11・4日比谷野音へ 国鉄闘争で闘う労組を再生しよう
11・4日比谷野音へ
国鉄闘争で闘う労組を再生しよう
安倍政権は沖縄県知事選に追い詰められ深刻な危機にある。だからこそ安倍は改憲に突進せざるを得ない。改憲の根本にあるのは労働組合の解体だ。国鉄闘争は分割・民営化以来、この攻撃と対決してきた。11・4労働者集会―改憲阻止1万人大行進は国鉄闘争を軸に闘う労組を再生し、改憲を阻む歴史的な闘いだ。
1047名の解雇撤回を
JRが不当労働行為の主体
11・4集会の呼びかけ団体のひとつである全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部にかけられている弾圧は、安倍政権による労組つぶしの攻撃の最先端にある。11・4への大結集でこの弾圧を打ち破ろう。
これと並び、国鉄闘争を破壊するための大攻撃が振り下ろされた。国鉄分割・民営化によって解雇された労働者1047名の解雇撤回を求めて動労総連合が起こした労働委員会闘争で、千葉県労働委員会は9月10日、事実調べもせずに結審すると通告してきた。
国鉄解雇撤回闘争はこれまで、「国鉄とJRは別法人」「国鉄がJR採用候補者名簿の作成に際し不当労働行為をしたとしても、その責任をJRは負わない」という最高裁反動判決の壁に直面してきた。
だが、JR採用候補者名簿から動労総連合組合員を排除するために作られた不採用基準は、JR設立委員会委員長の斎藤英四郎(当時、経団連会長)が策定を命じ、設立委員会の会合で正式に決定されていた。設立委員会の不当労働行為はJRの不当労働行為だ。動労総連合は、新たに判明したこの事実に基づき、労働委員会に申し立てた。
国鉄を引き継ぐとされた鉄建公団(現鉄道運輸機構)を相手に動労千葉が起こした裁判では、不採用基準の策定自体が不当労働行為意思によるものとした判決が、2015年6月の最高裁決定で確定している。ならば、不当労働行為による解雇を撤回する責任はJRにある。国鉄闘争はついにここまでJRを追い詰めたのだ。
だが、千葉県労委は、まともに事実調べを行えば、国鉄分割・民営化以来、支配階級が行ってきたすべての攻撃が覆ることを恐れて、一切を闇に葬り去るために結審を通告してきた。
この大反動を11・4への大結集で打ち破ろう。国鉄労働者1047名の解雇撤回を実力でもぎり取った時、それは闘う労働運動を再生させる大きな転機になることは間違いない。
乗務員勤務制度改悪阻め
動労総連合とともに反撃を
JR東日本は国鉄分割・民営化に率先協力した東労組さえ解体し、JRを「労働組合のない企業」にした上、それを全社会に押し広げようとたくらんでいる。
JR東日本が来年3月のダイヤ改定時に実施を狙う乗務員勤務制度の改悪は、その攻撃の最先端にある。
特に、朝夕のラッシュ時間帯に短時間行路を設定し、支社課員ら管理職に片手間で乗務させるという無謀な施策は、鉄道の安全を根本から破壊する。それはまた、支社課員らを乗務させることで現在の乗務員を大幅に減らし、一層の労働強化を強いるものだ。
現在でも、乗務中に運転士が倒れる事態が頻発している。これ以上の労働強化は、まさに命を差し出せというに等しい。
これに対し、動労千葉―動労総連合はストライキ態勢を継続し、制度改悪を絶対に阻止する方針だ。
JRはまた、常磐線の特急列車の車掌を大幅に削減し、1人で乗務させる大合理化を、水郡線のワンマン運転の拡大と併せて、10月20日に強行しようとしている。車掌は列車の安全運行の要に位置する。1人乗務は安全を解体する。動労水戸は現場の全労働者に反撃を訴え、全力の闘いに立ち上がっている。
さらにJRは、秋葉原駅や吉祥寺駅の全面外注化を打ち出した。秋葉原は1日の乗降客が25万人の大規模駅だ。その外注化とは、今後、あらゆる駅が外注化の対象になるということだ。
JR東日本は7月に策定したグループ経営ビジョン「変革2027」で、鉄道会社から脱却する方針を掲げた。また「ドライバレス運転の実現」を唱え、無謀な無人運転に踏み出そうとしている。そのもとで、鉄道業務を全面に分社化し、分社に労働者を転籍させて、総非正規職化しようとしているのだ。
JR貨物も9月末、年功賃金を最終的に解体し、評価制度で労働者を徹底的に分断する人事・賃金制度の改悪案を出してきた。
1987年の国鉄分割・民営化は、2千万人の労働者が非正規職にされた現在の社会の出発点になった。JRが今、仕掛けている第3の分割・民営化攻撃も、阻止しなければ全労働者に波及する。11・4集会で、乗務員勤務制度改悪を始めとした第3の分割・民営化攻撃と闘う陣形を築こう。
常磐線の全線開通許すな
10・15JR東本社抗議行動へ
JR各社はいずれもローカル線の廃止に向けて動いている。相次ぐ水害、台風や地震による被害を、JRはローカル線を切り捨てて地方を破壊する絶好の口実に使っている。
JR西日本は運休中の芸備線の狩留家(かるが)―三次(みよし)間をあわよくば廃線に持ち込もうとたくらみ、JR四国は「四国における鉄道ネットワークのあり方に関する懇談会Ⅱ」による提言という形で、鉄道の上下分離を打ち出した。これは鉄道施設を自治体に保有させ、その維持管理費を自治体に支出させるということだ。自治体が財政を負担できなければ、直ちに廃線になるのだ。JR九州は17年7月以来不通となっている日田彦山線について、自治体が財政負担に応じないことを理由に、復旧を拒んでいる。
16年11月に「10路線13線区は維持困難」と発表したJR北海道は、地元自治体に廃線をのませるための協議を進めている。政府はJR北海道に19~20年度の2年間で400億円の財政支援をすると公表した。だがそれは、鉄道の維持に足りる額ではない。JR北海道への全面的な財政投入は「国民の理解が得られない」というのが安倍政権の態度だ。
他方で安倍は、JR東海のリニア中央新幹線には3兆円もの財政投融資資金を投入し、沿線の環境と住民の生活を破壊している。
これに加え、安倍政権とJRは、東京オリンピック前の2020年3月までに常磐線を全線開通させようとたくらんでいる。福島第一原発の事故はまったく収束していないのに、その直近に電車を走らせるというのだ。原発事故をなかったことにし、住民と鉄道労働者に被曝を強いる許しがたい攻撃だ。
常磐線全線開通はまた、「2020年新憲法施行」を唱える安倍の改憲攻撃そのものでもある。
これに対し動労総連合は、被曝労働拒否を闘う動労水戸を先頭に、10月15日、JR東日本本社抗議行動に立つ。それは国鉄1047名解雇撤回をJRに突きつける闘いでもある。これをステップに、11・4への大結集を組織しよう。
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10・20常磐線車掌削減反対!国鉄1047名解雇撤回!被曝と帰還を強制する常磐線全線開通反対!
JR東日本 本社申し入れ行動
10月15日(月)午前11時
JR新宿駅南口集合
呼びかけ/動労総連合、動労総連合1047協議会