改憲宣言の安倍をぶっ飛ばせ 労働組合破壊と大幅賃下げに現場からストライキで反撃を 11・4日比谷野音を埋め尽くそう

週刊『前進』04頁(2985号01面01)(2018/10/29)


改憲宣言の安倍をぶっ飛ばせ
 労働組合破壊と大幅賃下げに現場からストライキで反撃を
 11・4日比谷野音を埋め尽くそう


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 11・4全国労働者総決起集会/改憲阻止1万人大行進まで1週間となりました。もう1人の参加、もう1口の賛同を組織し、日比谷野音をあふれさせる大結集を実現しましょう。全日本建設運輸連帯労組関西地区生コン支部、全国金属機械労組港合同、国鉄千葉動力車労働組合の3労組が中心となって呼びかける11・4全国労働者集会は、臨時国会での改憲発議阻止―安倍政権打倒の決戦の火ぶたを切る場となります。「絶対に安倍を倒したい」「改憲だけは阻止する」----そういう思いを抱き、行動を求めている全国の何十万、何百万もの人々と1人でも多くつながりましょう。そして都心を席巻する1万人大行進を実現しましょう。

所信表明演説に怒り拡大

 臨時国会が召集された10月24日、安倍は衆参両院本会議で行った所信表明演説で改憲への「意欲」をあらわにしました。極右・日本会議のメンバーで閣僚と自民党役員を固め、衆院憲法審査会幹事には安倍側近の最強硬派である下村博文・新藤義孝を配置し、今国会で改憲論議を進めることが「国会議員の責任だ」などと演説しました。その狙いは、自民党改憲案の憲法審査会への提示を突破口に改憲への動きを一気に加速することにあります。
 他方で安倍は、沖縄県知事選の敗北に続いて那覇市長選でもダブルスコアに近い票差で惨敗したことを受け、演説では辺野古基地建設について具体的に触れることを避けながら、「今後も沖縄の皆さんの心に寄り添い、負担軽減に結果を出していく」などと述べました。そう言いながら、沖縄県による埋め立て承認撤回に対して行政不服審査法に基づく「対抗措置」をとるなど、あくまでも強権的に辺野古への土砂投入―新基地建設へ突き進もうとしています。
 さらに安倍は今国会のもう一つの焦点として入管法改定を挙げ、「即戦力となる外国人材の受け入れ」を進めると強調しました。深刻な労働力不足にあえぐ資本を救済するために、上限5年で使い捨て可能な単純労働力として外国人労働力の導入を進めようとしているのです。それと一体で外国人労働者への治安管理を徹底するために入管局の入管庁格上げを狙っています。
 安倍は演説の最後に、1918年に首相となった原敬の言葉を引用した上で、「新しい国創りに挑戦する」などと主張しました。原政権は増税に次ぐ増税と一体で大軍拡を推し進め、ロシア革命に対する干渉戦争(シベリア出兵)や朝鮮半島で爆発した19年3・1独立運動への大弾圧を強行し、日本国内においても労働運動への弾圧や議会の多数にモノを言わせた強権政治を行いました。安倍はこれを「手本」に、来年10月の消費税率の10%への引き上げや裁量労働制の対象拡大などを含む「働き方改革」攻撃をエスカレートさせようとしているのです。
 この攻撃を真正面から迎え撃ち、安倍を打倒する総決起集会として、11・4日比谷に大結集をかちとりましょう。「自衛隊も安保も賛成」の「野党共闘」などいくらかき集めても、改憲を阻止する力にはなりません。しかし改憲・戦争絶対反対で闘う労働組合が中心となってゼネストを組織し、沖縄、福島、星野解放闘争、三里塚、築地など全国で闘いに立ち上がる人々とともに数十万人、数百万人が国会を包囲する実力闘争を実現すれば、安倍の改憲など一撃で吹き飛ばすことができます。
 安倍政権はこうした闘いを恐れるからこそ、関生支部のように原則的に闘う労働組合に事実上の共謀罪弾圧を発動しています。11・4集会の大成功をかちとり、関生支部への弾圧を打ち破りましょう。

大恐慌と世界戦争の危機

 安倍・支配階級を改憲へ駆り立てているものは、資本主義の危機と世界戦争の切迫です。新自由主義の崩壊とリーマンショックを超える大恐慌の切迫を背景に、帝国主義間・大国間の市場・勢力圏をめぐる争闘戦はますます激化し、アジアや中東で軍事的緊張と対立が強まっています。アメリカ帝国主義と中国の貿易戦争、軍事的対立はその最大の焦点です。
 さらに米帝トランプ政権によるロシアとの中距離核戦力(INF)全廃条約の一方的破棄は、中国との軍事衝突を視野に入れた新たな核軍拡宣言であり、核戦争の危機を一気に激化させる暴挙です。
 この現実の中で、日帝が自衛隊を、そして戦争そのものを「違憲」とする憲法9条に縛られ続けることは帝国主義としての「死」を意味します。改憲阻止の闘いは、日帝が帝国主義として延命する道を断つ闘いです。それはレーニンとボリシェビキが貫いた労働者国際主義と祖国敗北主義、すなわち戦争を内乱に転化し自国政府を打倒する立場に立つということです。
 これに対し、安倍や日本会議など極右ファシストどもが「国賊」「非国民」「売国奴」などとわめきたてることは明らかですが、労働者階級を支配・抑圧し、賃下げ・非正規職化・過労死を強制する資本家階級の国家をなぜ労働者階級が守らなければならないのか。地方を破壊し、災害による被害を拡大し、原発再稼働で被曝を拡大し、社会そのものを崩壊させ、労働者民衆の命を奪っているのは安倍らが支配する国家ではないか。国家は労働者人民の命を守らない。この真実を私たちは先の戦争でも、3・11でも、この夏の豪雨や地震でも、はっきりと見ています。
 労働者階級が生きる道は資本家とその国家が引き起こす戦争に断固反対し、労働組合のもとに団結して闘うことです。改憲を阻止し、「帝国主義の最弱の環」=日帝を一刻も早く打倒して労働者の権力を打ち立てることこそ、日本労働者階級の歴史的任務です。

青年労働者・学生を主役に

 資本主義の破滅から必然化してくる戦争・核戦争を阻止できるのは、労働者の団結と国際連帯です。労働者同士には対立する理由は一切ない。真の対立は、世界の帝国主義・スターリン主義と世界労働者階級人民との間にあります。11・4集会は、「ろうそく革命」から労働積弊清算と南北分断打破へ闘う民主労総を先頭とする韓国労働者階級、新自由主義による教育破壊・労働破壊・社会崩壊に対してストライキで闘うアメリカの教育労働者、さらに中国やトルコ、ドイツなど世界の闘う労働者との国際共同行動として呼びかけられています。
 この国際連帯は、動労千葉と民主労総の団結を軸に、それぞれの国の資本や国家権力に対して職場から必死に闘いを組織していることへの互いの信頼を土台とし、互いの闘いの前進を自らの力としてつくられてきたものです。この国際連帯の中にこそ帝国主義のふりまく「自衛」や「祖国防衛」のイデオロギーを粉砕し、戦争を阻止し、新しい労働者の世界をつくる革命の原動力があります。
 改憲・戦争を阻止し、未来を開く闘いの主役は青年労働者・学生です。新自由主義は、全世界で青年労働者と学生に最も激しい矛盾を押し付けて延命してきました。労働組合と学生自治会という団結のよりどころを奪って競争と分断に追い込み、非正規職化、生活できない賃金、長時間のブラック労働、過労死を強制してきたのです。
 この同じ新自由主義の資本と国家の支配者たちが、今度は青年・学生を戦場に送り込み、その命を犠牲に延命しようとしている。安倍や日本会議の極右ファシストらが賛美するかつての侵略戦争もまったく同じ構図でした。この真実を徹底的に暴き出し、青年労働者、学生の根底的な決起を先頭に、11・4集会から改憲阻止・日帝打倒の革命へ進みましょう。

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