辺野古の土砂投入許すな 沖縄の不退転の闘いを貫こう
週刊『前進』02頁(2990号01面02)(2018/11/15)
辺野古の土砂投入許すな
沖縄の不退転の闘いを貫こう
11・4全国労働者総決起集会と改憲阻止!1万人大行進は、日比谷野音を埋め尽くす結集で大成功しました。改憲・戦争阻止!大行進運動の中からともに闘う新たな仲間たちが数多く参加し、安倍政権へのあらゆる怒りを一つに束ねていく出発点を開きました。
その中で沖縄を代表して発言した北中城村前村議の宮城盛光さんは、沖縄が改憲阻止の先頭に立ち、何よりも緊迫する辺野古新基地建設攻撃に立ち向かう決意を表明しました。
沖縄の未来を決する歴史的な決戦が始まりました。沖縄の不退転の闘いの歴史の真価をかけて闘おう!
辺野古をめぐる大決戦の始まり
沖縄県の埋め立て承認の撤回に対して、10月30日に国交省が防衛省からの申し立てを受けて埋め立て承認の撤回の執行停止(一時停止)を決定し(自作自演!)、沖縄防衛局は11月1日から辺野古での基地建設の工事を再開しました。11月2日付の沖縄タイムスは「フロート設置は最低でも2週間かかる見通し。防衛局は準備が整えば、7月に埋め立て予定海域を囲む護岸が完成した区域に土砂を投入する方針だ」と報道しています。実際、埋め立て再開に向けた工事が連日強行されています。しかし一方で、埋め立て用の土砂を搬出する港となる本部港塩川地区の、業者の使用許可申請を本部町は受理しませんでした。もともとこの業者は2017年10月に使用を許可され、同年12月から石材を搬出していました。さらに今年7月下旬からは埋め立てに用いると見られる土砂を搬出していました。この岸壁の使用許可が9月末に切れたため、11月1日に再申請しましたが不受理となったのです。台風24号の影響で六つの岸壁のうち三つが使えない状態になっているからです。
埋め立て用の土砂は、本部港と国頭村の辺土名港などから海上搬出するとされています。しかし辺土名港は小さいため、沖縄防衛局は国頭村の奥港を使用しようとしたことがありました。しかしここは港に続く道沿いに奥小学校があり、地元住民の激しい反対で一度石材を搬出しただけで使用を断念した経緯があります。本部港の修理は来年3月くらいまでかかるとも言われています。このような状況でどうやって土砂の投入を行うのか、安倍政権と沖縄防衛局はさらに窮地に立たされています。
沖縄県民の思いを踏みにじる理不尽きわまりない辺野古への新基地建設攻撃が、あらゆる形でその危機と矛盾を噴き出しているのです。安倍政権の思惑と計画通りに事が進むことなどありません。
改憲と戦争とめる最前線の闘い
辺野古への新基地建設が決して安倍政権のいう「沖縄の負担軽減」ではなく、沖縄の基地機能の強化であることを示す米海兵隊の動きを沖縄タイムスが10月29日付で報じました。海兵隊はうるま市にある第3海兵師団の戦闘強襲大隊を解散し、その大部分を辺野古の第4海兵連隊(キャンプ・シュワブ)の指揮下に再編しました。これまで第4連隊で常駐していたのは連隊本部(司令部)だけで、実戦部隊はアメリカ本土から四つの歩兵大隊が6カ月交代で配備されていました。今回の再編でキャンプ・シュワブに実戦部隊が常駐し、基地機能が強化されるのです。この戦闘強襲大隊は、陸上自衛隊と年に2回実施する「日米合同演習フォレスト・ライト」に参加しています。
アメリカ帝国主義はあくまでも朝鮮半島での侵略戦争を構えています。その最前線の出撃拠点=沖縄の米軍基地の要をなすのが辺野古の新基地です。この新基地建設を阻止する20年余の闘いが、現実に戦争を止めています。
さらに安倍政権も、改憲を強行することでこの戦争への独自の参戦を狙っています。
辺野古への新基地建設を阻止する闘いは、安倍政権の改憲を阻止する最前線の闘いです。
8・11県民大会への7万人の大結集、9・30県知事選で安倍と一体の佐喜真を完全に打倒した玉城デニー氏の大勝利。この渦中での沖縄県による埋め立て承認の撤回は、約2カ月間にわたって辺野古での基地建設を止めてきました。さらに来年2月にも県民投票が行われようとしています。沖縄の労働者階級の新たな闘いによって追いつめられている安倍政権を今こそ打倒する時です。
労働運動復権し基地全面撤去へ
闘いに勝利する路線と方針が真剣に求められています。安倍を打倒する力は、労働組合の現場からの闘いと学生自治会の復権にあります。改憲・戦争を止めるのは、団結した労働者階級の実力闘争です。国際連帯と沖縄全島ゼネストで辺野古への新基地建設を阻止し、米軍基地の全面撤去へ不退転の闘いを貫こう! 〈改憲・戦争阻止!大行進〉を結成し、教労・自治労をはじめ、労働組合が闘いの先頭に! この闘いの中で、獄中44年、無実の星野文昭さんを奪還しよう!〔革共同沖縄県委員会〕