京大3学生の起訴弾劾 同学会が声明 ビラ配りが犯罪か!

週刊『前進』02頁(2996号01面03)(2018/12/06)


京大3学生の起訴弾劾
 同学会が声明
 ビラ配りが犯罪か!


 京都府警は11月30日、でっち上げ「建造物侵入」で逮捕・勾留中の3人の学生を起訴した。絶対に許すことはできない! 京大同学会が直ちに怒りの弾劾声明を発した。(編集局)

◎弾劾声明

 京都府警によって逮捕されていた髙田暁典君、阿津良典君、吉田耕君の3名が11月30日に起訴されました。徹底弾劾します! 3名の容疑は「京都大学構内に立ち入ってビラを撒いた」ことが「建造物侵入」にあたるというものです。ビラ配りが犯罪と言うが、授業前あるいは昼休みにビラを配ることで、京大の教育研究活動に一体どのような被害が生じたのか!?
 そもそも3名のうち髙田君・阿津君の2名は京都大学の学生でした。しかし、京大当局は学生運動を理由に彼らから一方的に学籍を奪い、「学外者」に仕立て上げた上で、「立入禁止」にしたのです。京都大学は立て看板への規制に飽き足らず、ついにビラまきすら弾圧し、学生から一切の表現の自由を奪おうとしているのです。大学の執行部に抵抗すれば学籍を奪われ、「学外者」は主張することすら許されない。これのどこが「自由の学風」か!
 大学は真実とよりよい社会を探求していく場所です。かつて大学の学問・教育が権力に支配された結果は、悲惨な人体実験と学徒動員でした。だからこそ権力から独立した最もオープンな表現空間として大学の自治を作り上げ、学問の自由を守ってきたのです。京都大学による一方的な「立入禁止通告」は学問の自由とは真っ向から反するものであり、直ちに撤回されるべきです。
 東洋大学でビラをまいて11月4日に逮捕された学生は、多くの人々の支援運動を受けて不起訴釈放を国家権力に強制しました。私たちも「ビラまき無罪」を勝ち取るために全力で闘います! 検察は直ちに起訴を取り下げ、3名を釈放させよ! 裁判所は直ちに3名を保釈せよ! 
 そして京都大学は直ちに「立入禁止通告」を取り下げ、起訴取り下げを要請せよ。同時に今回の事件について誠意ある謝罪を行い、社会的に公表せよ!
(京都大学同学会執行委員会声明より抜粋)

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高田君ら元気に出廷 開示公判 激励の仲間と大合流

 京都地裁で11月29日、一連の京大弾圧に関する勾留理由開示公判が開かれました。今回は、半年前の教室へのビラ配布が「建造物侵入」にあたるとして、髙田さん、阿津さん、吉田さんが出廷しました。多くの学生・市民が駆けつけ、傍聴席は満席! 3人はいずれも元気な姿を見せ、特に髙田さんはユーモアのある格好で傍聴席の学生を笑わせるほどの元気さです。
 ところが、寺田裁判官はとにかく検察のシナリオを読み上げるだけ。「職員を威迫して証拠隠滅を図るおそれがあるから勾留する」——何だこれは!? 3学生は、学生の団結を形成することを目指し、常に正々堂々と闘ってきた。威迫しているのは、集会に参加する学生を名指しで怒鳴りつける京大職員、個々の学生に呼び出し―処分攻撃をかける京大当局の方ではないか! さらには「住所不定」や「逃亡の恐れ」など、理由にもならない理由をただ述べるだけ。その度ごとに弁護士が徹底弾劾し、傍聴席からも痛快かつ的確な野次が飛びました。また検察は、傍聴人を名指しで退廷させようとするなど防戦一方でした。
 寺田裁判官は京大当局による「14名立入禁止通告」(3学生もこの中に含まれる)の是非を問われると、「大学の管理権に基づくものであり正当だ」と開き直りました。裁判所が支配階級の道具に過ぎないこと、大学の総長独裁を追認する存在なのだと多くの学生に知れわたりました。さらには、3学生が「自己の信条たる学生運動のために入構した」ことを問題視し、「立入禁止通告」と今回の弾圧の目的が学生運動つぶし、学内からの政治的活動の一掃であることを明け透けに語ったのです。
 3人は起訴されましたが、闘いは終わりではありません。むしろ公開の法廷で京大当局の悪行を白日の下にさらす好機が来たのです。正義はわれわれの側にある! 彼らの無罪を勝ち取って京大を学生の手に奪還します。
(全学連・M)
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