オスプレイ配備許すな 日米安保‒地位協定粉砕を
オスプレイ配備許すな
日米安保‒地位協定粉砕を
米空軍の輸送機CV22オスプレイ5機が10月1日に正式に横田基地に配備された。9月30日、改憲・戦争阻止!大行進三多摩(準)は沖縄と連帯し横田基地へのオスプレイ配備に反対するデモを行った(2979号既報)。
米軍は横田への配備の理由として「太平洋地域での安全保障上の懸念」を挙げている。朝鮮・中国侵略戦争のための配備であることは明白だ。横田へは今回5機だが、2024年までに10機、運用要員ら450人が配備される予定だ。
CV22オスプレイは今年4月に初めて横田基地に飛来し、6月の常駐以来定期的にタッチアンドゴー(着陸即離陸)やローパス(滑走路上の低空通過)、旋回訓練などを行ってきた。
オスプレイの訓練はC130輸送機の場合と異なり、周辺自治体への訓練計画や運用についての説明なしで行われている。防衛省防衛局は横田基地周辺でオスプレイを朝から夕方まで目視しているが、夜間の離着陸は把握していない。住民の観察によると、正式配備前ですら平日は毎日午後4時くらいから午後10時くらいまで訓練し、年1万回を超える頻度だった。
オスプレイは事故率が高い。今回横田に配備されたCV22の5機のうち1機は6月、沖縄の米軍嘉手納基地に向かう途中、エンジンの不具合で鹿児島・奄美空港に緊急着陸した。米海兵隊のMV22も事故が相次いでおり、昨年9月末時点でMV22の10万飛行時間あたりの重大事故率は過去最悪の3・24だった。一方、米空軍のCV22は昨年9月時点で4・05だ。
超低空の飛行に日本政府が同意
12年、沖縄・普天間飛行場にオスプレイMV22が24機配備された際、日米合同委員会(表参照)では、学校や病院を含む人口密集地の上は飛ばない、固定翼モードからヘリモードへの転換は基地上空でのみ行うと合意したが、実際には一切守られていない。
また米軍は沖縄で「平均150㍍」の超低空飛行訓練を行っていると発表。日本の航空法の「最低安全高度」(人口密集地では150㍍、そうでないところでは300㍍)に合わせた日米合意を守っているというわけだ。しかし実際の最低飛行高度はもっと低く、地面や建物すれすれだ。
横田配備のCV22は「民間人の救出や対テロ作戦」を担当する特殊作戦部隊の輸送に使われる。敵地潜入のための低空飛行や夜間飛行の機能が強化され、訓練が行われている。夜間飛行や低空飛行、パラシュート降下訓練による事故と被害は必至だ。
日米合同委員会に絶大な決定権
日本への米軍の配備、米軍基地の建設・使用、米軍の演習・訓練、米軍人・軍属の権利などは、日米安保条約と日米地位協定、日米合同委員会、日米密約で決められ、全面的に保障されている。米軍は通告一本で何でもでき、日帝はそれを拒否しない。地位協定によれば、米軍と米軍基地には日本の裁判権、行政権が及ばない。米軍人・軍属の「公務」(すべてが公務と認定される)時における犯罪はおとがめなしだ。
日米合同委員会で米側はこれらを具体的に提案し、日本側は同意する。在日米軍最高幹部6人と在日米大使館公使、日本の外務省北米局長以下高級官僚6人の計13人により毎月2回、米軍ニューサンノーセンター(ニュー山王ホテル)と外務省で交互に開かれる。会議は1952年以来1600回以上も開かれてきた。
日米安保に関する条約・協定・委員会とその合意・密約に基づく米軍の存在と行動は日本国憲法とその法体系の制約を受けずに適用を除外され、憲法の上に立つ。こうした日米同盟を唯一の軍事外交政策として敗戦国・日帝は戦後も延命し、アジア侵略も可能になった。そして一時は世界第2の経済大国にもなった。
そして現在、日帝・安倍は9条改憲をもって戦争 国家化=日米軍事一体化をさらに推進し、朝鮮侵略戦争に向かっている。改憲・戦争阻止、辺野古新基地建設阻止、オスプレイ配備反対、米軍基地撤去の闘いを強め、安保粉砕・日帝打倒―プロレタリア革命をたぐり寄せよう。
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日米合同委員会
○日本側代表 外務省北米局長
代表代理
法務省大臣官房長
農林水産省経営局長
防衛省地方協力局長
外務省北米局参事官
財務省大臣官房審議官
○米側代表 在日米軍司令部副司令官
代表代理
在日米大使館公使
在日米軍司令部第五部長
在日米陸軍司令部参謀長
在日米空軍司令部副司令官
在日米海軍司令部参謀長
在日米海兵隊基地司令部参謀長
上記の代表らが定期的に会議を行う。このもとに25の委員会や部会がおかれ、そのうちの施設分科委員会、出入国分科委員会、日米合同委員会合意の見直しに関する特別分科委員会が計11の部会や特別作業班を有している。(2018年2月現在)