委員長就任あいさつ 改憲=新自由主義大学粉砕を 高原恭平さん(東京大学)
委員長就任あいさつ
改憲=新自由主義大学粉砕を
高原恭平さん(東京大学)
私が全学連の中央執行委員会に入ったのは、1年前の全学連大会の時でした。それまでは、2015年の入学以来、駒場の学生自治会で副自治会長などをやってきました。
なぜ全学連という組織に入って、全学連の委員長になろうと思ったのか。斎藤さんが退任あいさつで述べていたように、個人の力はかなり小さいものです。一般に「すごい人」と言われるような人であっても、一人の個人である以上は限界があって、一人だけの力で社会を変えることは難しい。しかし、人間は共同性・団結というものを持っています。それは資本主義社会においては、現れにくく、わかりにくくなって、存在しないかのように思われている。だけど、人間はこれまで共同性にこそ依拠して、文明を発展させて、今の社会をつくってきました。だから、個々人の小さな力を一つの大きな力に集約していくということが必要不可欠だし、学生運動の場合は全学連がその役割を果たすわけです。
新しい執行部は、改憲阻止と新自由主義大学粉砕を闘う執行部です。
改憲阻止決戦について言えば、敵の側は完全に本気になっています。向こうが本気である以上、こちらも覚悟を決めて改憲阻止決戦に突入していくしかありません。改憲というのは、資本主義の危機が背景にある以上、「改憲か護憲か」が問われているわけではありません。むしろ、「戦争か革命か」が問われているのです。
戦争を止める展望は、労働者階級の国際連帯です。労働者階級の国際連帯というのは、日本の労働者階級・学生は日本の帝国主義政府を倒す、アメリカや中国の労働者階級・学生は、やはり戦争に突き進む自国の政府を倒すということです。革命とは労働者階級が主人公の社会をつくり上げることです。学問が、大企業や国家の利益に資するためのものではなく、本当に真理を追求するものとして存在できるような、大学が研究者や学生自身の手によって運営されるような社会にしていくことです。
新自由主義大学粉砕について、詳細は議案に書いてあります。しかし、新自由主義大学粉砕の闘いの基本は、闘って闘って闘うことです。闘う中で理論をつくっていく、闘いの中で団結を形成していく。新自由主義大学という、守るべき既得権益がほとんどない場において、攻撃こそ最大の防御と位置づけて国家権力・大学当局と闘っていくということです。そのためにはたとえ御用化・官僚化していようと、既存の学生自治会・サークル自治会などを重視しなければなりません。もし、そういう学生自治組織が闘えていないならば、既成指導部と徹底的に討論し、そういう組織を新自由主義大学粉砕の基盤にしていく必要があります。
いま私たちは最後の決戦の時代にいます。改憲を許して資本家階級がすべてを制圧する、自由も権利もない全体主義の戦争国家をつくり出すのか。それとも、労働者階級が天下を取る、革命をやるのか。改憲阻止決戦という点で言えば、臨時国会開会まで約1カ月。安倍政権は向こう半年で一気に押し込もうとしています。そういう意味では、時間はほとんどありません。
しかし、学生は本当に可能性を秘めている存在です。学生を見て、「改憲に関心がない」「改憲阻止決戦を爆発させられるか不安だ」と思うかもしれません。しかし、学生の可能性は無限大です。私たちが闘えば学生は必ずついてくると信じて、学生への無限の信頼を基盤に闘うことが重要です。
最後に、改憲阻止=新自由主義大学粉砕に人生をかけて共に闘おうということを訴えます。
鍵は、臨時国会開会・秋学期開講前にどれだけ準備ができるか、臨時国会開会・秋学期開講と同時にどれだけ闘いを爆発させられるかです。明日から改憲阻止決戦の爆発に向けて総決起しましょう。学生が闘えば必ず勝てるということを信じて、本気になって闘っていきましょう。
今日、全学連大会に参加した多くの学生の皆さん、共に人生をかけて改憲阻止=新自由主義大学粉砕の闘いを全力でやり抜いていきましょう。