11月訪韓闘争を闘って
11月訪韓闘争を闘って
11月10〜12日、韓国・ソウルで開催された民主労総の全国労働者大会に動労千葉の訪韓団が合流してともに闘い、闘争現場を訪問し交流した。その報告が寄せられました。(編集局)
教育労働者の連帯誓う
三浦半島地区教組、改憲・戦争阻止!大行進横須賀実行委員会 船木明貴
11月12日午前、全教組(全国教職員労働組合)の皆さんと団結・連帯するため、青瓦台の直近の籠城(ろうじょう)テントを訪れた。教育労働者を中心に大行進横須賀実行委員会の仲間5人と東京からも2人が駆け付け、全教組首席副委員長のパクオクチュさんらが迎えてくれた。
パクオクチュさんは、「ムンジェイン政権は労働者の保護や賃上げを約束したにもかかわらず、実行しないどころか様々な民営化を進め逆のことをしている。教育労働者の立場が十分に理解されず、まだまだ問題が多すぎる。権利をだんだんと奪い取られている」と、韓国政府のこの間の対応を批判した。解雇撤回を闘う教育労働者は50人。とりわけ、全教組役員を含む解雇教師9人が組合に加入している状況を違法とし、それを理由に全教組を「法外労組」と認定したことに対し、チョチャンイク委員長が27日に及ぶハンガーストライキを闘いぬき、生命の危険から緊急搬送される事態となっていた。パクオクチュさん自身も解雇者であり、「解雇者復帰・法外労組認定撤回・非正規職撤廃」を掲げ、怒りの闘争の中にあった。
私たちは、改憲阻止・安倍打倒を訴えて日本で闘っていること、教育の国家統制の圧力の中、民主的教育の破壊と戦争教育の強制、過重労働、非正規職化が進められようとする日本の学校現場の状況を訴えた。そして、すべての労働者と連帯して生活と仲間、教育と子どもの未来を守るため、戦争に反対し共に闘う決意を表明した。
パクオクチュさんからは、「韓国では南北融和が進み、38度線の見張り場の撤去など融和政策が進んでいる。日本では逆に安倍政権が戦争に向かって準備を進め、辺野古問題などを非常に心配している。日本の皆さんが危険な安倍政権に対し、連帯して立ち上がってくれることを切に望みたい。韓国と日本の教育労働者・市民が意思疎通しながら平和運動を進めていくことがとても大事。このように努力されている皆さんと連帯して闘いたい。敬意を表します」という言葉があり、共に闘う思いを共有し合うことができた。
最後に、訪韓団から、「労働者も子どもたちも希望をもって生きられる社会に変えていく。命を守り戦争に反対する運動を共に進めたい。ぜひ全教組の皆さんに横須賀・神奈川においでいただき連帯をお願いしたい」と要請した。全教組と日本の教育労働者の国際連帯を築いていくことを確認し、具体的な交流の一歩を築いて、今回の訪問を終えることができた。
たくましく闘う旭支会
東京西部ユニオン青年部 M
「困難をのりこえて闘うと、組合員一人ひとりに新しい世界が見える」。11日に籠城場を訪れた最初に、旭非正規職支会のある仲間がこう語ってくれました。
ソウルから新幹線で3時間、亀尾(くみ)市の広大な工業団地に旭非正規職支会解雇撤回闘争の現場があります。AGCファインテクノ韓国工場正門の目の前の交差点を起点として、道路に沿って籠城テントが幾棟も陣取っています。
テントの中は広々として、頑丈な骨組みと金属板の天井、オンドル、煙突付きストーブ、食堂とガス式の大きな厨房。2016年4月に最初のテントが暴力的に撤去された後、謝罪と賠償をかちとり再建されたこれらのテントから、旭非正規職支会同志たちの闘志と何でも共同でつくる団結を感じました。
テント前の車道で激励の懇親会。支会長のチャホノさんが「10月の訪日闘争では本当にありがとうございました。ともにAGC本社抗議闘争を闘ったことが階級の団結です。これが誇らしいし、これが労働者だと感じた。闘うことを選んで本当に良かった。間違ってなかった」と強く確信を込めて語ってくれたことが心に響きました。
そして、いま直面している困難について同志たちが語ってくれたことは忘れることができません。金銭的な問題、家族や大切な人たちとの関係、どうすれば闘いを進められるか、ひとことでは言い切れない状況がある。しかし、どの同志も「必ず勝利して工場に戻る!」とまっすぐに見ていた。「解雇撤回・非正規職撤廃」という信念でお互いを支えあっているから、つらい状況にも向き合って力を合わせてのりこえていけるし、そのことがさらに互いの信念を強くする。たくましく、明るく生きていけるんだ、と感じました。
訪問団を温かく迎え、もてなしてくれた旭非正規職支会の同志たちに心からの感謝と敬意を表します。
仲間と助け合いともに生きる、お互いの人生を力を合わせてつくっていくことが労働者の団結だ、ということを学びました。
「労働組合をつくって人間らしく生きよう」というこの生き方こそ僕たち日本の青年労働者に必要なことだし、青年が求めていることです。「労働者は国境を越えてひとつ。そのことに勝利を捧げたい」というチャホノ同志の言葉から本物の勇気を受け取りました。団結すればできないことなんてない。この確信を握り締め、さらに一歩踏み出そう。ともに新しい世界を見よう!