11・25高松集会の発言から

週刊『前進』04頁(2995号02面01)(2018/12/03)


11・25高松集会の発言から

星野再審弁護団
心からの熱、力を解放して闘おう
 弁護団長 鈴木達夫弁護士

 今朝、新聞に「無実を訴え獄中44年星野文昭さんを自由に」という全面広告が出た。私たちは三百数十万人の心を奮い立たせる闘いを今朝実現させた。そのことを皆さんとともに確認したい。
 更生保護委員会への11回目の申し入れには角田義一弁護士、小森龍邦さん、遠く佐渡、新潟、高知からも駆けつけ「絶対に星野さんを出さなきゃだめだ」「命がかかっているんだ」「人間の尊厳がかかっているんだ」と追いつめています。
 審理はこの12月、1月が最大の山場、大詰めです。あまい幻想をもつことはできない。悲観に陥ることも禁物だ。私たちの心からの星野さんを取り戻すという熱、力、全部を解き放してやれることは全部やる。絶対に星野さんを取り戻そうではありませんか。

(写真 弁護団が報告。右手前から岩井弁護士、鈴木弁護士、和久田弁護士、藤田弁護士【11月25日 高松市】)

星野さんはもう外に出るべき人
 主任弁護人 岩井信弁護士

 今日、高松空港から乗ったタクシーの運転手が6月の星野集会のことを知っていました。この高松で星野さんの名前も、再審の事件の人ということも伝わっていると肌身で感じました。
 朝日新聞の朝日歌壇という短歌を選評するコーナーに、今年の秋に「マンデラを超える長きを獄舎にて星野文昭無実を叫ぶ」という短歌が載りました。マンデラさんは27年間獄中にいた。星野さんはすでに44年間獄中にいます。
 11月から1月は非常に大きな山場で、弁護人も10日から2週間に1回は誰かが接見に行きます。
 星野さんは刑として30年以上、もしくは44年間堂々と中で生きてきた。私たちはこの生きてきた証として、その人はもう外に出るべき人であることを、仮釈放という形で求めている。堂々と星野さんの仮釈放を要求し、それを実現する。そうした闘いの局面にきていると思います。

刑務所包囲闘争で声を届けた
 和久田修弁護士

 これまでの徳島刑務所包囲闘争にずっと参加してきました。その度に、星野さんに声を届け、ともにいる受刑者の方の待遇改善を叫び、1回1回あの獄壁を打ち破る実感を高めてきました。12月から1月がこの獄壁を打ち破って、星野さんを奪還する最大の機会です。皆さんと共にがんばります。

大坂さんの裁判証拠はでたらめ
 藤田城治弁護士

 私は、渋谷闘争をともに闘った大坂正明さんの弁護団でもあります。起訴から3カ月たって、検事から一通りの証拠開示がされましたが、大坂さんの感想は「警官を殴打したとされる複数の人物の、検事は誰が俺だと言いたいんだ?」と。そんなでたらめな証拠です。まずは星野さんの釈放。そして星野さんの再審無罪と大坂さんの一審無罪へ、今後もがんばります。

家族からの訴え
星野を取り戻す今が正念場です
 妻 星野暁子さん

 星野闘争がつくり出してきたものは、何よりも不屈性だと思います。そして、沖縄との分断を打ち破る闘いとして発展してきたということがあります。
 さらに、文昭が言うように、人間本来の未来を開く力、団結した闘いをつくり出していくものとして発展をかちとってきました。
 絵画展で絵を見てくださった方は、「こんなやさしく暖かい絵を描く人が人を殺しているはずはない」と確信し、文昭の生き方に共感してくれています。私と対話し、世界中を駆け巡って描かれる絵には、人間に対するゆるぎない信頼と希望が込められています。文昭の絵は来年1月、私と共に韓国に渡り、テグでの絵画展に挑戦します。
 今、安倍政権による改憲・戦争の攻撃も、星野を仮釈放で取り戻す闘いも、正念場を迎えています。ひとつに闘い、星野解放を改憲阻止闘争としても闘い、そこにある希望を、労働者民衆自身のものにしていきましょう。

(写真 星野解放を訴える星野暁子さん【左】と星野誉夫さん【右】)

文昭君を一日も早く自由の身に いとこ 星野誉夫さん

 私の願いは、一日も早く文昭君が自由になって、暁子さんと普通の生活を送れるようになることです。再審開始が良いのですが、それはなかなか難しいので、仮釈放をなんとか実現したいと思っています。今、更生保護委員会でその審理が進んでいます。皆さんのご協力をお願いします。

星野文昭さんのメッセージ
一日も早い星野解放と労働者民衆の解放を

人間らしく生きよう

 今、トランプの貿易戦争は大資本間・大国間の利害をかけた争闘戦を激化させています。大恐慌によって大失業・生活苦を全世界の労働者民衆に強いつつ、さらなる搾取と資源略奪をかけた世界再分割戦・世界戦争に向かっています。安倍も改憲・戦争になりふり構わず向かっています。
 全世界の労働者民衆の怒りに満ちた絶対反対の闘いが、国際連帯・自国政府打倒の闘いとなって、搾取と戦争を繰り返す資本主義・帝国主義の社会を終わらせ、労働者民衆の本来の力を解き放って、団結のうちに、誰もが力を合わせ人間らしく生きられる社会を発展させていく世界史的扉を開こうとしています。

改憲・戦争阻止の中軸

 無実で無期31年、獄中44年を強いられている星野解放の闘いが権力のどんな圧殺もはね返して、人間本来の未来を開く力、団結した闘いをつくり出していくものとして発展をかちとっています。一人一人が星野となり、暁子となって星野解放闘争を担い、裁判所と更生保護委員会に、無実の星野を直ちに解放せよ! と迫る闘いを11・25高松から、さらに大きく飛躍させましょう。
 71年11・14沖縄闘争を青年・学生が先頭で闘い、政府の根幹を揺るがす闘いへ発展したことを圧殺するための大弾圧をうち破り、その闘いを継承・発展している星野解放闘争の全国的︱世界的広がりは、改憲・戦争阻止闘争の中軸として、国際連帯の中軸として発展し、星野の解放も、全世界の労働者民衆の解放もかちとる闘いとなって、真に未来への希望と力を生み出していくものとして発展しています。
 そして今、沖縄反戦︱人間解放を闘い、それを継承・発展する闘いを権力が圧殺するために、このとんでもない攻撃に改めて怒りを解き放ち、一日も早い解放をかちとるために、私たちは、全証拠開示・再審を求める100万人署名と、更生保護委員会へ解放を求める要望書・申し入れを集中しています。
 無実なのに無期31年、獄中44年への怒りを、安倍政権・資本主義の強搾取・戦争・核戦争―辺野古強行への怒りと一つに組織し、一日も早い星野解放と、労働者民衆の解放、搾取・戦争のない、人間が人間らしく生きられる社会の実現を絶対にかちとろう。(抜粋)

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