JRの労組解体に大反撃を 韓国・フランスに続き国際連帯で改憲・戦争の安倍政権を打ち倒せ 沖縄・星野・三里塚に勝ち抜き19年へ

週刊『前進』04頁(2999号01面01)(2018/12/17)


JRの労組解体に大反撃を
 韓国・フランスに続き国際連帯で改憲・戦争の安倍政権を打ち倒せ
 沖縄・星野・三里塚に勝ち抜き19年へ


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 11・4全国労働者総決起集会&改憲阻止!1万人大行進の勝利がかつてない12月大攻防に発展しています。これこそが改憲阻止決戦です。JRの労組解体攻撃との大攻防が始まった。12・14辺野古土砂投入阻止! 12・20三里塚請求異議裁判判決に結集して市東孝雄さんの農地を守ろう! 12・23東京入管包囲デモ、12・26星野文昭さんの仮釈放を求める第12回四国地方更生保護委員会申し入れ行動へ、要望書を職場で集めよう。京大弾圧で起訴された3学生を取り戻そう。戦争・改憲阻止の闘う資金を集める冬期カンパ闘争に全力で立ち、2019年の未来を開く12月決戦に総決起しよう。

民衆の怒りを恐れる安倍

 第197回臨時国会は、史上まれに見るデータねつ造と暴力的国会運営で入管法改悪を強行し、水道法改悪、漁業法改悪など社会を丸ごと民営化することで大企業の食い物にし、改憲と戦争に突進する国会として12月10日に閉会しました。
 安倍はそれと一体で、全日本建設運輸連帯労組関西地区生コン支部への戦後最大の労働組合弾圧、京都大学学生運動への弾圧、沖縄・辺野古新基地建設の土砂投入を強行しています。
 今国会の特徴は、安倍が閉会直後に記者会見を開き「国民に説明」したことです。これは5年ぶりです。既成野党は日本共産党を先頭にみな「自衛戦争に賛成」する改憲勢力で、安倍にとって怖くありません。しかし、沖縄県知事選での自民惨敗や、弾圧をはね返して闘う労働組合・学生自治会の背景にある労働者階級人民の怒りの巨大さに安倍は震え上がっているのです。東京23区の自治体労働者、特区連(特別区職員労働組合連合会)と東京清掃労組が大幅賃下げにストライキを構え、人勧実施を阻止した勝利も決定的です。
 韓国やアメリカに続いてのフランスの「黄色いベスト」運動に安倍は自分の未来を見て恐怖しています。フランスの労働者・学生・高校生たちは、4週間にわたる大規模なデモを闘い、拘束者4500人以上の大弾圧に負けないことで、燃料税増税凍結、最低賃金増額(月約1万3千円)などを勝ち取りました。

辺野古への土砂投入絶対許すな

 10日の安倍の臨時記者会見をNHKは臨時実況中継するという異例の扱いで報じました。その中で安倍は「2020年は新しい憲法が施行される年にしたい」と述べましたが、「強権と暴力であきらめさせる」ことを狙っています。暴力的な国会運営も、労組・学生への弾圧も、目的は抵抗をあきらめさせることです。安倍は辺野古の土砂投入を、名護市の民間企業「琉球セメント」の桟橋を使って搬出しようとしていますが、これも屈服を強いることが狙いです。
 辺野古新基地計画は総面積205㌶の巨大基地であり、そのうちの160㌶が埋め立てで、2100万立方㍍の土砂が必要です。問題になっているK9区だけで約129万立方㍍=ダンプ30万台分の土砂が必要で、搬入に約1500日かかると言われています。
 土砂の8割は福岡・長崎・熊本・鹿児島・山口・香川から持ち込むとしていますが、その業務に関わる全国港湾労働組合連合会などは反対闘争に立ち上がっています。県外から沖縄への土砂搬入には特定外来生物駆除が必要ですが、6県の土砂採取地区には環境と人間に大きな被害をもたらすアルゼンチンアリ、セアカゴケグモ、アレチウリなどの繁殖が確認されています。沖縄防衛局は「200度で20分処理すると死滅する」としていますが、これだけの量の土砂をどう処理するのか。安倍は搬入実績を作って「あきらめさせる」しかできないのです。

無人運転と労組なき社会

 JR東日本は12月4日、「〈変革2027〉に掲げる〈ドライバレス運転〉の実現のため、12月29日終電後から自動運転試験を山手線全線で行う」とプレス発表しました。「世界最高に混雑する山手線も無人運転にする」。これが乗務員勤務制度改悪攻撃です。
 JR東は現場労働者に約3万7千台のタブレット端末を押し付けて、その直接指示で労働者をバラバラに支配し、年間最大の変更であるダイヤ改定さえも労働組合を無視して強行しようとしています。これは安全全般も破壊します。同社の〈電気部門の変革2022〉では新幹線と在来線業務を分離し、新幹線も「異常時に即応可能な体制」に簡略化。在来線は「メンテナンス業務のスリム化」「簡素化」「検査外注化」とやりたい放題です。
 11月27日に開かれたJR東グループ社長会で深沢祐二社長は、「社友会を通じて会社が考えていることを社員に伝える」と発言しました。乗務員勤務制度改悪は「労働組合のない社会」にする労組破壊攻撃であり、安倍の「働き方改革」攻撃の核心です。
 しかし、攻撃を現場労働者の決起で打ち破ろうとする闘いが次々に起こっています。常磐線特急は毎日71本運行され、連休中の乗車率120%という全国一混雑する大動脈です。その車掌を10月20日から1人乗務にする安全無視の大攻撃、さらに水郡線のワンマン運転拡大にも反対して動労水戸が10月16、17日にストライキに立ちました。勝田運輸区の28人削減を始め計31人の車掌を減らす大攻撃です。東労組が崩壊する中、労働者としてどう生きるかを考えている青年たちに動労水戸はストライキで共に闘おうと呼びかけました。
 この決起が東労組の青年労働者の心を揺るがし、ついに12月19日東労組臨時大会という巨大な大流動情勢に突入しています。
 国鉄分割・民営化による解雇の撤回を求める動労総連合の千葉県労働委員会への申し立てに対して、千葉県労委は9月10日の第2回調査で審査打ち切り、忌避申し立ても却下という、労働委員会の手で労働委員会制度を破壊するに等しい暴挙に及びました。これに対して動労総連合は10月22日、千葉地裁に行政訴訟を起こしました。この決起は大きな感動を呼び、50人を超す大弁護団が結成されています。来年1月22日、第1回口頭弁論に集まろう。
 地域の「改憲阻止」集会に元東労組組合員の参加も始まりました。自治体労働者・教労・郵政、医療・福祉、合同労組の感動的な闘いも各地で続いています。

杉並区議選に全力決起を

 労働者階級の怒りの中で臨時国会での改憲案提出はできませんでした。それへの安倍の焦りが、来春統一地方選を改憲をめぐる大決戦に押し上げています。衆院選で杉並区(東京8区)を選挙区とする石原伸晃は自身のホームページで杉並区議選立候補者を大々的に公募してまで、衆参ダブル選挙と改憲国民投票に突進しています。区民はこうした動きを安倍の戦争政治として敏感に感じ取り、何とかしたいと思っています。
 80代の夫婦は、自分の軍務体験と戦前の弾圧、中島飛行機荻窪工場の女子挺身(ていしん)隊に動員されたことを語って「今の若い人は」と口にしましたが、法政大・京大弾圧と不屈に明るく闘う、ほらぐちともこ候補予定者を知るや感動し、「署名を集めます」と用紙を取り、非正規職の青年労働者も協力してくれました。4月区議選・7月参院選で人民の決起と団結を組織しよう。
 『前進』は次号で3000号、19年は3001号の新年号からです。年末年始に活用し「お近くの中核派」になろう。
 戦争と改憲を止めるのは今です。安倍との力勝負に勝つために必要な資金を集めよう。そのための絶大な冬期カンパを心からお願いします。

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