改憲阻止する教職員組合を 首都圏で教育労働者が団結
週刊『前進』04頁(2981号02面01)(2018/10/15)
改憲阻止する教職員組合を
首都圏で教育労働者が団結
(写真 「子どもたちと青年の未来を戦争で奪うな! 改憲・戦争反対の声をあげよう!」をテーマに活発な討論が行われた【10月7日 東京都江東区】)
10月7日、「子どもたちと青年の未来を戦争で奪うな! 改憲・戦争反対の声をあげよう! 首都圏教育労働者集会」が東京都内で開かれた。呼びかけは首都圏の現場教員や「日の丸・君が代」不起立で闘ってきた退職教員、さいたまユニオン教育労働者分会だ。9・24神奈川教育労働者集会の成功に続き、首都圏でも教育労働者の改憲・戦争阻止の旗が打ち立てられ、団結して闘う教職員組合をよみがえらせていく出発点が築かれた。
冒頭、韓国・旭非正規職支会のチャホノ支会長と支援共闘会議で動労千葉副委員長の関道利さんが国際連帯アピールを行った。
集会実行委員会からの問題提起は「君が代」不起立被処分者の米山良江さん。「改憲は教育も戦争のために変え、教育労働者を戦争推進の担い手にする。学校を戦争動員の地域拠点にさせないために本気になって教職員組合をよみがえらせよう」と訴えた。
これを受けて活発な討論が行われた。
日の君闘争が発展
始めは平和教育破壊の報告だ。職場では管理職が平和教育に介入する事態が起きている。だが断固としてこれをはね返した。これこそ改憲を巡る攻防だ。「教育労働者の誇りにかけて平和教育破壊を許さない闘いを、国鉄1047名解雇撤回闘争とつながって全国に広げよう」と提案された。討論をリードしたのは「君が代」不起立で闘った都立高校の教員だ。
「教員がものを言えなくなっているのが問題。原因は多忙化だけではない。業績評価だ。これをぶっとばすのが戦争を止める道だ」
「平和教育や組合活動が弾圧されている。戦前の治安維持法は国体変革や私有財産制の否定に限られるとしたが、弾圧は拡大した。それと状況が似ている。なぜ平和が必要かを前提にせず訴え運動を広げよう」
「都立高校では約200校で175名前後が不起立した。1校に1名いないが、1人から闘いは始まった。それが今、こうして大きな力になっている」
「日の丸・君が代」闘争でつくられた団結が改憲情勢の中で強固に拡大している。改憲・戦争阻止!大行進運動呼びかけ人の根津公子さんは「今の学校現場がどうなっているのかを見据え、外からの働きかけをいろいろやろう」と訴えた。
そして非正規職の青年労働者が、非正規職をいいように使い捨てる学校現場の状況を告発した。
青年非正規の決起
「権力側が好き勝手なことをやっているが、あらがう人がいない。それが戦争の機運だ。ここにどうアプローチするかが課題」「非正規教員はやりがい搾取、有償ボランティアのようなもの。武器を買ったり、辺野古を埋め立てる費用があるなら、成り立っていない教育現場にお金を回せ。正規の数を増やせ」
教育労働者を縛り付けるあらゆる困難を打ち破って改憲・戦争阻止に立ち上がるには、闘う労働組合が必要だ。集会を通して、勤評闘争以来の豊富な蓄積と、新自由主義の教育破壊・総非正規職化の中から重圧を打ち破って決起した青年、非正規職労働者の結合が始まった。この中にアメリカのような教育ゼネストを実現する展望がある。大行進運動をさらに進めよう。