農地守れ!軍事空港粉砕を 三里塚は安倍打倒へ闘う 10・14集会の発言から
農地守れ!軍事空港粉砕を
三里塚は安倍打倒へ闘う
10・14集会の発言から
10月14日、三里塚芝山連合空港反対同盟が主催する全国総決起集会が開かれ、市東孝雄さんの農地の取り上げ阻止、成田空港機能強化粉砕、改憲阻止・安倍打倒への闘争態勢を固めた。主な発言を紹介します。(編集局)
闘いの正義はつぶせない
敷地内・天神峰 市東孝雄さん
請求異議裁判は9月27日に結審になりました。この請求異議裁判というのは私も初めて聞いたし、まったく新しい裁判でした。それも弁護士さんと皆さんの力で、2年間も闘い続けられるということは、やはり私たちの正義性がそこにあると思います。
裁判の判決は2カ月後です。農地法裁判の一審の多見谷が出した判決、「1億8千万円やるから、農家をやめるには十分だ。死ぬまで生活できる」と、そういう絶対に許せない攻撃を高瀬が12月20日に出すことがないように、皆さんと共に不当判決を出させない闘いができればいいと思っています。
反対同盟は52年間闘ってきました。いま飛行機がそこの誘導路を通っていますけれど、こんな近くで、これだけの人が集まって集会ができるということは、やはり反対同盟の力だと思います。そこに反対同盟の正義性があり、今まで自分たちがやってきた労農連帯の力強さというものがあります。それが権力をもってしてもつぶしきれないと。
これからも私自身が農家をやっていくためには、農地を取られるということは命を取られるということです。これからも皆さんにご負担をかけると思いますが、私も頑張ります。
反対同盟もますますこれから大きくなって、いろいろな場所に出て、反対同盟ここにありということを知らしめる、そういう闘いをしていきたいと思います。よろしくお願いします。
「強制執行許すな」の声を
敷地内・東峰 萩原富夫さん
三里塚闘争は53年目に入りました。空港か農業か。カネか命か。国策か人権か。戦争か平和か。そんな価値観の激突が三里塚闘争ではないでしょうか。だから負けられない。勝つまで闘いましょう。
請求異議裁判が9月27日の最終弁論をもって結審しました。反対同盟と顧問弁護団、そして全国の仲間の力で2年にわたって強制執行を許さない勝利をかちとってきました。勝利判決をかちとるためには判決までの2カ月が勝負です。2カ月間を決戦期間として千葉地裁を「強制執行許すな」の声で包囲しましょう。
とりわけ耕作権裁判の11・19千葉地裁包囲闘争を重視します。署名・要望書提出行動を行います。
「成田空港機能強化案」は住民の声を一切無視して3月の四者協議会での「合意」をもって進められようとしています。住民の生活や気持ちなど一つも考えない横暴な姿勢しかなく、国策の強制しかありません。
住民は生活と故郷を守るために立ち上がっています。住民の不安や怒りを共有し、共に空港機能強化を粉砕し第3滑走路建設を阻止し、軍事空港建設を阻止しましょう。
安倍政権は労働法制を改悪し、農業と地方を切り捨て、改憲と戦争へ突き進んでいます。関西生コン支部への大弾圧は、労働組合つぶしの改憲攻撃そのものです。沖縄県知事選で日本会議の佐喜真淳を吹き飛ばした沖縄人民の不屈の闘いに連帯し、辺野古新基地建設阻止へ共に闘いましょう。
空港機能強化と闘う住民運動を巻き起こし、市東さんの農地を守りぬきましょう。三里塚は国策による農地強奪と農業破壊に立ち向かい、沖縄、福島と連帯して安倍打倒へ闘います。共に闘いましょう。
三里塚の成果を全世界に
三里塚 北原健一さん
市東さんにかけられている攻撃と第3滑走路計画の中で、周辺住民が「この空港は一体誰のためのものか」を問い直しています。「こんな空港はいらない。反対同盟は最初から空港反対で闘っている。そういう姿勢に私たちも学んでいかなければ」と。
1本の滑走路を造らせてしまうと、なし崩しに拡張しにやって来る。これが権力です。それに対して反対同盟は五十数年間闘っています。許せないものは絶対に許せない。自分たちの権利、主張を住民の側に立って訴えることができる唯一の闘いが、三里塚闘争を中心に動労千葉の闘い、全国的な大きな闘いとなって実を結んできております。今まで闘ってきた三里塚闘争の成果を、全日本、全世界に知らしめていく時代が来たと思います。市東さんの農地を守る闘いに全力で決起し、毎日農作業をとおしながら敵権力の介入をはねつける闘いをしていきたいと思います。
私たちの闘いは反対同盟だけではなく、動労千葉のように労働者自身が革命の主役となって日本を変える、力強い労働組合の再生の闘いの中にもあります。また、最近新しく全学連が復活しようとしております。二度と戦争を起こしてはいけない。改憲と戦争を許さないために共に闘っていきましょう。
市東さんと連帯し勝利を
顧問弁護団事務局長 葉山岳夫さん
市東さんの請求異議裁判は9月27日、勝利的に結審しました。2013年7月の多見谷裁判長の反動判決、15年東京高裁小林反動判決、16年最高裁大谷反動決定に対して16年11月30日に請求異議訴訟を提訴しました。17年2月に執行停止決定をかちとって9回の裁判闘争を闘ってきました。市東さんは9月27日の法廷で「天神峰と南台の農地は私にとって命です。生きがいです。農地を取り上げる強制執行は死刑と同じです。この裁判は私にとって命がけの闘いです」と力強く宣言しました。市東さんと一体となって連帯できれば絶対に勝利します。
空港会社の策動はあらゆる角度から見て権利乱用です。空港会社は「あらゆる意味で強制的手段が用いられてはならない」という隅谷調査団長の最終所見を受け入れることを公然と誓約したにもかかわらず、「話し合いが頓挫した場合は別」という多見谷判決のインチキ作文に依拠するほかない状態です。市東さんの畑を強奪する必要性について、説明する必要がないと居直っています。
この裁判は安倍新自由主義政権が強行しようとしている改憲発議を阻止する闘いにとって重大な位置を占めています。裁判所が当然の勝訴判決を出すのか、それとも農民殺しの国策に加担して歴史的な不正義な反動判決を出すのかは、12月20日の判決を前にした私たちの闘いの展開にかかっています。なんとしても勝利を闘いとりましょう。
労働運動再生かけ11・4へ
動労千葉委員長 田中康宏さん
改憲問題をめぐってぐらぐらになっていつ倒れてもおかしくない安倍政権に、市東さんの農地を取らせては絶対にならない。空港機能強化に対する北総の反乱は必ず起きます。三里塚闘争は必ず勝利します。
安倍政権は沖縄で敗北し、自民党総裁選の結果も含めて、今完全にがたがたです。だけど彼らにとって生き残る道は改憲と戦争の道以外にありません。だから、まったく展望を失いながら突き進む。秋の臨時国会にもどれだけ強引でクーデターのようなやりかたであろうと改憲発議をせざるを得ない。そこまで僕らの闘いが追いつめた。追いつめたら、本当に打倒しましょう。その核心は三里塚の闘いを守り抜くことであり、労働運動の再生を絶対にかちとることです。
今関西生コン支部にかけられている弾圧は憲法改悪を強行するための労働運動解体攻撃です。JRにおいても労働運動解体攻撃がかけられています。労働組合がない企業、社会がつくられようとしている。労働運動が産業報国会に転落したときに戦争が現実のものとなる。僕らがやることは、このときにこそ戦争に反対し労働者の総非正規職化に反対し、労働運動の階級的な再生を実現することで、戦争を止めることです。動労水戸の仲間たちが、第3の分割・民営化攻撃に立ち向かい、ストライキに立ち上がります。
こうした力を全部結集して11月4日、日比谷での集会をこの時代を撃つものとして成功させたい。