者は人間ではなく労働力商品として扱われている。労働者がその労働によって生み出す生産物も、生産力の発展も、すべて資本のものとなり、労働者が働けば働くほど、資本の労働者に対する搾取と支配をますます強める結果となる。資本主義のもとでは労働者階級は、本来、生産の担い手であり社会の真の主人公でありながら、現実には、一切の生産手段と生活手段を奪われて賃金奴隷となる以外に生きることができないのだ。
労働者階級の解放は、この関係そのものの全面的で根底的な転覆、賃労働と資本の関係の廃止、資本主義社会の打倒なしにはありえない。「労働者階級が資本家階級の支配を打ち倒し、ブルジョア国家権力を粉砕してプロレタリア独裁を樹立し、資本家階級の私有財産としてある社会的生産手段のすべてを団結した労働者のもとに奪い返して、自らの手で全社会を再組織すること」(革共同綱領草案第1項)が必要なのである。これがプロレタリア革命だ。
このマルクス主義を今こそ全労働者、何よりも青年労働者と学生のものとして闘おう。
中央と細胞の結合を
19年改憲決戦をかちぬく党建設においていま一つ求められるのは、党が労働者の中へ分け入り、党と労働組合の一体的発展をとおして労働者を現実に組織する力をかちとっていくことであり、そのための生き生きとした細胞性と細胞活動である。問題は、この生きた細胞性と細胞活動を日常的に党全体にみなぎらせていくことである。
①11・4集会は、数々の新しい決起や団結を生み出し、大きな可能性や闘いの展望を獲得している。求められているのは、各地区党、産別委員会、各機関で、闘いの中でつかみとった新たな可能性や豊かな経験を細胞的に討議し、それぞれの細胞の力を引き出し、特に具体的な労働組合の闘いと組織化の実践に踏み込んでいくことである。この具体的に階級と呼吸する細胞の実践によって、労働者を組織する力を必ず培うことができる。
②そのためには中央委員会と細胞が相互の団結をつくり出し、結合することが必要である。中央と細胞の結合=一体的形成とともに、「地区党も産別委員会もその基礎は細胞」(革共同三全総報告)となり、そこから職場細胞、地域細胞が階級と直結して建設される。
③機関紙活動は、この生き生きとした細胞性と細胞活動をかちとる最大の活動である。地区党や産別委員会をとおして全国にまたがる階級の現実、矛盾、怒りを学び、それを宣伝・扇動し、細胞活動の討議をとおして実践の闘いと組織化に転化していくのである。
細胞の団結と一致のもとで、党と労働組合の一体的発展をかちとる最大の武器として、全階級・全人民と結合し呼吸する機関紙活動への絶えざる変革をかちとっていこう。細胞の力で、機関紙を集団的宣伝者、集団的扇動者、そして集団的組織者に押し上げていくのである。
④同時に党の細胞活動には、財政活動が絶対的に不可欠である。革命党の財政は、革命の勝利へともに闘う膨大な労働者大衆の自発的な拠金によって支えられる。闘いに必要な資金を自らの力で集めきり、財政活動をとおして大衆との結合をさらに深める細胞活動の飛躍をかちとろう。
⑤何よりそうした細胞の力で組織を拡大し、青年労働者、学生から階級の指導部をつくりあげよう。細胞には新たな生命力が必要である。一切の結論は、青年労働者、学生の中に最も生き生きとした細胞と細胞活動が展開される、ということである。
権力との死闘に勝つ
改憲・戦争阻止、天皇制打倒、安倍打倒・日帝打倒の19年決戦は、すさまじい治安弾圧、とりわけ共謀罪弾圧との闘いである。
重要なのは、関西生コン支部への超ど級の治安弾圧、さらにうち続く全学連への弾圧との闘いが、完全黙秘を武器に決定的に勝利していることである。完黙・非転向の闘いは、労働者階級の階級的団結を打ち固め、それを拡大する闘いであることが決定的に示されたのだ。
いま一つ、この改憲・戦争阻止決戦において共謀罪=治安弾圧を打ち破り、1千万労働者大衆との結合と組織化をかちとる絶対的土台こそ、非合法・非公然体制の強化にあるということである。レーニンの時代においても、今日の現代革命戦略においても、労働組合と学生自治会の建設とともに、非合法・非公然の党建設こそが決定的だ。この非合法・非公然の党建設は、党が全階級・全人民と結びつく中で、これから一層豊かに、新たに創造し発展させていくべき闘いである。非合法・非公然党建設こそ、改憲・戦争阻止をかちとる階級の大地を豊かに打ち固めていくのである。
2019年、革共同は星野同志の即時奪還を絶対に実現する。そしてそれを突破口に、全獄中同志の奪還をめざして闘いぬく。
獄中同志の不屈・非転向の存在と闘いこそ、党と階級の前進を根底で支える力である。改めてすべての獄中同志に熱烈な連帯のあいさつを送る。ともに闘い、必ず勝利しよう!