フランス人からの手紙 「黄色いベスト」は革命を求める
週刊『前進』04頁(2999号04面05)(2018/12/17)
フランス人からの手紙
「黄色いベスト」は革命を求める
(写真 マクロン政権に対する抗議行動に参加した人たち【12月8日 パリ】)
フランス人の友人からある『前進』読者に送られてきた手紙です。マクロン大統領の辞任を求める黄色いベスト運動は首都で大暴動に発展、マクロンは11日に政策を表明したが、運動は続いている。(編集局)
お元気ですか? フランスはこの間、革命前夜情勢に入っています。今日〔12月8日〕、農民と地方の住民たちが大統領に一撃を加えるためにパリにやってきました。防護用の黄色いベスト(フランス語でジレ・ジョーヌ)の運動については多くのことが言われ、書かれていますが、ここには政治的な内容を持った運動が個人的に様々な形をとって現れているのであり、政治的・党派的な主張に見える場合でも、そこには「社会的な不満のうめき声」を初めてはっきりと聞き取ることができます。(私は、この「うめき声」という表現は嫌いです。この言葉は、反逆者や反乱運動の言葉を封じるために、多くの評論家や政治的な人々が使っているからです。うめき声を上げる人は、自分をどう表現したらよいか分からない人、動物のような人だというわけです)
黄色いベスト運動の中で語られている言葉は、搾取されている人々、社会的に不当な位置に置かれ、まっとうに生きることが権力によってできなくされている人々の叫びです。
マクロン政権とその同盟者たちは、この数カ月、富裕層をますます富裕にするために、貧困層をますます貧困に陥れる社会解体の政策をとってきました。この大統領は、フランス人が確立した社会的契約、フランス共和国は社会的共和国であるというフランス憲法第1条を破壊し破り捨てています。
黄色いベスト運動で注目すべきことは、貧しい人々がフィルターや指導者を通さず、自分たち自身のために語っていることであり、これまでの様々な革命の獲得物を守り、新たに革命を追求していることであり、人間らしく生きることを求めていることです。多くの人々が言うように、先月の15日以来、彼ら貧しい人々は、銀行に借金をしなければ食料品も買えず生きていけなくなっているのです。
連帯のあいさつを送ります。
12月8日 P・ブルース