京大・髙田君の起訴弾劾
週刊『前進』04頁(2987号04面02)(2018/11/05)
京大・髙田君の起訴弾劾
京都大学同学会の髙田暁典執行委員が10月18日に京大構内で不当逮捕された件(前々号で既報)で、京都地検は29日、容疑を「不退去」から「建造物侵入」に切り替えて起訴しました。施設管理権を盾に京大当局と警察・検察・裁判所がぐるになって学生自治を一掃する改憲・戦争準備攻撃です。絶対に許せません。すでに多くの学生・労働者が救援活動に決起しています。
先立つ25日に京都地裁で行われた勾留理由開示公判には、開廷前から50人を超える学生・労働者が結集しました。ところが地裁が用意した法廷は傍聴人が18人しか入れない小法廷! さらに傍聴に来た学生を職員が撮影するなど不正行為が乱発。集まった学生からは「傍聴席の倍率は京大受験の倍率より高いのか!」「すべての人に開かれなくて何が司法だ!」と怒りの声が上がりました。
公判では、勾留は証拠隠滅と逃亡の恐れがあるからだと説明されました。しかし、証拠とされる「大学職員の目撃事実」の隠滅の恐れはありません。さらに逃亡の恐れがあるとする根拠は、事件当時、髙田君が窓から逃亡しようとしたことだというのです。
実際は、髙田君は現場から退去しようとしていたところ、職員がむりやり押さえつけて「不退去」をでっち上げたのです。被疑事実では髙田君は職員の退去命令に正当な理由なく従わなかったとされていますが、彼は学生の申し入れ行動に参加しており、そこに居続ける正当な理由は存在していました。行動が終わり、退去するところで職員に拘束・監禁されたのです。
公判では堀和幸弁護士が意見陳述を行い、この弾圧は学生自治つぶしの一環であり、背景は新自由主義による大学改革だと明らかにしました。さらに強権的弾圧は権力側の弱さの現れであり、貧困、格差、戦争の絶えない行き詰まった資本主義社会で、髙田君ら自治活動・反戦活動に携わる学生たちは「一点の光を指し示す宝というべき存在」だと熱弁をふるいました。
権力の狙いは弾圧で学生を委縮・転向させることですが、逆に怒った学生が次々決起しています。広範な学生の団結で一日も早く髙田君を奪還しましょう。そして全学連を先頭に改憲・戦争絶対阻止の闘いを巻き起こしましょう。
(京大同学会委員長・安田淳敏)