知る・考える 用語解説 リニア中央新幹線-森友・加計を超える大疑獄
週刊『前進』02頁(2976号02面05)(2018/09/27)
知る・考える 用語解説
リニア中央新幹線-森友・加計を超える大疑獄
JR東海が進める磁気浮上式リニアモーターカーの新幹線。2027年に品川―名古屋間開業、45年に大阪まで延伸する計画である。安倍と、安倍を取り巻く極右経済人脈の筆頭であり国鉄分割・民営化の首切りの張本人、JR東海名誉会長・葛西敬之が強引に進めている。
ローカル線を切り捨て地方破壊に拍車をかける一方で、安倍は3兆円もの財政投融資資金を鉄道・運輸機構を通じてJR東海に貸し与えた。無担保、30年間元本返済なしという前代未聞の好条件での3兆円融資は、森友・加計を超える国政の私物化、大疑獄である。もしJR東海が返済不能となれば借金は国民負担となる。合計9兆円もの建設工事の利権をめぐり、ゼネコンによる不正入札も発覚した。
リニアに必要な莫大(ばくだい)な電力は、原発の再稼働を前提とする。南アルプスを横断する全長25㌔ものトンネル工事は大井川の水がれをもたらす。工事による騒音、振動、東京ドーム50個分もの残土の運搬・処理、人家や学校への立ち退き強制、自然生物への影響などの環境破壊、生活破壊に対し、沿線住民の怒りと闘いが広がっている。トンネルは日本最大級の断層地帯である中央構造線と糸魚川―静岡構造線を貫くため、地震で大惨事を引き起こす危険性は高い。運転士も乗らないため乗客の避難誘導もできない。
国鉄決戦を闘い、安倍政権とJR東海のリニア強行を絶対阻止しなければならない。